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2016年9月 将棋×サッカーコラボイベント@モンテディオ山形ホームゲーム


2013年から始まった、モンテディオ山形のホームゲームに合わせて行われる将棋×サッカーコラボイベント。2016シーズン2回目のコラボイベントが、9月18日(日)と19日(祝・月)の2日間に渡って行われた。

参加棋士:郷田真隆王将、深浦康市九段、野月浩貴七段、貞升南女流初段

1日目はモンテディオ山形の試合(第32節 徳島ヴォルティス戦)が行われるNDソフトスタジアム山形のイベント広場が会場である。台風の影響で雨が降る中にも関わらず、モンテディオのサポーターは青いポンチョで、将棋ファンも雨具持参で訪れた。

●9月18日(日) イベントスケジュール

15:00〜15:50 プロ棋士指導対局

16:00〜17:00 特別公開対局 

17:10〜17:30 トークショー

■15:00プロ棋士指導対局

3人のプロ棋士が一人5面、貞升女流初段が3面で指導。定員18名は事前の申し込み分で埋まったそうだ。

山形市から来た小学生の男の子(9歳)は、お父さんに付き添われての参加。将棋好きのお父さんの影響で小1から将棋を指し始めたそうで、指導対局では深浦九段に「勝った」と嬉しそう。「機会があったらもう一回やりたい」と声を弾ませていた。5月のコラボイベントにも来場し、渡辺明竜王と小村徳男さんの特別公開対局を観戦した。その時は指導対局のことは知らずに来たが、今回、山形新聞で情報を得て事前に申し込みをした。サッカーで遊ぶのも好きで、年に何回かはNDスタでモンテディオ山形の試合を観戦するという。好きな選手はGKの山岸範宏選手と言っていたので、この日、累積警告で出場停止だったのは残念だったかもしれない。しかし、指導対局の後の特別公開対局も、雨の中、親子で熱心に観戦していた。

■ 16:00 特別公開対局

郷田真隆王将vs松本咲重さん(天童市少年少女将棋教室代表)

解説:深浦康市九段  聞き手:貞升南女流初段

今回の特別公開対局で郷田真隆王将に挑戦したのは地元天童市の中学2年生、松本咲重さん。小学2年生から将棋を始めた松本さんは天童市少年少女教室で腕を磨いた。「対局で毎回違う局面になって、そこからいろいろ考えるのが楽しい」と言い、好きな棋士は「女流棋士の矢内先生」。男性棋士では?と踏み込むと「羽生先生」という答えが返ってきた。ちなみにサッカーのことはあまり知らないそうで、モンテディオについて知っていることは?と聞くと「ディーオくん。」と笑っていた。今年の人間将棋の会場に現れたディーオは観光客から「謎のゆるキャラがいる」と訝しがられていたが、徐々に将棋界での知名度を高めているようである。

今年の全国中学生選抜将棋選手権大会に出場しており、決勝トーナメント1回戦で敗れたが、「来年はがんばりたい」と意欲を見せた。

http://www.shogi.or.jp/tournament/junior_highschool/37/joshi.html

対局は2枚落ち(飛車・角)で行われた。天童の将棋関係者によると、飛車落ちでも戦えるくらいの棋力はあるそうだが、集中しにくい環境での対局ということも考慮されたのだろう。

対局はもちろんテントの下で行われたが、大盤解説は雨の空の下。深浦九段と貞升女流は傘とマイクを持ちながらの駒操作となった。しかしそんな中でもサッカー通の深浦九段ならではの解説が展開され、観客を大いに楽しませた。

「玉はキーパーでもありゴールでもあるんですが、玉をまわる三つの金銀が、わかりやすく言えば3バックですね。これが崩されていくと非常に脆いゴール前になってくる」

「将棋もサッカーも、相手の陣形によって長所と短所が出てくるものなので、松本さんがこの公開対局の場で新しい手を発見したら、より強くなります」

「3バックと言いましたが、オーバーラップして攻撃に参加していくのも可能なんです。ディフェンダーも単純に上がっていくだけでは守りが薄くなるだけで意味がないですから、チャンスと見て上がっていくのがいいタイミングなんですね」

