カノエラナ「四年想歌」ツアーレポート


このレポートはカノエラナ氏の「四年想歌」ライブツアーの参戦を通して感じたことなどを書き記したライブレポートです。構成の都合により断定的な表現や個人の考えを含んでいる部分がありますので、そのようなものを読みたくない、ほかの解釈はノイズとお考えの方はブラウザバックをお願い致します。


以下本文




「四年想歌」


本ツアータイトルとしてその席から一時たりとも離れない、その4文字が表す真の意味はなんだろうか。


弾き語りでのライブツアーブランクが四年という大きくなったという事実を突きつける、残酷な剣か。

あるいは、時間経過に伴い培った力をいかんなく発揮するための手段か。


そんなふうに色々と考えることも出来る。

本公演岡山公演サイン会において「初心者の方には難解なライブかもしれない」という言葉を明確に確認した自分が思う解を言葉にするならば、



それは「更なる挑戦と練磨宣誓」である。




4年前の弾き語りツアーは6公演に参加した。こちらの媒体にも掲示し直したので、興味があれば読んで頂きたいが、あの時もまた複数公演行きたいと思わせるライブであった。


愛知、静岡、大阪、広島、岡山、京都



先に一つだけ掲げるならば、今回のこのツアーは1回の参戦ではほぼ間違いなく完成しない。ある意味、遠征勢が増加している勇者層を意識した演出を行うことで、総動員数を増やす意図があったのでは無いかとも思える。

もちろん、1回でも満足のできるライブになっているとは思うが、深みを味わうには1度では中々難しいだろう。


さて、前置きはこの辺りまでとさせて頂く。
本ツアーの私の参戦について

広島、岡山、大阪、東京


の4箇所を巡ることとなった。元々は東京は行く予定では無かったのだが、行かずにはいられないライブを見せつけられてしまったが故の結果である。


本レポートはそんな愚かなヲタク(月末で退社)の長くたらたらとした感想文となっている。

いつもご愛読ありがとうございます。



開幕。


入場より30分で開演。

30分などしれた時間ではあるが、こういう時の30分は妙に長い。ライブ自体にはある程度参戦しているため(事実このツアーの参戦初日であった4/22の1つ前の参戦は3/3)それほど重い気持ちは持ち合わせて居なかったが、やはり「四年想歌」というツアータイトルが緊張感を与えてくる。

1人でいる人にとっては尚更長いであろう30分の後、開演する。
始まるまでにフロアにながれるアカシックさんの音楽は、ほとんど耳を通らない。

ゴミをカラスが漁らないようにゴミ置き場にはネットを設置することがあるが、それを彷彿とさせるような独特の衣装を身にまとい、彼女はステージに登る。

そうだろう、カラスのような狡猾な生き物が悪さをしないように、我々は見守っているべきである。



①トーキョー

正直、この曲はもうツアーのメインセットリストには入ってこない曲だと思っていた。東京ソングは彼からダンストゥダンスに世代交代を果たしたのだと、勇退の瞬間を我々は見ることが出来たのだと思っていたが、そうでは無かった模様。

そういう意味では四年越しにライブで会う人の生存確認のような意味合いもあったのだろうか、否。

ダンダンにはないこちらならではの演出とするならば、歌詞の東京箇所で各地の地名をハッキリと入れられること(ダンダンでもやろうと思えば出来るけども)。これは何気に嬉しいことであり、風土への愛を再確認できる。

いつか「歌え 尼崎〜!」という語呂が悪すぎる演出を見てみたいとも少し思う。




②ダンストゥダンス

先述した若手(もはや彼も中堅くらいにはなっているあたり、時の流れを感じる。)がここで登場。本公演を見る上で絶対に避けられない要素が後のMCで言及される。


今回のツアーは、前後の曲で世界観やコンセプト的に繋がりがあったり、歌詞に同じような部分があったりする。


これを後半で告げてくるのはあまりにもやり手ではないだろうか。そりゃあ改めてもう1公演見ないとリアルタイムでその心象を味わうことは難しいし、脳が混乱してしまうし、ご飯は美味しいちゃんと味もする 君はロックンロールが好きだと言った あぁ──────

