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カテゴライズ雑夫

たとえば、ハイブランドの服を好む人が「私、服が好きなんだ」と言っていたとして、その人に「服好きなんだよね、ハイ、服!」としまむらの服をプレゼントしたら、どう思われるだろう。

その場ではにこやかに受け取るかもしれないけど、気に入ってもらえることはないだろう。

ひとことで「服」と言ってもピンキリだし、ジャンルも幅広い。さまざまなジャンルの服を「服」という壮大なワードで括るのは無理がある。

そういう人を見ると、私は「カテゴライズ雑夫かよ!」と思う。

カテゴライズ雑夫(ざつお)は私が創作した人名だ。お笑いコンビ・カテゴライズのボケのほう、という設定がある。

友人のねおみのるさんが「暴利貪り丸ではないか!」とツイートしていたのを見て以来、人名でツッコむのが癖になってしまった。


ハイブランドとしまむらを服ってカテゴリに括るとか、クラシックとJ-POPを音楽ってカテゴリで括るとか、それだけなら、「雑だなー」とは思うけど腹は立たない。

おおらかな人は嫌いじゃない。私の「カテゴライズ雑夫かよ!」というツッコミも、笑いながらだ。

だけど、そのカテゴライズに「こうなんでしょ」という決めつけが加わると、それはもうカテゴライズ雑夫じゃない。偏見太郎だ。

たとえば、私は少女漫画が好きだけど、たくさん読んで目が肥えているからこそ、「少女漫画ならなんでもいい」とは思わない。愛してやまない作品もあれば、駄作だなと思う作品もある。

それなのに、「少女漫画好きなんだ~。じゃあ○○とか××(有名な作品)好きでしょ」などと言われることがある。

なんで決めつけるんだ。ジャンルで雑に括るな。

少女漫画といってもジャンルはもっと細分化されているし、細かく細分化していくと最終的には「一作一作違うよね」という結論に至る。

たぶん音楽や映画でもそうだと思うけど、好きを自認している人間ほど「なんでもいい」わけじゃないのだ。

しかしまあ、ここまでは許せる。ちょっとモヤっとするけど、心の中で「偏見太郎か!」と半笑いでツッコむくらいだ。


しかし、「少女漫画好きって壁ドンとか好きなんでしょ~ww」みたいな感じでこられると、もう偏見太郎どころじゃない。

偏見を持つことはしかたないにしても、その偏見を相手に伝えてしまう迂闊さ、思慮の浅さ。

もはや、思慮山浅夫だ。

ちなみに、普段は「少女漫画好きって壁ドンとか好きなんでしょ~ww」みたいな人にマジレスすることはない(しても対話にならないと思うから)。

けれど、あえてマジレスすると、私はときめきよりも、登場人物の感情を優先させている作品を好む。

壁ドンにしても、登場人物がそこで壁ドンせざるを得ない、その心理に納得できるのであればいいけど、「話の展開的にここは壁ドンだろ」みたいなのは嫌い。これは、作品の優劣の問題ではなく、私の好みの問題だ。

……という説明を聞く気もなく決めつけてバカにしてくる思慮山浅夫のことは、私も見下しているし、距離をとってしまう。

このnote、なんの話をしたかったのか、自分でもわからなくなってしまった。

最初は純粋に「カテゴライズ雑夫」というネーミングの妙を披露したかっただけなのに……。

書いているうちにだんだんとムカつきを思い出してしまうの、我ながら「イライラしがちだなぁ」と思う。

山でも行って気分転換してこようかな。



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