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T:10「自信を持ってやりなさい」(2007/05/08)

今日はこの一言に胸が熱くなった。

 夕方から、新入生歓迎コンパ。2次会は指導教官と後輩と男3人で飲みに行く。話が学会発表のことになり、俺が
「どうも、間に合いそうにもないんですよ」
と言った瞬間、それまで和やかに飲んでいた先生が
「ん?ん?」と言った。
酔いが一瞬に醒めた。あれは確実に
“何、甘えたこと言ってるの、きみ”
という目をしていた。先生がトイレで席をはずしたとき、後輩に
「一瞬、凍りついたよな?」
って聞いたら、「うん」と答えていた。やはり、あれは、怒りというか、甘えるな!という警告だったんだ。

 その後、ジントニック、ジンバック、ジンリッキーを飲むも、全く酔わず(笑)一方、先生はお疲れで、その後、うとうとし始め、後輩と2人だけで話すことになり、適当なころあいでお開きになる。

 帰り、先生と俺が同じ方向の電車で2人になる。先生が
「ナッツ君、将来どう考えてるの?」と言ったので、最近の思い、今年が最後の学生の年かもしれないと覚悟していること、別に今の勉強に関わる仕事に就こうとは強く思っていないことを伝える。すると先生は
「ナッツ君はよくがんばっている。だけど何かこれっていうのが欲しい」
と言われる。

これは心配をこめて言ってくれたんだと思う。まさにそうなんだ。それは自分が痛いほどわかっている。これまでかなり長い時間、勉強してきた。いろいろやってきた。だけど、軸がない。せめて、英語か統計ができれば、なんとか生きる道があるかもしれないけど、正直、それもない。先生はそれを見越しての発言だったと思う。そして、なにより俺の将来を心配しての発言だった。そして、俺が降りる駅が近づいた時、こう言った。


「自信を持ってやりなさい」


そして、俺が降りるときに握手をしてくれた。
俺の顔が悲しそうに見えたのかな?(笑)先生はたぶん、俺の性格をわかり始めてるんだと思う。この子には自信が足りないって(笑)

 先生が酔っていただけかもしれないけど、なんか核心をついた助言だったのと、なぜか、握手をしてきたのが、妙に心に入ってしまい、胸が熱くなった。なんか、その握手はすごく意外で特別なものに感じられた。


“やっぱり、やらなきゃいけない!甘えてられないし、できないっていう言い訳なんていらないから、これまでやってきたこと、残り時間でやれること、すべてを出し切りたい”
 
そう、あらためて思った。

いつもより、ちょっとよい茶葉や甘味をいただくのに使わせていただきます。よいインプットのおかげで、よいアウトプットができるはずです!