失礼、坂口有望氏のツアーを2公演申し込んだら両方外れた時の発作が出てしまいました。(坂口有望「好」を参照。「おはなし」、「空っぽの空が僕は嫌いだ」「radio」等は必聴。)


話を戻そう。
ここで言う曲のつながりは、恐らくMCが次に挟まるまでの間のものを意図していると考える。

冒頭部分だと、トーキョー・ダンダン→MCの流れのため、ここ2曲が繋がっている。
ここでの繋がりは言うまでもなく「東京」の在り方と「東京」に対する気持ちの変化。

上京後すぐ(ないしは新生活初期)の明るい気持ちや空気感をつれづれなるままに形にしたトーキョーと、darkness、dirty、danceの3Dでお馴染みのダンダン(比較的ネガティブ寄りの感覚や汚れた空気、ナイトカルチャーの高鳴りといった具合)。

加えて、四年という長さがどのように作用するのかを表しているようにも感じられる。
私としては本公演全体のコンセプトとして、この「四年の重みと意味を知らしめる」という面はかなり明示されているのでは無いかと思っている、が、真偽は不明。


③グラトニック・ラヴ

捕食者の面構え。浅倉透(n回目)。この曲はやはりクラップの隙間に趣を覚えているので、そこを避けることは難しい。とはいえ、これまた言語化が難しいので、おそらく私自身の感覚的な話なのだろうが、とにかくクラップが気持ちいい。

いつも思うことであるが、この曲の演奏難易度はやはり高いものなのだろうか。
ギターをFコードで立ち往生した人間のため、その観点で物事を語れないのであるが、素人目で言えば出だしがえげつない難易度のように思える。

特に今回はイントロ箇所にテクニックマシマシでお届けされたので、もはや訳が分からない。前方で観覧した公演においてはもはやご尊顔は一切見ず、ギターのフレットと左手に神経を全ぶっぱしていた。

ここのパートの共通点については後述することとする。



④恋する地縛霊

世の中には2種類のライブハウスがある。

ひとつは「恋する地縛霊」で暗転するライブハウス。

もうひとつは「恋する地縛霊」で暗転しないライブハウス。

中学生の皆さんはこの一文を用いて
「One 〜, the other 〜.」のお勉強をして頂きたい。

Repeat after me, “One lets the floor get dark when Koi suru Jibakurei performing, the other doesn’t do so.”

そう言う意味では岡山公演はこれまでの全てのライブを回想してもトップクラスに素晴らしい暗転であった。ほぼ真っ暗。

今年はCRAZYMAMA 2nd Roomに足を向けて眠れなくなってしまったので、少々不便である。

と、岡山を特別視するつもりだったが、大阪公演も同じく真っ暗にしてくれた辺り、広島Yiseが異端だったのかもしれない。

伊達に一蘭と生活を共にした箱では無い。


時間で言えば小中の水泳の時間よりも恋する地縛霊をライブで聴いている時間の方が長いと思うのだが、やはり久方ぶりの(カノエ氏の)声出しライブでもあったため、新鮮さにドキドキワクワクしたものである。

我々から言わせてみれば Chu!地縛霊でゴメン! な世界線もあったかもしれないと信じられる訳で、そう思えばタイミングというものは非常に残酷で冷徹なものなのだと思える。


⑤地縛霊に恋をした

さて、このパートの共通点について考えるとする。後ろふたつは言うまでもない(そもそも兄弟曲)ほど繋がっている曲だが、グラトニックはどうなのだろうか。

確かに、冒頭の歌詞に「地縛霊」「金縛り」「オバケ」と怒涛のヒュードロドロラッシュがある訳だが、果たしてそれだけなのだろうか。


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こんにちは!
今回は地縛霊シリーズとグラトニック・ラヴの共通項について調べてみました!

目次
・地縛霊シリーズって何
・グラトニック・ラヴは実話?
・地縛霊シリーズとグラトニック・ラヴの共通点はどこ?
・カノエラナさんの次のライブはいつ?

(中略)

いかがだったでしょうか?
地縛霊シリーズとグラトニック・ラヴの共通項については歌詞以外の部分では分かりませんでしたが、今後のカノエさんの活躍に期待ですね!

