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多くの失敗を乗り越え学んだクライアントワークにおける僕のセブンルール

みなさん、こんにちは。
岐阜に住みつつB2BマーケをしていますYoshi(@motoy0shi)です。

現在は、スタートアップでインハウスのB2Bマーケターとして働いていますが、前職ではデジタルマーケティングの支援会社で約3年弱ほど働いていました。

当初は、自社のマーケティングの立ち上げを行っていましたが、途中からはクライアントを持ち、マーケティング支援の仕事にも携わっていました。

今でこそ言えますが、その当時は本当に失敗の連続でした。いわゆるコンサル経験がなかった僕は、自分の無知や力不足のうえに、プロジェクトが炎上したり、クライアントから厳しいお叱りを受けたりと、自分の無力さに落ち込んだ日も多くありました。

そこでこの記事では、多くの失敗の末に僕が気づいた、クライアントワークにおける僕のセブンルールについて、備忘録としてご紹介します。どれも僕が大切にしている考え方です。(実際はまだできていない部分も多いですが…)

Webマーケティング関係で、クライアントワークに苦手意識を持っている方にとって、何か一つでも参考になれば幸いです。


1. 言われたことをやるだけは二流。相手の意図を聞き、先回りすること

クライアントワークの構図は、基本的に発注者と受注者です。発注者がオーダーを出して、受注者がそのオーダーに応えて成果物を納品する。当たり前ですよね。

しかし、僕が見てきた「できる人」は違いました。できる人は、必ず相手の意図を聞いて、クライアントは本当に何を欲しがっているのかをきちんと把握するのです。

例えば、クライアントが「SNSのフォロワーを増やしたい」と言ったとき、できる人はこんな感じで返答します。「いいアイデアですね。ちなみに、SNSのフォロワーを増やしたい背景って何があるんですか?」と。

実際にクライアントから話を聞いてみると、「実は広告予算は増えないのですが、売上を増せと言われていて…」みたいな話が出てくるわけです。であれば、SNSのフォロワーを増やすより、既存顧客にメルマガを送った方が、クライアントの悩みをより解決できるかもしれません。

上はあくまで例ですが、ビジネスシーンではこういったシチュエーションが数多くあります。いかにクライアントの思考をトレースして、真意を掴めるかが重要なのです

さらに高度になると、クライアントが本当に欲しがっているものを先回りして準備します。先の例で言えば、話を聞いた後に、費用がかからない打ち手のリストを送って、「御社の状況を踏まえると、私はこれが良いと思いますよ」とメッセージを送ると、きっとクライアントからの信頼は増すはず。

注:実際のところは、言われたことすらもやらない人もいるので、言われたことだけをやるだけでもマシなのかもしれません

2. 即レスはメリットしかない。まずは、ひとことでも返事をすること

前職の時によく新入社員の子から聞かれたことは、「自分は知識もスキルもないので、クライアントとうまくやれるか自信がない…」でした。自分も最初はそうだったので、気持ちがよくわかります。クライアントからの連絡をどのように返してよいかわかりませんもんね。

ただ1つ、新人であってもクライアントから信頼を得る方法があります。それが即レスです。クライアントからメールやチャットが来たら、ともかく返信するのです。できれば10分以内くらいで。

不思議なもので、人は即レスする人間に好印象を持ちます。そして、「この人は、たぶん仕事ができる人なんだろうな」と思うのです。レスを早くするだけで、仕事できると思われるとか、超お得ですよね。

この話をすると、「いや、でもなんて返信したらよいかわからないです・・・」と言われます。こういった場合は、「メール拝見しました。確認して、〇〇時までに折り返します」と返せばよいのではないでしょうか。

このテクニックは、僕がかつて某大手のカフェチェーンで働いている時に学
びました。ある時に先輩からこう言われたのです。

お客様が並んでいる時ほど、積極的にお声がけをしてね。「今、先頭で〇〇をつくっています。その次は、XXXをつくっています。順番にお出ししていますのでお待ちください」みたいな感じで。こうやってこまめに声をかけると、お客様の待たされているタイマーが進みづらくなって、イライラしなくなるから。

同じように、仕事でもまずはひとこと連絡を入れて、後からきちんと返すことで、相手に待たされているストレスを感じさせづらくなるのです。

3.最初の3ヶ月がすべてを決める。時間を惜しまず、まずは信頼を勝ち取ること

みなさんは、海外ドラマの「SUITS」を見たことがありますか。何周も見てしまうくらい僕が好きなドラマなのですが、その主人公の1人である凄腕弁護士のハーヴィー・スペクターは、新人弁護士のマイクにこんなセリフを言っています。

Now when I got here, I dominated. They thought I worked 100 hours a day. Now, no matter what time I get in, nobody questions my ability to get the job done. Get it through your head. First impressions last. You start behind the eight ball, you’ll never get in front.

