見出し画像

瀕死のUSJを救った方法とは

今では想像もつかない、瀕死のUSJをV字回復させたカリスママーケッター森岡さん。彼のマーケティングに対する考えを実例とともに分かりやすくまとめた1冊。マーケティング関係者だけではなく、一般の方も読みやすい内容になっていて、企業や商品に対する理解にも役立ちます。

限られた時間の中、現代はあまりに選択肢が多すぎます。
仕事、勉強、遊び、その遊びの中でも可処分時間の奪い合い。
なのでユーザーも遷ろいやすく、企業は常に新しい打ち手を考えなければなりません。
そういった危機感を持ってUSJを再生させたマーケティングのお話ですが、
これが特別ではなくどこでも当たり前となれば、過去の技術力に頼って人をないがしろに してきた日本企業は、この先海外勢とも渡り合えるでしょう。

〜本文抜粋〜

■どこで戦うか
会社の進むべき方向を見極める頭脳としての存在、企業の軍師ともいうべき「マーケター」の最初にすべき最重要な役割は「どう戦うか」の前に「どこで戦うか」を正しく見極めること。
そして正しい方向へ会社を無理やりにでも引っ張っていくことだと、私は考えています。
■プロダクトアウトからマーケットインへ
USJは消費者視点を大切にして、作ったものを売る会社から、売れるものを作る会社に変わりました。これこそがUSJ最大の変化です。究極的に変わったのはこの1つだけ。
消費者価値を高めるために会社全体が機能するようになったことだと私は考えています。
■営業とマーケティングの違い
「商品を売る」のは営業の仕事、「商品を売れるようにする」のがマーケティングの仕事。
この違いがわかるでしょうか?もちろんマーケティングも「商品を売る」という広い意味での営業活動の一部です。しかし 敢えて両者の特性の違いを問われれば、マーケティングのなすべき仕事の焦点は「売るのではなく、売れるようにすること」
■麻薬のようなもの
利幅が薄いブランドとして流通に定着していくと、競合ブランドよりも自ブランドが店頭で手厚くサポートされる理由が減っていくのです。
そして最後に、今後の値引き価格をもっと安くしないと売上が伸びないようになってしまうリスクもあります。
価格プロモーション(値引きによる販売促進)というのは麻薬のようなもので、その価格で何度も注射を打っていると、消費者は刺激に慣れてしまってその価格を安いとはもう思わなくなってしまうのです。
大事なことは、 中長期的にそのブランドが発展するために必要な価格の
大きな考え方(価格戦略)をしっかりと定めて、それを実現するための具体的なプランを徹底的に詰めていくことです。
マーケターが狙った価格帯で商品が売れているという状態を維持していくことが、売上(単価×個数)を中長期で最大化させてブランドを長く繁栄させていくこと に繫がります。
■戦略や経営資源について
戦略とは、何か達成したい目的を 叶えるために、自分の持っている様々な資源を、何に集中するのかを選ぶこと。
経営資源には主に6つのものがあります。「カネ、ヒト、モノ、情報、時間、知的財産」を6大経営資源 と呼びます。
■消費者インサイト
消費者インサイトとは「消費者の隠された真実」 のことで、この消費者インサイトをコミュニケーションで衝くと、消費者の認識が大きく変わったり感情が大きく動いたりします。   インサイトを衝かれることで消費者は自社ブランドのベネフィット(Benefit=商品便益)を大幅に理解しやすくなったり、欲しくなったりするのです。

この記事が参加している募集

買ってよかったもの

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?