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カスほど役に立たない○○について調べてみた!系のウェブサイトはさておき、真面目に考えてみることにする。

私が導いた解としては
「実態のない虚ろな様」
である。

後ろふたつに関しては先述した通り、「地縛霊」と「住人」のお話であるため、夢現と幻を具現化したものであることはお分かりいただけると思う。グラトニック・ラヴについても酩酊による記憶の欠如やカニバリズム的側面(それ即ち死)の匂わせにも捉えられる描写があることから、浮世性やカタチなきものに関するストーリーであると推測する。

ところどころ語彙がわからないよー!(八宮めぐる)
な人は是非辞書を片手に色々想像して頂きたい。

⑥My World

ここにてMC。本人も「ほとんどアコースティックで演奏していない」と豪語していたが、広島公演の段階では正直「まあ、多分1回はライブで聴いてる曲やろな」と思っていた。が故に本当にひっくり返ってでんぐり返っておむすびころりん超えて消しゴムコロリンするところであった。

昔、消しゴムコロリンのあの丸い消しゴムが欲しくて仕方なくて最後の最後まで消しゴムを丸く使っていたなぁと記憶を遡る。

それこそ、そういう時空にも思いを馳せる「My World」は6年半の勇者の歴の中でライブで生で聴いたことは一度もなかった。

本当に鳥肌が立ったし、感情の昂りをはっきりと実感した。

5月末で退職するにさしあたり、本当に長い時間たくさん考えた。その最後の理由を突き詰めると


「変わらないといけない?
そんなルールなら
全て破り捨ててみせるよ」


このフレーズの通りなのだと思う。

本ツアーで4回この貴重な楽曲を耳にすることが出来たが、到底慣れることは出来なかった。

各公演での極振り後の空気の変わり方が、ざわつくでもなく、声が出るでもなく「凍る」といった雰囲気だったのが如何にこの曲の疲労が異質であるかを物語っていただろう。

⑦ヨトギバナシ

さて、自身のルーツにも触れながら、それを曲げない強さを魅せてきたカノエ氏。その結果得られた直近で最大の釣果をしっかりと掲げるようにしてギターをしならせる。

花束の幸福論の歌詞にある「太陽に背を向け」というフレーズが共通しているということを、私は直接本人に言及されるまで(この話の初出ファニコンやっけ)気づかなかった。
気づけないほど自然と組み込まれた歌詞になっているし、繋がりを感じさせない世界観にも思える。

しかしながらどうだろう、勇者に向けての「愛」を歌った「花束の幸福論」のフレーズが自身のひとつの目標であったアニメタイアップ曲の中に含まれる(今後この曲を冠して名を語られる機会が多くなるだろう)ということの意味を噛み締めたなら、それはそれはこの上ない幸せだろう。

肝心の演奏について触れておくと、やはりアコギアレンジでの注目点はサビ直前の部分だろう。


上手に隠した真の像 有象に
何の何の何の意味がある?


これが本来の歌詞だが、アコギアレンジになると


じょぅーお     ずーに    かぁく            しぃた
ジャージャージャ    ドゥーーン    ジャージャージャ   ドゥーーン


しぃんの                     ぞぉ        有象に
ジャーンージャジャーンジャ    ジャン        スンッ



となる(ここは2行を同時に読んでね。)。
急にスンッってなるんじゃないわよ(黛冬優子)

ドゥーーンネキの伏線はここに張っていたのかと、つくづく感心させられてしまう。

ちなみに俺はドゥーンネキにコメント2回拾ってもらったけどお前は?


⑧ねぇダーリン

本人から「しっとりゾーン」と言及があり、まあ例えて言えば「あーした天気になぁれ」や「かぜ」などを予想した人も居たかもしれない。


ね    ぇ    ダ    ー    リ    ン


しっとりか否かはさておき、曲を愉しむ。
この曲は間合いが命だと思っている節があるのだが、皆様はどのようにお考えだろうか。訥々と1人心の中で状況整理をするための言葉を零しながら、物思いに耽る。そんな夜があってもいいかもしれないが、その頻度が少なければ少ない程きっと人生は淡々としている。なんやかんや淡々は幸せに繋がっているのかもしれない。

広島公演で親子連れがおり、「きちんと全曲聴かせてます!」と話している親御さんがおられたが、あの娘さんは今どういうふうにあの曲を受け止め、そして真の意味を理解した時どんな気持ちになれるのだろう。