そして、「今、後半30分、モンテが1−0でリードというところ。あと15分、勝ちきれるかどうかですね」という状況から更に差が詰まる。


貞升「簡単には勝たせてくれないですねえ」

深浦「勝たせてくれてもいいと思うんですけどねえ」

貞升「郷田王将、笑っています」


やがて下手の王様に詰めろがかかり−−。手数は未確認だが、惜しくも松本さんの投了となった。

「鮮やかな寄せでしたね。終盤はギリギリの勝負でしたが、あと一歩のところで、松本さんはちょっと残念な投了でしたか」(深浦九段)

終局後、「勝てると思った将棋が逆転されてしまって悔しいです。終盤が…場数をもっと踏まないとだめだと思いました」と松本さん。そして郷田王将からは松本さんに厳しくも期待を込めた言葉が贈られた。

「一言で言うと手合い違いでしたね。彼女は完璧に指されていて、一手だけ間違えちゃったんですね。そこから逆転する綾が生じてしまった。まさか負けるとは思わなかったでしょう。でも、私も小学生の時にプロのベテランの先生に指していただいたんですが、まさか2枚落ちで負けると思っていなかったのに、もう完膚無きまでにやられてびっくりしたことがあります。そういうこともあるということです。これから先、2枚落ちで僕に負けることは一生ないと思うけど、今日だけは、厳しいこともあるということで」

松本さんの実力が、王将を本気にさせたということらしい。


■16:55 トークショー

公開対局が少し早目に終わったため、予定を早めてトークショーが開始された。降り続く雨の中、椅子に座った方々はポンチョのフードをしっかりとかぶり、立ち見の方は傘を差して。熱心に耳を傾けていただいた。

◎ トークテーマ1:サッカーとの関わり

NDスタ初登場の郷田王将は、モンテディオ山形について「将棋の街・天童のクラブチームですからね。もう全力で応援してますよ」と立ち上がりからサービス精神全開。王将といえば野球や格闘技好きのイメージが強かったのだが、「スポーツ観戦が趣味」だそうで、サッカーも古くから観ているそうだ。

郷田「最初に見たのはJFLの時代。日産自動車、読売クラブ、ヤンマーの時代ですね。釜本(邦茂)さんがまだプレーされていました。木村和司さんとか水沼(貴史)さんとか柱谷(幸一・哲二)兄弟とか、ラモス(瑠偉)さんとか都並(敏史)さん、そういう時代から見ています。あとは奥寺(康彦)さんがブレーメンでやっている時も見ています。年齢がバレてしまいますけどね」

その昔、深浦九段が日本将棋連盟サッカー部を立ち上げた頃には合宿に参加したこともあるそうだが、「5分くらい走ったら足がフラフラになってきちゃって」脱落。最近、深浦九段や野月七段がフットサル部に参加していることについては「二人ともいい年になっているはずなのにね。がんばってるなと思いますけどね」と聴衆を笑わせた。

一方、深浦九段のサッカー好きは小学生の頃、プレーする方から入ったようだ。

深浦「(故郷の)長崎でも野球よりサッカーという感じで遊んでいましたし、埼玉県の中学校ではサッカー部に入ったんですよ。ただ、将棋の修行で来たわけなので、1学期でやめてしまった。それでプロになった19歳の時に将棋連盟にサッカー部を創りました。野月さんや、郷田王将も一回来てくれて、楽しんでやっていました」

最近はフットサル部で現役復帰。

深浦「今44歳なんですが、年甲斐もなくフットサルを始めて、一回り若い子や渡辺竜王と一緒に、楽しくやらせてもらっています」

6月に行われた将棋連盟フットサル部の東西対抗戦(関東〈FC SENDAGAJA〉vs関西〈FC FORTUNE ISLAND〉)について聞くと、「サッカーのところは(関東が)0-2で負けたんです。悔しかったですねえ」と勝負師らしい感想が返ってきた。特に1ゴールも決められなかったことが痛恨の極みらしい。果たしてリベンジのチャンスはあるのか。第2回に期待である。

