今生でなるべくいろんな経験をしたい(来世と言わず)

今月の初めから昨日まで、母が我が家に滞在していた。

あれは母が来た日だったろうか。髪型の話になり、母はこんなことを言った。

「パパがこの前ね、『俺、ついに人生で一度もサラサラヘアを体験しないまま今生が終わるんだなぁ、来世に期待するしかないな』って言ってたのよ」

71歳の父は、癖毛として生まれ育ち、男性がストレートパーマをかける発想がない時代を生きて、ここ10年は頭部の通気性がとてもよい。

今生の終わりに瀕しているわけではないが、まぁ、残りの人生でサラサラヘアのワンチャンはないだろう。

いつもなら笑って聞く話なのだけど、「人生で一度も体験しないまま今生が終わる」ことについて、ちょっと真剣に考えてしまった。


その翌日、FMヨコハマのラジオ番組からゲスト出演の依頼がきた。

本のプロモーションになるから二つ返事で引き受ける。そのことを母に話すと、「あら、ママもラジオ局見学したいわ」と言われた。

正直、「マジか」と思った。ゲスト出演するのに母親を連れて行くなんて、ちょっと恥ずかしい。

だけどそのとき、昨日の父の話を思い出した。

ラジオ局(それも娘が生放送に出演している)を見学する機会なんて、母の人生にもう二度とないかもしれない。

それなら、今生で経験できることは経験させてあげたい。この機会を逃したら来世になるかもしれないし、恥ずかしさなんてたいしたことじゃないではないか。

そう思い直し、母に「うん、お母さんも行こうよ」と言った。出演依頼メールをくれたスタッフの方に、「母を見学に連れて行っていいですか?」と聞くと、快いお返事をいただけた。

当日、私は母とともにランドマークタワーへ行き、ラジオに出演した。

出演が終わってラジオ局を出ると、母は「あなたが~~って話してたとき、ガラスのこっち側のスタッフさんたちも笑ってたわよ」と嬉しそうだった。

良かったな、と思う。

母が今生でラジオ局を体験できたことも、それが母にとってすてきな思い出になったらしいことも。


30代になり、親の「人生の残り時間」を意識するようになった。

来世と言わず今生で、なるべくたくさんの思い出をつくってほしい。行ってみたい場所に行って、食べてみたいものを食べて、会ってみたい人に会って。

それは親だけではなく、自分にも言える。まだ30代だけど、残り時間は誰にもわからない。

貪欲に、いろんな経験をしたいな。

……というわけで、何でもやってみることにした。ラジオ出演もそのひとつだったわけだけど、今月の27日にはイベントに登壇する。

岐阜でライフスタイルショップを営むオゼキカナコさんが企画してくださった。

イベントを企画した理由について、カナコさんはこう綴っている。

私はこれからどうしたらいいかな、仕事とか将来とか、どうなっていくんだろう、、、と、最近すごく考えているから、余計にサキさんの行動が気になったのかもしれない。

タイミング的に、今、この人に会ってみたい、どんな雰囲気なのか、どんな感覚なのか。

本当に、ただ、それだけの気持ちで、会える機会を作ってしまった。

(フットワークの軽さには定評がある私だ)

……すごいなぁ。

私はフットワークが軽くない。会いたい人に会うことも、やってみたいことも、つい先延ばしにしてしまう。

正直、イベントも「面白いこと話せるかなぁ」と尻込みしてしまうのだけど、貪欲にやってみよう。

来てくださった皆さんにも、「いい経験だったな」と思ってもらえるように、頑張ります。


まだお席があるらしいので、是非。カフェでゆるゆるお話しましょう。

【「山小屋ガールの癒されない日々」吉玉サキ著 出版記念トークイベント】

《開催・日時》
2019年7月27日(土)
18:30 開場・受付
19:00 トークイベントスタート
20:30 本の販売・サイン会・著者と交流
(21:30 終了)

《会場》
岐阜ホール
東京都台東区上野桜木1-4-5-2F

《参加費》
無料 ※カフェのため1ドリンクオーダーをお願いいたします。

《ご予約》
こちらの「予約フォーム」からお手続をしてください。
・料金は無料です。
・Peatixに登録して(簡単です)ご予約ください。
(facebookなどのアカウントでも簡単にログインできます)
・予約方法が分からない場合は、お気軽にお問い合わせください。


《お問い合わせ》
岐阜ホールLINE
担当:オゼキカナコ
または長月のLINE・もしくはお電話(058-259-3055)


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吉玉サキ

ライター・エッセイスト/著書『山小屋ガールの癒されない日々(平凡社)』http://urx2.nu/Vmkr 複数のwebメディアで執筆中/有料記事は知人に読まれたくないものであり、有益な情報とかじゃないです/お仕事のご相談はsaki.yoshidama@gmail.com