この曲の登場人物も4年の時を過ごしたのだろうか。生きてさえいれば首は縦に振られるだろうが、どんな4年を過ごし暮らしたのか気にならないことも無い。

否、より気になるのは次の主人公だろうか。

⑨あの子のダーリン

ここも言うまでもなく、同世界線の別視点。
あの子のダーリンに関しては、過去にこれ以上ない完成度の個別レポートを作成したので、そちらを参照して欲しい。

人の人生をしばしばドラマに例えることがある。が、大半の人間はその「ドラマ」を経ることなく死んでいくのだ。
人と出会い、時を共にするといった細かなストーリーもドラマになるのであれば、逆に避けられない道であるが、自身の生命に関わるような劇的な出来事はそうそう起こらない。

この曲の主人公も心持ちで言えば、大したことは起こっていないと考えているかもしれないが、普遍的に言えばこれは「ドラマ」だろう。そんなドラマを経た人間のその後、言わば後日譚やアナザーストーリーといった状況に人々は興味を持つ。

蛇足という言葉もあるが、それを知りにいくという前向きな気持ちは大切にしていきたい。蛇足とは付ける必要がなかったものをきちんと観測して初めてそれを蛇足(あるいは駄作)と認識するからである。

さて、知りに行く場所として相応しいひとつがライブハウスであると、私は考える。彼女はそこで歌い、「語り部」をする。まるで自分自身がそれを味わったかのように、我々にひとつひとつ丁寧に音を連れてくる。それはまさにベルトコンベアを流れる食べ物に不備がないか確認をする作業員のような丁寧さではなかろうか。

きしょすぎる例え。

そんなことを考えながら、ライブを見るのも、また乙である。疲れているのかも知れません。乙です。


⑩愛でたしめでた死

ここで連鎖を絶たない流れに持ち込む。3曲目はこちら。
前2つの「ドロドロをそのまま直接的に形にした曲」とはまた異なったテイストである(主観になるが言うなれば間接的なドロドロや後から襲ってくるドロドロ、「これ辛いよ!」ってもの食べた時に「いや別に辛ないやん」って思った2秒後にくる辛みのようなドロドロのような感じ。なお中の人は辛いもの食べないのであんまりその感覚に襲われないドロ〜。)(何を言っているの?)。

まさに息を飲むというのはこういう曲を聞いた時にすることなのだと再度思わせられる。冷静に、静まり返ってこの曲を聞くと、如何にこの曲の主人公の所作が狂気的であるか楽しむことが出来て実に叙情的である。


自分自身の暗い世界な突如現れた あなた という明るい光。世間には物語があり、そこでは輝かしいスターが他者を魅了して素晴らしいハッピーエンドを迎える、というセオリーがあるらしい。

ならば、それを現実にしてみせよう。私に輝きは無いかもしれないが、きっと出来るはず。


そのための手段は選ばない。


ただ、ただ、私だけのエゴを抱いて キミ を私が思うように仕立て上げる。それを選んでくれるか、あるいは死(ないしはそれと同等の身体的・心理的屈辱、支配など)。

これほどまでに清々しく「美化」する力があるならば、中学時代も机に突っ伏すのではなく、委員会活動に勤しみ校内緑化や風紀に意識を高めて頂きたかった。


あ、それは禁止カードか。




と、戯言はさておき。このパートのテーマをまとめると

「ヒトを壊死させうる圧倒的な衝動とエゴ」

だろうか。



話が変わるがこの曲の大阪公演での演出は凄まじく芸術的であり、他を寄せ付けることなど到底できない程素晴らしいものであった。

曲が始まる瞬間



───────ねぇ


パッといくつかのライトがプリズムカラーに光り、細く伸びる。それはまるで館の主が古くから伝わる物語を、穏やかな声で話し始めるような空間。

そういう空間を作り出して、目が二度とよそ見を出来ないように縛り付ける。


これほどの鳥肌体験は、本ツアーで最初に聴いたMy Worldと大阪公演のこの曲のこの瞬間が今のところ今年のツートップだろう。


あ、シャニ5thのヒカリのdestinationもいい線いってるかもしれん。




⑪花束の幸福論

勇者への「愛」を込めた一曲。この曲も過去に書いたレポートが本当に自分でも質が高いと思える(多分あの文はもう今書けないと思う)ので是非そちらも参照して頂きたい。

盛岡公演ではこの位置にサンビョウカンとサブドミナントが居たらしく、特に後者は今回聴きたいと思っていた楽曲だったので本当に悔やまれる。が、こちらの「アレンジ」についても非常に良いものを観測することが出来た。

