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ツレの多頭飼育崩壊について

ツレが、猫の多頭飼育崩壊状態となった。(ツレとは昨年閉鎖した前職で同僚)
猫は3DKのマンションの部屋にトータル35匹。

初めは数匹だったらしい。が、何らかの理由で避妊手術を全て終わらない状態が続き、結果的に約5年で35匹となった。
このまま猫が増え続けると手に負えなくなる。というか今でも限界に近い。


今回、何故この記事を書こうと思ったのか?


責任が私たちにあることは十分に承知しているし、お叱りは受ける覚悟は持っている。同情をしてもらおうとも思わない。しかし、現状・このような事態に陥った経緯をひとりでも多くの方に認識していただきたい、との思いでこの記事を書いた。

多頭飼育崩壊はそれぞれに形態があり、それぞれに固有の問題を抱えていると思うので一概には判断できない。


下記はあくまでも私たち個人の体験談であり現在進行形でもある。


私が現状を知ったのは昨年春ごろ。とりあえず2匹づつでも良いから去勢・避妊手術手術をやってきたが二人とも突然の事業所の閉鎖で無職の状態。失業給付受給の身でコロナ禍の真っ最中。職も見つからない。

ぎりぎりの金銭を取り崩して手術をしたがすぐに別の猫が病気になりその対応で先行きがさらに困難となる。

そこで市役所に相談に行くことにした。すると管轄の動物愛護センターと里親ボランティアを紹介される。

まずは動物愛護センターに相談に行くと、当然ながら早速お叱りを受けた。
「処分」目的で来たと誤解をされていたらしいが、現状を説明した。
私たちに責任があるのは十分に理解しているしそのお叱りは甘んじて受けるつもりだが、とりあえずこの状況の打開策・アドバイスを頂きたいと相談したが、自分たちで里親ボランティアを探して対応してくださいと言われる。

里親ボアランティアさんに相談すると、野良猫の対応でそちらまで手を回す余裕がないとのこと。まあ当然と言えば当然の反応だった。それでも色々とアドバイスは頂いたが、この緊急事態を現状を打破する手立てには中々つながらない。

月日がたち、失業給付も終了。ツレはシングルマザーなので18歳の息子のアルバイト収入と自分たちと私の貯金の取り崩しで猫の35匹の猫の餌、シーツ、砂代自分たちの生活費を賄う。さらに別の猫が病気になり入院費と治療費が追い打ちをかける。やりくりがかなり困難な状態となり、もう一度市役所に相談。
コロナ対策の無担保融資貸付金も提案されたが、手術を始めれば途中ですぐに底をついてしまう金額で、根本的解決にはならない。

そこで以前、市議の方でで動物愛護に尽力されている方のことを思い出しお忙しいとは承知しながらも現状を直訴。
すぐに市の担当者を再度招集頂き、対策を練るが、隣市のような手術に対する補助は予算的にできないとの結論に。
そこで市議は知り合いの里親ボランティアを紹介して頂き、病院の協力もありかなりの廉価での手術を許諾いただいた。
その後市議には様々なフォローを頂きとても感謝している。第一歩を踏み出すきっかけを作って頂いた。それはとても大きな一歩と実感している。

里親ボランティアの方は現状を把握された上で、まずは喫緊に発情期前にネス猫の手術を行う必要があるとアドバイスいただいた。その後少しずつ譲渡会を通して数を減らしていく。しかしコロナの影響で譲渡会自体開催しにくい状況ではあるが…とも。ご自分も保護猫の世話をしながらも毎週こちらの猫の病院への送り迎えをしていただいている。

私も幸いにも?就活をしながらも比較的自由な時間があるので病院への送り迎えなど、できうる限りの協力はしていきたいとお話をし、そうしてきた。

しかし新たな問題が発生。
ツレが猫に噛まれ、歩行困難な状態になる。
その治療通院と元々持病があったのでその通院、病気の猫の通院、35匹の猫の世話と手術後の猫の薬やりと家事全般。
それでも何とか助け合って乗り越えてゆこうと話し合いをしていた。
とにかく今の状況を密に連絡しあって認識を共有の上で空いている時間を通院等に充ててやりくりをしていく。無理があれば柔軟対応を出来るだけ早期にボランティアさんに連絡。など。

何よりもツレとの信頼関係が今後大切になると認識を共有したところで新たな問題が発生。
実はツレはアルバイトをしていたと知らされる。私や周りに負担ばかりかけて、自分は何もしていないことが申し訳なかったので早朝の短期の時間なら影響は少ないと思って始めたらしい。

ツレの気持ちは痛いほど分かるが、今この足でこの状況でアルバイトをすることは困難だ。せめて病状が落ち着くまでは休んで欲しいと話をしたが、年末年始が忙しいということで入ったのに断れない。さらに娘のバイト先なので無責任に辞められないとの理由を言われる。

私はそこで恥ずかしながら糸がぷっつりと切れてしまい、もうこれ以上は協力できないと感じた。
その当日にも病院の猫のお迎えがあったのだがボランティアさんに、申し訳ないが代わりに行って欲しいと連絡。
今後同様に私が関わることでツレとの齟齬によりボランティァさんにご迷惑をかけては申し訳ないと思い、今後は私は関わらないことを連絡。
無責任だと言われるかもしれないが、あてにしていて「すみません行けません」ではそちらのほうが無責任であると感じたからだ。勿論お叱りは大いに受ける覚悟で。それでもボランティアさんは援助を続けてくれた。本当に頭が下がるし、甘えている自分が恥ずかしい。

現在、ツレとは再度話し合いをして、幸いにも足の状態は改善の方向に行っていること、しかし餌などを買いに行くことが困難な状況であること、まだ金銭的にも苦しいこと、ツレ自身が精神的にかなり追い詰められていることから今後も支えあっていくことを約束。
しかし前回のようなボランティアさんへの迷惑はかけられないので猫の病院への送迎等には私は関わらないこととした。

予定では今月(2021年1月)中旬にネス猫の避妊手術が終わる予定。
次はオスの去勢手術を毎週2~3匹行い、その間、可能なら譲渡会に参加して少しずつでも数を減らしていけたらと思っている。
まだまだ先は長い。


今考えることは最初の時に手術を全頭しておけばこんな大事にならなかったということ。本当にそこが重要。
多頭飼育は経済的にも、生活空間的にも、時間的にも、精神的にも想像よりも多くのものを奪ってしまう。


最後に、多頭飼育崩壊に対して様々な思いを持たれる方は多数いらっしゃると思う。自己責任論。猫がかわいそう。動物虐待など。


その批判は甘んじて受け止めなければならないと思う。事実だから。


しかし、少しだけ理解していただきたいのは、本人は虐待をしようとしてこの結果を招いたわけではなく、むしろ猫を無責任に手放したりしたくない、自分で何とかしたいとの思いが強いがために結果的にこの事態を招いてしまったということ。考えが甘いと思われるかもしれないしその通りだとも思うが、現状の一端を一人でも多くの人に知って頂きたくことが重要と思い今回記事にしました。














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