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社長!!どうです、御社にも一人半グレを入れては?


きっかけはこちらのツイートだった。

NHKで放送された「半グレ」特集にて
逮捕を免れた半グレ学生がこう言ったそうな。

「罪悪感がある一方で、良い経験ができたな、ラッキーだな、と思う自分もいる。半グレの仕事で培ったコミュニケーション能力をいかして、一流企業で働きたい」

この反省のなさにtwitterはじめSNSでは非難轟々の嵐なのだが、
僕としてはこれを
「これは相思相愛だろう、
一流企業も半グレを望むし、半グレも一流企業を望むだろう」

と感じた。

なぜなら、今の、こと日本企業および日本文化において
半グレという存在は実に重用され重宝され、必要とされているからである。

半グレって?

まずは半グレ、の定義から。wikipediaのURLをペタっと貼るだけだが。

“半グレ”(はんグレ[1])とは、「暴力団に所属せずに犯罪を繰り返す集団」を指す語[2]。“半グレ集団”とも[3]。
ー(略)ー
メンバーには暴走族上がりの者が多く、振り込め詐欺や闇金融などといった独自のビジネスを展開する集団もあると見られているものの、実態は定かとなっておらず、社会問題化するに至った[3]。「暴走族の元メンバーやその知人らが離合集散しながら緩やかなネットワークで行動を共にするグループ」(2013年・朝日新聞)[12]。振り込め詐欺や闇金融のほか、貧困ビジネス、解体工事や産廃の運搬業、クラブや芸能プロダクションの経営、ならびに出会い系サイトの運営などが大抵のメンバーのいわゆる「シノギ」(資金獲得活動)となっている[13]。

ポイントになるのは、後半の「シノギ」の部分。
振り込め詐欺、闇金融、貧困ビジネスからクラブ、芸能プロダクション経営、出会い系サイト運営など、さまざまな業種に展開している。
これらの業種に共通するポイント、というのが後々の話のキモになるのだが、今はまず「半グレはこういったシノギをしているのだ」という点だけご理解いただければと思う。

昨今の日本企業と文化について

昨今の日本企業および文化等についての僕の考えはこちらのツイートツリーでマトメたので、興味のある方は通しでご一読いただきたい。

個人的に、昨今の日本社会の空気というか価値観というのは

とにかく儲けた奴が勝ち!
・儲かるなら法律ギリギリとかグレーでも、バレなければOK!!
(というか例え逮捕されても、収支計算的にプラスになればセーフ)
・儲けてない奴がそのやり方にケチつけたとしても、それは負け犬の遠吠え
(自分の保身とか、自己欺瞞とかではなく、本当に心からそう思っている)

という極めてド汚ぇマッチョイズムによって動いているように思われる。

つまるところ
『俺/俺らが儲かるならば別に他人や市場や社会や世界がどうなろうとかまやしねーじゃん』という論理である。言い換えるなら
あらゆる弱者はひたすらに利用してカネに変えていきましょう、という世界観である。

具体的な例を上げれば
・アレルギーに苦しむ子どもには出所不明の怪しげな自然食セラピーを売りつけ
・治らない不治の病と戦う患者には何の根拠もない治療法を売りつけ
・放射能汚染が不安だと悩む家族には放射能が見える化する謎の機器を売りつけ
・生活に困窮してる人には助けましょうと言って更なる搾取を行い
・立場の弱い相手と一方的な芸能契約を結び奴隷のようにとしてこき使い
・各社がルールを守って競争している場にルール無視の方法で乗り込み市場ごと崩壊させる、などなどなど。

皆さんもその一端を、日々ネットやニュースなどで見かけたことあるでしょう?

これらのビジネス(とも呼びたくないが)を行ってる手合というのは大概において「既得権益からの開放」だの「古き慣習からの脱却」などと実に耳障りのいい言葉を並べてるのだが、結局の所やっているのは
「本来やったらいけない=自分たちは良くても、他のユーザなり市場なり社会なりに迷惑や損害が及んで、最終的には自分たちの首がしまる愚挙」
であり、
それを「だって儲かるんだもん」「儲かれば勝ちじゃん?」という物凄く単純化されたロジックに沿って動いているだけである。


さて、上に並べた仕事の例。既視感がないだろうか。
そう、これはまさしくWikipediaの半グレの項目にあった「半グレのシノギ」の内容と、ほぼ一緒である。

つまるところ、今の日本は間違いなく
「1億総半グレ社会」に向かっているのだと、僕は感じている。

だからこそ、半グレ大学生が普通の企業に入社すると言ったところで、
一流企業がそのオファーを快諾する、むしろ喜んで招き入れるというのは、想像に難くないんじゃないか、と思うのだった。

次回はもう少し詳しく、この1億総半グレ社会における「半グレのありがたさ」というのを話題にしていきたい。

ホントロクでもない世界になりつつあるよね。
(次回に続く)

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