「アレンジ」と聞いて皆さんがピンとくるかには若干の差があるのでは無いかと思う。
かくいう私もその1人であり、本ツアーの広島・岡山公演に際して本曲では1番のサビ部分が「割愛」された。

一番サビをすっ飛ばしてカッティング、そして二番の頭へと向かった。
それにどういうニュアンスを込めたのか、もはや推測の域を超えることは無いが、そうすることでより強く「開花」を意識させたのではないかと考える。


「太陽に背中を向ける」


というキーワードの存在により、「ヨトギバナシ」とも肩を並べる本曲。そして「花束と幸福論」は勇者にとって矢印を向けた楽曲である。

サビで「バラが咲く」が、それをあえて最後まで見せない、つまり自身が目標として定めた部分にたどり着くまで、回り道をしながら、紆余曲折して得た「念願」を見せるように、サビを捧ぐ。

そんなお返しにもなるのでは無いか、と考えながらも「また別のメッセージかもな〜」と緩く考えては物思いにふける私であった。



⑬心に愛論

公式曰く「この2曲は 論 繋がりです」との事。


だが、本当にそうだろうか?

俗世を生き抜くために必要な力、それは「疑う」力である。本当にそうなのだろうか?何故この商品は売れないのだろうか?そのためには何が必要なのだろうか?そういうことを考えなさいと言われ働いた1年でもあった。




黙れや




私はそんなことよりも、本当にこの2曲の繋がりは「論」なのかを考えたい。


とはいえ、それに答えがあるかは分からないし、あったとしてもそれが明かされる日は来ないかもしれない。


誠に勝手ではあるが、私はこの2曲に
「成長と覚悟」を見出す。


先述した通りのベクトル・方向性を持つ「花束の幸福論」。

それをよりたしかにする為、形にするために必要な要素が「心に愛論」には詰まっているのではないだろうか。

どこへ向かうか、明らかでは無い中で先へと進む人。その過程で上手くいかずほつれることもあるだろう。それでも前を見て身の回りを清算して立ち向かっていく。そういう勇気を持つことが求められるのでは無いかと聴くことにする。


さて、この曲についてだが、サビ前でクラップしたい。というか本ツアーでも1人でやっていた。


ただ 裸になるだけ〜
(パパンッ パンッ) (パパンッ パンッ)

心に〜!(以下略)


是非実現させるべく、皆様の協力を仰ぎたい。バンドでもやるならば、是非皆でその腕を前方に指し示したい。



⑬思春期中二話症候群

特筆すべきはライブ初披露となったコールアンドレスポンスだろう。

文言故に特定のヒトの顔が思い浮かんでしまうが、一旦それはさておき声を出す。

本曲は既存曲のコーレスとは違って、こちらが「差し込む」要素が強くなっているため、やや焦りながら言う必要があるが、さすがに歴戦の猛者が集まるこのライブハウスという空間ではそれほどの障壁にはならない。それどころか血気盛んな人々は言葉を飛ばしたくて仕方がなさそうにしている。

遠征勢も多いだろうし、おそらく皆東海道や上空nメートル、バイパスロードを爆走して会場に来ているのだろう。

昨年のバンドツアーなど、披露の機会が多かったこともあり特筆してここが!というシーンがパッと出てこないのであるが、東京公演でのシーンが印象的である。


広島、岡山、大阪と3公演来た後の東京公演であったが、やはり動員数が段違いであった。


大阪でも今回は少なくない数(全盛期からすれば多いとは決して言えないが)だとは思うが、それでも今回の東京公演は大阪の倍以上の動員数だっただろう。

九州公演に行ってない(何故かポストカードは頂いたので色々とねじ曲げて居たことにすることは恐らくできる)ため、やや推測的な物言いになるが、現在の勢力としては


名古屋 ≒ 大阪 く 九州 くく 東京


の構図になるのではなかろうか。

それ故に、覆い被さるコーレスの声量に気分も高まったのか、カノエ氏の日の当たるカーストで青春を請う声は多く響いたのかもしれない。


ところで、日の当たる って打ち込むだけで


陽のあたる場所に出て
両手を広げてみたなら


のフレーズが爆速で飛んでくる。
フレーズが本日も爆走中。
(YUI「LIFE」を参照。カップリングの「crossroad」も秀逸。)


