見出し画像

文春ウェビナー座談会(12/21)に出ます。

明日の18:00~より、文春ウェビナーが配信する「大座談会」に出ます。「政治篇」「経済篇」はすでに配信されており、「社会篇」の角度から2023年の日本を総括し、24年を見通す議論をという趣旨のようです(冒頭無料部分のYouTubeはこちら)。

1対1の対談と比べても、座談会は当日の流れがいちばん大事ですし、また採り上げるトピックもある程度は準備されているようです。ただ、個人的にはなにを論ずるにせよ気になるのは、やっぱりこの社会が「露悪趣味への依存」をいつまで続けるのか、ですかね。

たとえば、英語版が2014年に出た『サピエンス全史』以来、一時はY・N・ハラリの著書が世界的に読まれたりしましたけど、そこから10年目に入ってもいまだに「人間はAI に追い抜かれるので意識高い自己啓発を云々」って言ってるのって、明らかに日本人だけみたいなんですよ(さらに言うと、日本人がみんなハラリの読み方をわかっていなかった点は、昔指摘しました)。

じゃあ、なんでそんなに日本人は「AI が人間を打ち負かす」という話が好きかと言えば、要は「人間が嫌い」だからじゃないですか。内心、自分が周りとやってる作業に意味が感じられなくて、「そんなのはAI に替わられる仕事、要らない!」ってむしろ言われたいわけでしょう。

自傷的自己愛という言葉があるように、「自分は無価値で要らない人間だ」と口にする人ほど、実は自己承認を強く求めていたりする。ややこしいのは、ここで「そうですね。あなたは無価値で要らないですね」と返しても本人は怒るけど、一方で「そんなことはない。あなたは価値のある人だ」のように励ましても「わかってない!」と返されてしまうこと。

平成の末期からいわば集団的に、そうした状況に陥っている令和の日本社会をどうするかという議論に、方向性としてつながっていけばと思っています。多くの方にご視聴いただければ幸いです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?