入社当時、仕事熱心だと印象づけた。今じゃ何時に来ようが誰も俺の能力を疑わない。よく覚えておけ。第一印象が命だ。しくじったら終わりだぞ

出典:ハーヴィー・スペクターの名言も!海外ドラマ「SUITS/スーツ」で学ぶビジネス英語|ENGLISH JOURNAL

クライアントワークも全く同じです。プロジェクトの最初の3ヶ月で、クライアントから信頼されるかどうかで、その後のプロジェクトが軌道に乗るのか、炎上するのかが大きく分かれます

一度信頼関係をつくってしまえば、仮に自分たちが失敗をしたとしても、クライアント側も理解してくれますし、お互いが本音で話せるようになるので、より密な取り組みができるようになるはずです。

ちなみに、時々「工数が〜」とか言う人がいますが、最初から工数を気にしすぎて、プロジェクトが炎上したほうが工数は取られます。最初は多少持ち出しでもよいので、きちんと信頼をつくっておくほうが最終的にはプラスになることが多いです。まさに「損して得を取れ」ですね。

4. コミュニケーション量と満足度は比例する。心理的な距離感を近くに保つこと

クライアントワークでおそらく最も重要な要素は、コミュニケーションです。もちろん知識やスキルも重要ですが、コミュニケーションがしやすいかどうかで満足度は大きく変わります。

そして、コミュニケーションの量は満足度にも大きく影響します。なぜなら人は「自分のことを気にかけてくれている」と感じるほど、嬉しく感じるからです。

僕が実際にやっていたのは、特段話したいトピックがなかったとしても、定期的に連絡を入れることです。基本的には2〜3回、少なくても週1回くらいは何かしらの連絡を入れていました。

Googleアラートは超便利

個人的にオススメなのは、クライアントの競合の会社名や商品サービス名をGoogleアラートに登録しておくことです。こうすると、関連情報がメールで届くようになります。

そして気になる競合の動きがあれば、クライアントにチャットなどで情報共有います。「競合の〇〇社がこういうプレスリリースを出されていました。お問い合わせにも影響するかもしれないので、注視しておきますね」と。

クライアントの担当者はたいてい多忙で、競合他社の情報を追いかけられていないことも多いです。なので上記のような情報共有は感謝されることが多いのです。

もちろんクライアント名も一緒に登録しておいて、「最近御社の商品を使った方がこんな記事を書いてましたよ」とか連絡してみるのもいいですね。こういった小さな気遣いの積み重ねが、大きな資産となるのです。

5.何でもチャットで済ませるな。電話や直接会って話す機会を大切にすること

僕の偏見ですが、Web周りの仕事をしている人はなぜか、何でもWebで済ませようとする傾向が高いように感じます。人によっては、良くない報告ですら、チャットやメールで済ませようとします。

しかし、クライアントワークはあくまで「人間 対 人間」のやりとりです。画面の向こうにも、生身の人間がいます。だからこそ、チャットで連絡するのもいいですが、電話をしてみたり、実際に訪問して直接会って話してみたりする機会を積極的につくるべきです

「百聞は一見に如かず」ということわざの通り、実際に会ってみると、相手のことがよく深くわかります。そしてお互いの理解を深めることは、クライアントワークでもポジティブに働きます。

実際、私も担当しているクライアント先へ、菓子折りを持って会いに行っていました。打ち合わせ後に雑談などをしていると、話が盛り上がり、その後の追加受注にもつながることが何度もありました。

僕自身チャットでのコミュニケーションを否定しませんし、実際に僕もよくチャットを使います。ただクライアントワークにおいては、状況に合わせてうまくコミュニケーション手段を組み合わせることが重要なのです。

6. 相手から学ぶ姿勢を忘れずに。クライアントからのフィードバックに真摯に向き合うこと

クライアントワークをやって感じるのは、お客様から学ばせていただくことは非常に多いことです。そして自らフィードバックをもらいに行くことで、学びのスピードは加速度的に早くなります。

実際、僕は定例ミーティングの翌日くらいに、よく担当者さんに電話して、こんな質問をしていました。

「昨日のミーティングはありがとうございました。ちなみに、その後社内ではどんな話が出ていましたか? ここがよかった、ここはもう少し聞きたかったところなどはなかったですか?」と。

こうやって真摯にフィードバックをもらうと、多くの気づきがあります。トークの仕方、資料の構成、提案の持っていき方などなど。たいてい反省ばかりで、正直聞かないほうが精神的には楽です(笑)

特にお叱りを受ける時は学びのチャンスです。お叱りを受けているうちはまだチャンスがあります。叱るってエネルギー要りますし、まったく期待していなければ、解約してさよならしますからね。このタイミングで、誠実にきちんと向き合えれば、挽回できるかもしれません。

こういった気づきを得て自分のやり方をアップデートしていくことで、クライアントワークのスキルは飛躍的に成長するはずです。

7.  いい加減な仕事をしたら、次はないと思え。常に期待を超える成果を提供すること

最後は、仕事に対する向き合い方です。これは私がかつてフリーランスとして働いていた経験から来ています。

フリーランスの頃、僕がとにかく大事にしていたのは「仕事で絶対に妥協しないこと」でした。妥協するのは簡単です。しかし、妥協した仕事は必ず見透かされます。そして、おそらく次の発注はないでしょう。途中にどれだけ頑張っていたかは関係ありません。すべて成果で測られるからです。いい加減な仕事は、結局自分の首を絞めることになるのです。

会社の場合、たとえ解約になっても自分の給料がすぐに減ることはないでしょう。しかし、信頼という貯金は確実に目減りするはずです。失った信頼を取り戻すには、多くの時間がかかります。だったら最初から失わないほうがよいですよね。

特に期限に迫られる時に、自分の真価が問われます。時間がないからと諦めるのか、最後の1秒まで最高の仕事をするために奮闘するのか。どちらを選ぶかが、プロとしての矜持なのではないでしょうか。

おわりに

この記事では、僕がクライアントワークを通して学んだ7つのルールについて紹介しました。

冒頭でもお伝えした通り、僕自身もすべて完璧にできているわけではありません。しかし意識して仕事するのと、しないのでは雲泥の差があります。

クライアントワークは非常に奥深くて、エキサイティングな仕事だと思います。クライアントワークに悩む方にとって、この記事が何か1つでも役に立てば嬉しいです。


最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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