ミラサポ批判から3年。結果を検証

今から3年前の2013年8月、私は「ミラサポ」という中小企業庁の委託事業について批判いたしました。

 「ミラサポ」は第二の「J-SaaS」か?(はてなブログ)

 ミラサポをめぐるサイボウズvsセールスフォースの論争まとめ(Togetter)

電通を幹事企業とする7社が「3年で100万社を集める」という目標を立て、48億円の税金を使って取り組んだ結果、どうなったのでしょうか?

Amazonのアクセス解析サービス Alexa を使ってサイボウズのクラウドサービス「cybozu.com」と比較してみます。

世界でのアクセスランキングは、cybozu.com が3,181位であるのに対し、ミラサポは106,294位。

ちなみに cybozu.com の契約企業数は現在約1万6千社。ミラサポが目標としていた100万社の60分の1未満です。実際にミラサポを見ているのは、数千社がいいところではないでしょうか。

残念ながら、私の予想通りの結果となりました。「中小企業のため」と言いながら、大企業に税金をばらまいて終了。何がやりたかったのか。何をやったのか。関係者による振り返りの情報公開を待ちたいと思います。

全国の中小企業を活性化するには、ハブとなる人材の育成こそ最も重要な活動です。ただし、人材育成は本当に手間がかかります。きついです。そもそも、やれる人が少ないです。

 「地域クラウド交流会開催支援プログラム」を開始

そこで、チャレンジすることにしました。収支をバランスしながら活動を拡大していくのは難易度が高い事業となりますが、中小企業庁とも連携しながら頑張っていきますので、どうぞご支援のほどよろしくお願いいたします。

■追記:ミラサポから専門家派遣を依頼したらどうなったかをまとめておられるブログをご紹介させていただきます。(2016/9/29)

■追記2:経済産業省のホームページで公開されている中小企業支援の予算説明資料(PDF)によると、「よろず支援拠点・専門家派遣」という名目で2016年度に59.7億円の税金が使われるようです。誰がどれだけ相談を受けたかは情報公開されずに、さらに多額の税金が使用されると思われます。

改定履歴:Togetterのまとめへのリンクを足しました。(2016/8/10)

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