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知らない間に他人の人生に影響を与えてしまってた話

20代の頃の私が、当時大学生だった人に言った(そして忘れてた)言葉が、その後の彼の人生にちょっとした影響を与えていたことが、後に分かった時の話。

小型船舶免許合宿

以前、私はバイクで全国各地をツーリングで回っていたことは、プロフィールにも書いています。

当時、バイクオーナーを対象として、沖縄で小型船舶免許合宿という企画ツアーを見つけ、アクティブだった20代の私は、それに参加したくて申し込みをしたのでした。

4泊5日の日程で、ボート免許の学科講習と、実技の講習が含まれ、宿泊費も込み込みの企画でした。

総費用20万円弱という費用は、お安くはないですが、今思えば単に飛行機とリゾート宿泊費だけでもそれくらいはかかり、ほぼ無料でボート免許の講習と受験料が付いてくる、というお得なイベントでした。

ただし、学科試験に不合格だと、その後の実技試験には進めません。
単に勉強をして宿泊をするだけの旅行、となってしまう悲しい運命。
せっかくの沖縄なのに、ピリピリと緊張感ただようツアーでした。

相部屋にて

宿泊は広大な敷地で、プライベートビーチもあるリゾートホテル。

受験者は総勢10数人いたと思いますが、私の部屋は男3人で1部屋(めちゃ広い)を使うという相部屋でした。

当時、私は20代でも同室の中では最年長でした。
他の2人は東京在住で、1人は親の会社の跡継ぎ、もう1人は大学生。

全員がバイクに乗っているので、すぐに打ち解け、話も弾みます。

バイクの楽しみ方は人それぞれですが、私は大学時代から、北海道や東北、信州、九州などを、基本的に1人でテントと寝袋を積んで長距離ツーリングしているというような話をしたかと思います

その時に、「学生時代はお金はないけど時間はあるから、バイトしてでも、親に金を借りてでも「行く」んだよ」というような話をしたらしいのだ。
あまり覚えてないけど。

数年後

ツアーから数年たったある日、当時大学生だったほうの彼から、いきなり連絡があり「近くに来たのでメシでもどうですか」というお誘いがありました。

「えっ!?」とびっくり。
彼は東京で、私は四国。
どゆこと?って思いましたが、時間を作って待ち合わせました。

食事をしながら話を聞くと、あれからあちこち旅に出るようになったとのことで、立派な「旅ライダー」になっていたようです。

そのきっかけが、「あのとき、○○さん(私)が、そんなこと言ったからじゃないですか」とのことで、二度びっくり。マジか。

うかつなことは言えないものだな、としみじみ思いましたが、同時に人と人との不思議な縁とか、何気ないきっかけが人生に影響を与える、ということを再認識したエピソードでした。

振り返ってみれば、私も就職活動で苦しんでいた頃、友人の1人から「お前はこんな会社が向いているんじゃないか」と言われて教えられた、全くノーマークだった会社にスルッと決まって、30年も勤めることになりました。

その友人はその時の会話など覚えていないと思いますが、その一言がなければ、今の人生はガラッと変わっていたと思います。

今、noteのご縁

休職している現在、直接友人や知人と話す機会はほとんどなくなってしまいました。

今は、noteが社会と繋がる数少ない窓口になっています。
どこのどなたか存じ上げぬ人の、何気ない投稿の一言がきっかけで、考え方に影響があることは実感しています。

人の縁というのは、不思議なものです。

後日談

船の免許は合格しました。
※残念ながら全員合格にはなりませんでした。

その後、私はたまたま船を操縦する機会もあり、役に立ちました。

当時大学生だった彼は、今では結婚して3人の子供に恵まれ、今でも年賀状のやりとりはしています。

5連休の有休を取る際には、かなり言い出しにくく、飲み会で上司に酒をすすめてベロベロに酔わせて許可を得ました。

以上、たわいない昔話をしてみました。


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