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20200806 茶帯と白帯の差

 

一般の部だけど、一人小学4年の男の子が来ている。この子は茶帯で、白帯の私からしたら大先輩である....

だけど今日、えらく怒られていた。

突きの腕が上にあがってしまっている。蹴りのときの手の位置が開きすぎている。引手の位置が違う。どれもこれも基本なのに、出来ていない。

先生は続ける。

お前は来年黒帯の試験を受けるために、いまもういちど基本からやりなおしているのだから、しっかり思い出してきっちり身体にたたきこまなければいけない。大人の白帯(わたしのこと)は理解が子供より早いから、いまお前ができなくなっている基本動作を、理解によって習得している。子供のお前は、理解力では大人に勝てない。でも、身体でおぼえることができる。そこが大人に負けない空手になる。

さらに続ける。

黒帯になったからって急にえらそうになる人がいる。そういう人に限って基本を忘れていく。まぐれで試験は通っても、基本を忘れたやつがどうなるか。黒帯をつけているけど、ほんとうは白帯なんじゃないか?と疑われる。基本ができている人はどうか。たとえ白帯をつけていても、もしかしたらこの人は黒帯なんじゃないか?と見抜いてもらえる。


こてんぱんに言われてしまった小学4年生...ちょっと泣いていたかもしれない...


でも私は言ってあげたかった。

白帯と茶帯とでは、積んできた修行量が違うからこそ、そうやって厳しく言われているんだよと。それは、先生からの期待と信頼の証なんだよと...


しかし私は白帯なので、彼に対してそんな言葉をかけられる立場じゃない。せいぜい、最後のそうじで使う雑巾を取るのを手伝ってあげるくらいだった(ただ渡しただけ)。

黒帯の女性の方は「お盆が明けたらまた頑張ろうね!」と声をかけていた。少年はコクンとうなずいた...。


お盆で2週間、稽古があくことになる。

基本の平行、前屈動作と、初級形である十手を忘れないよう、くりかえし練習しようと思う。

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