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コントとオヤジ狩り

やぁ 待たせたね。 PIN:Gamesのアイスコだよ。まぁお茶でも飲んで、ゆっくり読んでいきなよ。

突然だけどコレを読んでるみんなは、コントは好きかな?
そう「笑う犬の冒険」や「ごっつええ感じ」なんかでやってたコント。
僕はこれらのコント番組を当時、毎週見ていてDVDを買うくらい好きなのだけれども実際の生活で「トカゲのおっさん」なんかが出てきたら笑うどころか通報案件だよね。


私は元来、人に絡まれやすい体質なのだろう。一歩外に出れば屈強なコント師達からの熱烈なオファーを受ける事が多く、コンビニに行けばヤンキーに絡まれるなんてのは序の口、銭湯では、わざわざ私の目の前に移動してきて伸脚を永遠に続けるオッサンや「お祈りしてあげます」と私に祈りを捧げるオバサン、「水…水…」と言いながら私に飲み物をねだる小学生、トカゲをくれるネコ、幽霊…などなど。
その種類は人種・性別・年齢・種族を問わず多種多様を極めている。

20代の頃は、この前フリなしに始まるコントにつき合わされるのが恥ずかしかったが30代になると「コント師達に称賛と敬意が足りない」と反省し常に小道具を持ち歩いていた。

しかし私も40代になり気が抜けていた。やきが回ったとは正にこの事である。この日は小道具を持ち合わせていなかった。

ほっともっとで特のりタル弁当を買ってウキウキでママチャリを漕ぐ私の前に突然、男が飛び出してきた。
見た所、10代の学生であろうか?髪は茶髪でジャージ、キティ健康サンダルのフルコンボである。
教科書に出てきそうなほど完璧な「いなかヤンキー」である。近くには彼女らしき女がいる。言葉を選ばずに言えばブスである。
昨今のコロナ禍で暇を持て余していたのだろう。

アイスコ
「危ねっ!」

ヤンキー
「コッチが危ないしw」オンナノホウチラミ
ブス
「www」

アイスコ
「…じゃあ 僕はコレで」

ヤンキー
「え~待ってよぉwww」オンナノホウチラミ
ブス
「www」

あ~なるほど!コレがオヤジ狩りってやつか!
ショートコント オヤジ狩りのスタートである。
久しぶりに感じる、この感覚…
平凡な日常から非日常への落差に頭がクラクラしそうな瞬間である。
よろしい!私も全力で応えようぞ!

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アイスコ
「何が欲しいの?」
ヤンキー
「は?www」チラミ
ブタ
「www」
アイスコ
「わかった ならばコイツをあげよう」

私はバックの中を漁る。アイツを使ってオチをつけよう!

…あっ…無い。なんで!デザートイーグルが無い!!
そうだ!玄関に置きっぱにしてる!なんて事だ!これじゃ 何のために給付金使ったかわからないじゃないか!痛恨のミス!15分前の自分をぶん殴ってやりたい!

ヤンキー
「なんかくれるのwww」
ウンコ
「www」

怒りのアイスコ
「………あ~!!もうなんだよ!!」
ヤンキーブス
ビクッ!!
怒りオヤジ
「ちょっと待ってて!やり直させて!家スグそこだから ちょっと待ってて!全力で応えるから!」
ヤンキーブス
「えっ?えっ…」

私は全力で家へと走り出した。デザートイーグルを掴み鍵もかけずにとんぼ返りである。

「ちくしょう… 待っててくれよ俺のサンクチュアリ!」

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着いた!しかし!
…いない もうそこには誰もいない。
コント師達はいなくなっていた。

なんったる不覚!あれだけ称賛と敬意を忘れないと誓ったはずなのに!
私はデザートイーグルを片手に崩れ落ちた。

「あ~!!もうなんだよ!!」

私の魂の叫びは初夏の夕方に虫の鳴き声と共に儚く響くのであった。


魂の小説が出来ました!是非とも読んでみて!
(コッチは真面目に書いてます)

https://note.com/yorozuyamuramae/m/m8ecb240fbff3

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リクエストあれば、「お祈りオバサン」「水を欲しがる子」書きます。まぁ需要ないと思うけど…


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