⑭秋の空、またはオレンジの夕暮れ

音楽をやっていなくても、音楽を聴きまくっていれば、曲を曲として認識することは容易になる。

故にこの曲が始まる前、少しでもストロークをする様子が観測されれば、造作もなく脳は次曲が何であるかを理解することが出来る。

やはりこの曲はこういう締め手前辺りの立ち位置に落ち着くのだろうか。個人的には解釈一致が過ぎるので大変嬉しいが、逆にこの曲が冒頭に飛んできた時の衝撃を浴びたくなるのでまだ私は死ねない。

さて、今はもう声が出せる時代。「最後の曲です!」に「え〜〜〜〜〜〜!」が出来ることは当たり前じゃなかったのか〜なんて昔は考えもしなかった。

彼女は「コロナ禍は失う時間ではなく、得るものもある時間だった」と言っただろうか。私にとってもきっとそうだったのだろう。

それまで考えもしなかったような物事を考える機会になった。それは結果的に失うものの方が多かったとしても、後からどうすることも出来ないわけであり、それならば得たものをきちんと形にすることでせめてもの財産にすることが重要だと思う。

得たもののひとつが「アイドルマスター」だったので、東京公演のサイン会でしっかりと話題にさせて頂いた。

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突然ですが皆さんにお願いがあります!
なんと今、アイドルマスター 通称アイマスが熱いんです!

今期はアイドルマスターシンデレラガールズU149が絶賛放送中!
秋にはアイドルマスターミリオンライブのアニメが放送予定で、来年春にはアイドルマスターシャイニーカラーズがアニメ化します!

シャイニーカラーズのヲタクの私ですが、U149も凄く凝った作品になっていて思わず唸っているほどです!

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シャイニーカラーズは本当に沼です!現に今、勇者を3人ほどハマらせたところです!
私も元々はアイドルというコンテンツに関心がありませんでした、シャイニーカラーズはそういう人がハマりやすい性質が強いので、皆さんも是非、触れて見てください!

では早速シャイニーカラーズの

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さて、雰囲気こそ一流の本曲。というか雰囲気が一流過ぎてそんなことをライブ中に考える事も難しいのであるが、なんとサビで

「はじめてのキスは涎の味」

と歌っている。

例えば街中でそれを聴いて「いやいや聞き間違えやろw」となるのは自然だが、ライブ中にそう思わない事の不自然さたるや。

もうみなが立派に洗脳を受け、虚無の波動と珪藻土の殴打の果てに居ることは明白であるが、それにしても滑稽である。

そうであったとしても、曲は終わるしライブは終わってしまう。全て物事は始まりと終わりを持ち、盛者必衰の理に抗うことは出来ない。そうならば、最後まで自由でいいじゃないかと言うように夕暮れが闇へも消えた。




本編終了後アンコールとなる。
声出し可能ということでやはりこのアンコールについても避けることが出来ない。

今回は広島と岡山で先陣を切らせて頂いたが、やはり広島公演での経験がこの「四年」の重みを一番強く感じさせた。

アンコールがこれまでの「それ」の形にならなかったのである。

「カーノーエー!」「ラーナ!」

の構図にすべくところが、後ろの「ラーナ!」が続かず、一生カノエコールが響き渡ることとなった。これには当の本人も大笑いし、後のMCでも何度かいじられる始末である。

かくいう言い出しっぺの私は、この経験により2週間病床での生活を余儀なくされ、未だにアンコールという言葉を聞くだけでPTSD(心的外傷後ストレス障害)の兆しが表れ──────────はしなかったが、少々の不安に襲われた。


とはいえ、翌日の岡山公演ではきちんと成立して心から安心した。大阪と東京は言うまでもなく、しっかりと加担することが出来たのではないだろうか。


En.

