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「表情を引き出す」の違和感

「モデルの表情を引き出す」みたいな言葉にずっと違和感があります。しっくりこない感じ。写真への褒め言葉として頂くありがたいフレーズなんやけど、モヤモヤとして、心のどこかで受け入れられない自分がいます。

だって本当のところ、写真の中の表情は「カメラマンが引き出した」のか、「モデルが差し出した」のか、分からないと思うんです。

もちろんカメラマンが引き出して、素敵な表情が写ることはあると思います。でも当たり前のようにカメラマンが主体として語られるのも変やなぁと思うんです。

●モデルが委ねてくれる表情
僕の場合、いい表情やなと思う瞬間は、僕が「引き出したもの」ではなくて、モデルさんが「委ねてくれたもの」がほとんどです。安心する時間や空間でこぼれ出てくるものです。だからモデルさんの自発的なもの。
それをカメラマン1人の手柄みたいにしてしまう感じが苦手なんです。ちょっとモデルさんを軽く見すぎてる気もするし。

モデルさんにいつか聞いてみたいな。自分の普段見せない表情や、気持ちののったお写真は、カメラマンに引き出されたものですか?あなたが見せたものじゃないですか?って。

●引き出すより受け止める
モデルさんが「気持ちを委ねてくれる感情」ってとても繊細。簡単に引き出せるものでもないし、壊れやすいものでもあると思います。
だからこそ、できる限り引き出すより、受け止めるような撮り方をしていきたいな。そう思うと優しくなれる気がするな。

モデル 駆紋乃愛さん

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