無印良品レトルトでひとりご飯の日々
産休に入ってから出産までの1ヶ月間。平日昼間は束の間の自由を謳歌していた。
とくに食べることが大好きなので、週に1〜2回は美味しいランチに繰り出すことが何よりの楽しみだった。
しかし、毎日外食ばかりもしてられない。のこり週3〜4回の昼食は、自宅でひとりご飯をつくる日々。
昼食といえば、わが家の場合はうどんやパスタなどの麺類が定番。ただ、ひとりの時は麺を茹でることすら面倒くさい日もある。
そんなとき重宝したのが「ご飯にかけるだけ」のレトルト食品だった。
残り物のご飯にレトルト食品をかけ、これまた残り物の汁物(夕飯を多めにつくり、朝昼は同じものを食べている)を添えるだけで、1汁1菜の定食ランチが出来上がり。所要時間は5分ほど。包丁も火も使っていない。
とくに「無印良品のレトルト食品」はバラエティ豊富で、イチからつくるには躊躇する世界各国の珍しい料理を気軽に楽しむことができる。
そこで今回は、私の産休中の定番ランチだった「無印レトルト飯」について振り返ってみたいと思う。
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シチリアレモンのクリーミーチキンカレー、コンソメスープ
ほんのりレモンの酸味がする爽やかなチキンカレー。辛さはひかえめ。
ブラウンマサラ、クリームシチュー、りんご
カレーにシチューの組み合わせだけど……。美味しいから良し!!無印のカレーシリーズではかなり好き。エビ好きにはたまらない。
サグチキン、豚汁、ヨーグルト
サグはヒンディー語でほうれん草などの青菜を指す。その名の通り、ほうれん草ペーストのチキンのカレー。
ルーロー飯(ゆで卵のせ)、コンソメスープ、みかん
大好きな台湾屋台の味を自宅でカンタンに味わえる。レトルト食品のある世の中に生まれてよかった!!
牛すじとこんにゃくのぼっかけ(刻みネギのせ)、味噌汁、キウイ
私はあまり馴染みがなかった「ぼっかけ」という料理。調べてみると神戸のソウルフードだとか。甘辛く煮込んだ牛すじとこんにゃくが、どこか懐かしい味わい。薬味をたっぷりのせるととても美味しい。
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……と。毎日たいへんお世話になった「無印良品のレトルト食品」。
柚木麻子さんの『嘆きの美女』という小説のなかでも、印象的に登場する。
この小説の主人公の耶居子は、料理が苦手な友人のため、結婚祝いで無印良品のレトルト食品を大量にプレゼントするのだ。
旦那さんに美味しいものをつくってあげられないこと悩んでいた彼女に対して、耶居子はこう言った。
「……困った時は無印に駆け込めばいいって思えばいいんですよ。…(中略)…ていうか。二人で美味しく食べられればなんだっていいんですよ、新婚だから!料理が作れないことで思い悩むのなんか、ナンセンスです」
小説を読んだ当時、私も結婚したばかり。そして、私自身も毎日の家族の食事づくりに奮闘していた頃だった。
だからだろうか。「(ご飯づくりに)困ったときは無印に駆け込めばいい」というセリフは、私の心をスッと軽くした。
丁寧にご飯づくりの工程を楽しみたいとき。時短料理で乗り切りたいとき。誰かが作ったものを食べたいとき。
毎日の繰り返される食事づくりには、その日の気分も大きく反映されている。
カンタンでおいしく一風変ったご飯が食べたいとき。
そんな日のために、「無印良品のレトルト」が選択肢にある生活も、なんだか良いものです。
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