①夏の祭りのわっしょい歌(広島公演)

我々は一体何年もの間、声出しわっしょいを渇望していたのだろうか。その期待の全てに応えるようにして箱の中で主張をしてくれた。最終的に彼は3公演で被るという、身の丈の弁えるお仕事をしていたようで、これを印象に残している勇者も少なくないだろうと思う。

広島公演の会場は、外観は一蘭に完全にパラサイトされている大衆向けの面をしているが、内装はサイバールーム的な構造。独特の色味に照らされたフロアでのアンコールはさぞかし異質で不気味だっただろう。曲終わりのフォー!!!の掛け声のタイミングで「ブラボー!!」と声を出す人がいたが、何故かすこし心地よく、可笑しかった。


広島は個人的に好きな街である。海、山、食、歴史。その全てを兼ね備えており、方言も魅力的だ。それ故に4年前の弾き語りツアーでもお邪魔していたが、今回も来てよかったと心から思える。今度はお好み焼きも食べたい。もみじ饅頭愛してる。牡蠣は食べれない。


さて、曲の話に戻ろう。今回の公演の雰囲気的にあまりタオルを回せるような環境では無かったため(グッズにタオル無かったしね...)、タオル持参していたものの回しはしなかった。が、その分しっかりと声を出し、体をノリに乗らせることで雰囲気作りに貢献したつもりだ。

逆に言えば他のわっしょいアンコール公演での様子がどうであったか、少し知りたいような気もしている。恐らく声出しで聞くのが初めての人もいたことだろう。そういう人の感想がどのようであるかは、我々にとっても貴重な声となるのだろう。


①タピオカミルクティーのうた(岡山公演)

さて、こちらもコールアンドレスポンスありの楽曲。恐らくランダムガシャにはそういう楽曲を比較的多く詰め込んでいたのだと思うが、タピオカも久々の印象(それこそ4年前のツアーが最後?)。

体感の話になるが、広島公演より岡山公演の方が動員数が多いように思われ、「中国地方の最大都市は広島じゃろが!」と広島信者の声を出しそうであったが、岡山は関西からのアクセスの良さとラジオによる癒着の影響が大きいのだろう。

それ故に勇者の熟練度も高く(というか遠征勢多かった)、コールアンドレスポンスに苦慮することなど全くなかった。公演全体を通しても非常に礼儀正しくメリハリのある歓声だったので、本当に終始いい気分でライブを見ることが出来た。きっとその場にいた全員がこう感じたと思う。それ故に帰りに東京公演のチケットを買ってしまったのだろうと、岡山のせいにしてしまいたくなるが、それは本当に正解だったのだろう。


この後、きちんとお金の支払いが出来さえすれば。


肝心のタピオカ、最近全く飲めていないので、オススメがあれば是非教えて頂きたい。
当方甘党で酸味・苦味・辛味のあるものでなければドリンカブルです(ロコ)。



①カノエラナです。(大阪公演)

これは本当に素晴らしい。この後のアンコール共通曲と並べると、あのアルバム構成になるでは無いかと会場もざわつきを隠しきれなかった。

153、154、156と身長がどんどん伸びるカノエ氏。もはや156cmはこまかでは無いのではないかとも思うが、そこは敢えて言わないでおく(こまかまたライブで聞きたいな☆)。

このアンコール枠を通して本当に声出しライブの素晴らしさ、あの頃の懐かしさを痛感する。それを経験したことの無い層の困惑の気持ちも理解できるほど、我々ですらその形の全容を見失ってある部分があるが、これからまた新しく形作っていかねばならないと思う。

私はこのツアーが声出し解禁後初ライブではなかったが、そうであった人の感動は計り知れない。


実際私も3月の19日に声出し初解禁ライブを代々木第一体育館というクソデカ箱で経験したのだが、本当に1曲目からしにそうになった─────────という話をここですると、きっと文字数が25000字を超えてしまうため割愛させて頂く。



①コンクリィとジャンゴォ(東京公演)

しつかりとツアーファイナルで伏線を回収。トーキョー、ダンストゥダンスではじまりこの曲に行き着く。謀ったかのように物語の流れを噛み締めさせるこの構成は、正直あの箱の中にこの曲しか入っていない大ヤラセだったとしても余裕で許すことが出来る。