貞升女流初段はお姉さんが東京ヴェルディのファン。一緒にスタジアム観戦することがあるそうだ。貞升女流自身、身体を動かすのが好きで、「このあいだは親子サッカーで子供たちとサッカーをやってきました」。今は育児で忙しいが、お子さんが手を離れたら「フットサルもやってみたい」と話した。

野月七段もまた無類のサッカーフリークであり、コンサドーレ札幌のサポーターとしても有名。J2の首位を走り、J1昇格を確実視されているコンサドーレの好調の要因はいかに。

野月「シーズン前半にたまたま勝点を重ねていったら、チームが勘違いして強くなっちゃった。今は内容もすごく良いので、何か自信がついて、チームががらりと変わったという感じですね」

野月七段には更に「郷田王将と深浦九段の将棋をサッカークラブに例えると?」という無茶振り質問。打ち合わせなしの突然の質問に「ちょっとぉ、本人が横にいるのに」と苦笑しながらも答えていただいた。

「郷田さんは、(サンフレッチェ)広島かな。何があっても、自陣で取られようがピンチに陥ろうが、ボールをつないでくる。自分のスタイルをきっちりと、確固たる信念でやる、という点で、広島な感じがします」

「深浦さんは難しい。パッと思い当たるチームがあまりない。深浦さんは、昔は粘り強さが大きな特徴だったんですが、ここ10年くらいで、粘り強いけどなんでもできるというタイプにシフトしてきたので、今はどちらかというと攻め将棋という印象が強いかな。そういうチームをサッカーで探そうとすると難しいです」

ちなみに貞升女流初段の将棋については郷田王将が証言。

郷田 「貞升さんはすごいですよ。イケイケドンドンのね、守ったことがないんじゃないかというくらい、バーッと突進して行って、あとはもう知りません、と」

貞升 「私、そんな将棋じゃないですよ!それは妹弟子の山口(恵梨子)さんです!」

郷田 「そうなの?でも、気の強い将棋ですよ」

◎ トークテーマ2:「人間将棋」の思い出

「人間将棋」は毎年桜の季節に行われる天童市の一大イベント。フットサル場のような盤面に、武者や腰元に扮した人間(一般から募集)の駒が配され、武者姿のプロの棋士が櫓の上から指し手を示すのに合わせて動く。1日目は女流棋士、2日目に男性棋士の対局が行われる。今年は郷田王将と阿久津主税八段の対局が行われ、初めてニコニコ生放送でも生中継された。

郷田「けっこう好評だったみたいで。(対局前に導入の芝居をする)役者さんが、ものすごく気合が入っていまして、それで私もつられまして。将棋は負けちゃったんですけど、楽しくやらせていただきました。また呼んでいただきたいなと思います」

人間将棋は対局中の棋士が「厳しい手じゃ」「何かやらねばならぬ」など、武者言葉を操って対話するのも面白さの一つである。

郷田「(武者言葉が)抜けなくて、しばらくの間『ナントカじゃ』とか言っていましたね。あれね、みなさんも試すといいですよ。その気になってやらなきゃダメですけどね。ちゃんと武将になった気持ちでやらないとダメです」

今年が61回目の開催だった人間将棋だが、棋士が武者言葉を使うようになったのはここ数年のことだという。一昨年の対局者だった深浦九段が言う。

深浦「数年前から『武者言葉を使ってやってください』と言われるようになった。20年くらい前にも来たことがありますが、その時はそんなことはなかったんですよ。(一昨年の)相手は金井五段だったんですが、後輩なのをいいことに、武者言葉で無茶苦茶言ってやりました。すごい楽しかったです(笑)」

野月七段も10年ほど前に人間将棋で対局。この時もまだ武者言葉ではなかったそうだ。

野月「その時は普通の言葉で、ただほんわかと指しました。将棋を指した思い出よりも、甲冑を着て歩いていると行く先々で、屋台の人たちから『先生、どうぞどうぞ』って、いっぱい食べ物をもらった記憶しかない。でも(衣装で)ぎゅうぎゅうに締められているので、そんなに食べられない。自分一人では脱げないのでトイレも行きにくいんですよね」

