恋愛する時に見せる特別な顔が今の私には見ていられなかった。

愛おしそうに見つめる君たちが眩しかった。

今日バスの列の前に居たのは若いカップルだった。

初っ端から腕組みするわ見つめ合うわでちょっと目のやり場に困った。男の子と目が合うもんでもう……困った(2回目)。

そして彼の彼女への視線が、彼女の彼へ返す表情が、愛に満ちていた。

それが私にはなんだかちょっときつかった。

まるで私と彼氏が2人だけの世界にいる時の事を思い出すからだ。

2人だけの世界に居る時は、私の周りには誰もいない。彼だけ。

君の優しすぎる表情が、愛が、たまに拒絶感を生む。

きっと尽くされ慣れてないからだと思う。

そして普段そっけない表情で振る舞う私が、彼の前で表情を変える。態度が変わる。

そういう自分、あんまり好きじゃないの。

たまに抵抗感があるの。

今日のバスていで見かけたカップルは、まさに自分と彼氏に重なった。

その姿が愛おしくなる時もあるけれど、今はなんだかそれがきつい、見たくない。

今は、君に寄りかかるよりは力強く立っていたい。

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