山手線ももう数え切れないほど乗車経験があるが、面白い形をしていると思う。大阪にも環状線が存在しているが、こういう構造は万物が循環し、どこかに帰するものであることを誇示するような在り方のように思える。それ故に「在」来線なのかもしれない(そんなはずは無い)。


本ツアーにおいても同じことが言えるだろう。盛岡からはじまり広島岡山、佐賀福岡、北海道、大阪愛知、石川、そして東京。

回り回って最終的に帰ってきて、そしてまた次の始まりがくる。

大きな疫病が流行すれど、時間がかかったとしてもまた元の世界に戻り、ツアーが出来るようになる。

そんな風に考えれば、私たちはもっと前向きに生きていくことが出来るのではないだろうか。


それにしても、コンクリィとジャンゴォのあの奇天烈な合いの手は今後も継続するのだろうか…….この事を思うだけで昼も朝も眠れない。

②START(全公演共通)

最後の曲。この曲はコロナ禍以降からライブに来た人はもちろん、それ以前から来ている人でも初めてライブで見るという層も多かったのではないだろうか、かく言う私も記憶が正しければこれが2回目になる。

特別な曲であるが故に、限られたシーンでのみ演奏されるこの曲。先程の循環の話ではないが、このツアーからまた新たなはじまりの一歩を踏み出す彼女にとって、ひとつひとつの公演はきっと特別なものだろう。

皆が声を出し、その覚悟を背負うために力を飛ばす歌。ドラゴンボールの元気玉のイメージで、私たちの力まで吸い取って羽ばたいて行って欲しいと強く願う。許されるならば、その姿を後ろから追って行けるような人間になりたいと思う。否、皆でなれたらと思う。

本ツアー開催に際し、尽力頂いた関係各所、カベチョロ一同、そしてカノエ氏に最大の敬意と感謝を述べると共に、今後の活躍を楽しみにしたい。




以下後書き。

いつものことですが、このようなクソ長クレイジー怪文書チックライブレポートをお読み頂き誠にありがとうございます。いや、もう逆に感謝しません。みんなおかしいよ。

本当に今回のツアーで数人に「レポート待ってますね!」と言われた時は頭抱えそうになりましたよ(自己満で書いてたので、、、)。

ですが、そんなふうに注目して頂いている事への感謝は本当に大きいです。これもそうですし、ネタツイや配信でのコメント職人、手羽先など色々なことをお遊びでやっておりますが、こんなふうに大勢に囲んでもらえるのはネットの世界だけなのです(リアルにも友達はいるけどこんなに多くない、!)。

今回のツアーでもそういう部分は痛感しました。いつもお会いしている人、本当に4年ぶりに会った人、今回初めてお話させていただいた人など、様々ですがそういう「繋がり」は私は本当に大切にしたいと思っていますし、これからもそうだったらいいなと思います。

チラホラと「またライブ行こうかな」という声を目にするようになりました。このツアーはそういうきっかけとして大きなものだったと思いますし、カベチョロにとっても大成功だと思います。

私は一応、コロナ禍期間も途切れないようにライブに行き続けているつもりでした。きっとこれからもそうです。今後、ライブの頻度を落としていく人が居たとしても、私はそうならないと思いますし、皆がいなくても懐に草履を入れて現場を温めておきたいと思います。

もちろんたくさん人がいるに越したことはないですが、それが叶わなくなる時もあるでしょう。そうなった時は、ふと思い出したタイミングでまたライブに来てくれたら私が喜びます。

また、皆さんとライブハウスで会えますように。と最後に残してこのレポートを締めようと思います。

ありがとうございました。



Special Thanks

・一樹さん
広島〜岡山運転ありがとう!バイパス一生続いておもろかったね!

・クルトさん
A賞タオル本当にありがとうございます...!運がヤバすぎです...また何かお返ししますね...

・さとうさん
佐賀と福岡のステッカーありがとうございます!!!これで私も居たことになりますよね!!!(圧)

・izaさん
岡山アンコールの際は本当に助かりました...

・しか
Tシャツ購入ありがとう!でもお前はガチファン過ぎて本当にきしょいので、今後もパワハラしようと思います。

・他、各地でお話して頂いた皆さん
またどこかでお会いしましょう!!!


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