貞升女流初段はまだ人間将棋で指したことはないそうだが、噂は聞いているという。

貞升「出演した女流棋士の方に聞くと、みなさんとても楽しそうに話をされているので、ぜひ機会があれば!」

◎ トークテーマ3:将棋とサッカー

モンテディオ山形と同様、横浜F・マリノスもまた将棋×サッカーコラボイベントを毎年開催。今年7月に開催されたイベントにはNHK「将棋フォーカス」のMCを務める乃木坂46の伊藤かりんさんも駆けつけ、大盛況だったそうだ。初めは奇異に見られていた将棋とサッカーのコラボレーションもすっかり定着してきた。

野月「昨日も日産スタジアムへ試合を観に行ったらマリノスサポーターの方と会って、『この間のコラボイベント楽しかったです』とか『年3回くらいやってください』と言われて。いろんなスタジアムで、コラボに参加したという方に声をかけられることもありますね」

そして、郷田王将からこんな言葉も。

「スポーツと将棋って、一見共通点がないように思えるかもしれませんけど、全然そんなことはなくて。将棋も体力を使いますし、サッカーだって頭を使わなければ絶対ダメですし」

「冷静な判断、正しい判断を下すためには体力が必要なんです。疲れるとやはりどうしても読みが雑になります」

貞升女流初段も「サッカーも将棋も、フォーメーションや戦型が大切。事前の作戦の準備が大切というところも共通するんじゃないかと思います」と話した。

将棋界とサッカー界に共通する最近の話題として、年若いプロの誕生がある。サッカーでは中学生ながら飛び級でFC東京U-18に所属する久保建英(たけふさ)選手。9月にFC東京のトップチームに2部登録され、中学生Jリーガー誕生と話題になった。FCバルセロナの下部組織で活躍していた逸材である。

一方の将棋界でも、14歳2カ月の最年少プロ棋士・藤井聡太四段が誕生。加藤一二三九段、谷川浩司九段、羽生善治三冠、渡辺明竜王に続く史上5人目の中学生棋士だ。この将棋界の明るいニュースを第一線の棋士の先生方はどう感じているのか。聞くと郷田王将は「いや、嬉しくないですよ、全然」とバッサリ。聴衆からは爆笑が沸き起こった。

郷田「全く嬉しくないですよ。いや、それ自体はね、未来を考えればそれはありがたいことなんでしょうけど、個人的には全く嬉しくないです」

——面倒くさいのが出てきちゃったな、と?

郷田 「そうですね。有望なのは間違いないので、なるべく排除したいですけどね。早めにね。でもまあ、そうはいかないでしょう。というか向こうは向こうでこっちのことを排除したいでしょうからね。まあしょうがないですね」

大爆笑するファンの反応を楽しむように答えていた郷田王将だが、そこには本音も含まれていたはずだ。王将の爆弾発言を聞いていた深浦九段は隣で苦笑。

深浦「郷田王将が排除したいと言うのでは、もう何も言えなくなりました(笑)。(藤井四段は)終盤戦がとても強いと聞いている。サッカーと同じで、最後の詰めの部分で1点取れるか取れないかは大事。そこは大きな強みになるでしょうし、郷田さんがこうして意識するということは、将来やっぱり上がってくる逸材かなと思っています」

深浦九段はもちろん久保選手についても把握。

深浦「久保選手の名前はずっと聞いていますが、プレーは見たことがない。ですから早くプレーが見たいですし、日本代表にも早く上がって欲しいなと思います」

◎ トークテーマ4:モンテディオへの助言

モンテディオ山形は、このイベントが行われた第32節の試合開始前の時点でJ2の22チーム中18位。かなり厳しいシーズンを過ごしている。そこで、一流の勝負師にこんな質問を投げかけた。「不調の時、メンタルを立て直す方法はありますか?」

郷田 「私は何もないんですよね。そもそもーーこれはモンテディオとは関係ないかもしれませんがーーよくスランプって言いますけど、スランプというのは僕にはない。白鵬さんとか王さんとか、そういう人はスランプという言葉を使ってもいいと思うんですけど、僕にはスランプはない。ただ弱いだけ。厳しい言い方かもしれないですけど、そういうのを乗り越えていかないと。今モンテディオは苦しいわけですよね。でもその苦しい時間がないと、強くならないですよね、将棋もそう。先ほど対局した松本咲重さんにもちょっと厳しく言ったのは、今日は苦しいかもしれない、たぶん悔しかったと思うけど、10年、15年経った時には必ず、僕と平手の勝負ができるくらいのレベルになると思うんです。そういうところを見据えて欲しい。モンテディオも、もちろん今日勝って欲しいし頑張って欲しいわけですけど、もっと先、2年3年、4年5年と経った時に、J1にずっと定着できる、あるいは天皇杯で優勝したりとか、そういうチームを目指さなきゃいけないわけじゃないですか。そういうところを、急になろうと思うのではなく、土台から少しずつやっていって欲しいなと僕は思います」

深浦「今までやってきたことが間違いではないと思うので、自分を信じて腐らずにやるしかないかなと思いますね。(不調なお弟子さんを励ますには?)練習で負けてあげるとか。ギリギリの競った終盤になれば、本人もちょっと自信を取り戻すことになると思うので」

貞升「私が子どもの頃に通っていた道場で、7連敗したことがあったんです。その時に道場の先生が『これだけ負けたんだから、明日は勝つよ』と言った言葉がすごく好きで。今でも、いっぱい負けても明日は勝てるんじゃないかとポジティブに考えています」

今年のモンテディオは、ゲーム内容は悪くないけれども、決めるべきところで点が入らず、勝点を積み重ねられない試合が続いている。将棋でも、そういうことはあるのだろうか。

野月「内容は良いけど、どこに敗因があるのかわからないけど負けちゃったということはありますよね」

——そういうことが続いた時はどうしたら?

野月「でも、内容が良ければ未来はあると思うんです。将棋もそうなんですが、『内容は悪いけど勝った』を続けて行っても、将来を見据えた時にはろくなことはない。昇格目前とか、残留争いをしている時は話は別ですが、普段は内容を重視した方がいいかなと思います」

このテーマはもう少し掘り下げたかったが時間になった。最後に、お一人ずつモンテディオ山形へのエールをいただいた。

貞升「大黒選手のようなベテラン勢にぜひ頑張っていただいて、ホームなので勝点3を取って、一気に上昇してもらいたいです」

深浦「昨年のコラボイベントに来て試合を観た時は、非常にいいサッカーをしていたと感じていたので、1年の間に何があったのかと(笑)。今回、ここへ来るにあたってモンテディオの記事を見まくりましたが、厳しい評価ですと、献身的にやる選手が少なくなった、粘り強さがなくなったというものがあって、それがちょっと気になっています。やっぱり相手に勝つという気持ちが大事。この雨ですが、逆に自分たちのパワーにして、ぜひ相手をやっつけて欲しいですね」

郷田 「勝って欲しいのはもちろんですが、この雨の中でも皆さんが応援してくれるわけですから、選手の皆さんにはとにかく熱い試合を見せて欲しいですね。勝敗は時の運もありますので、何よりとにかく熱く、気持ちをこめて戦って欲しい、それが一番ですね」

締めは野月七段の展開&スコア予想。

野月「徳島の渡選手がスタメンではないのがラッキー。徳島はハイプレスをかけてボールを放り込ませ、そこからショートカウンターで来るのがはまっていたりするので、そこに打ち勝てば勝てる。それと、山形と徳島は直近の4試合連続で2−2なんですね。だから2点は取れる。3点目を取るか、2失点を許さないかで勝てるので、2−1か3−1で勝てればいいかなと思います」

モンテディオへの熱い応援をいただいて、約2時間半のコラボイベント・スタジアム編は終了した。そしてこの後に行われた徳島戦では、モンテディオは熱い気持ちの伝わるゲームを見せ、野月七段の予想どおり2-1で勝利。後半戦に入って初めての勝ち星をあげることができた。

翌9月19日(祝・月)は、天童駅に隣接するイベントホールに場所を移し、ディーオカップ将棋大会&交流イベントが行われた。モンテディオ山形のマスコットでありイベントの冠でもあるディーオが郷田王将に挑戦し、勝ったという噂だが詳細は不明である。

リンク)

日本将棋連盟:【山形県天童市・将棋×サッカーコラボイベント】開催報告

http://www.shogi.or.jp/event/2016/09/post_1462.html

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