劇場版 仮面ライダーゼロワン REAL×TIME の話をさせてくれ

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今年もやってまいりました仮面ライダーの映画。
いつものように現在放送中の作品(セイバー)と最終回を終えた作品の(ゼロワン)の2本構成でした。
2本とも書いてると滅茶苦茶文面長くなる気がするので、ゼロワンだけ感想を書きます。

ここからはネタバレを含むので観た人だけ読んでください...
※気持ちを吐き出したかっただけの文章で取留めがない文章です
※観た人かつ読む人はスクロールしてください。




メッチャよかったし、三回泣いた




各キャラクターの一年間の成長を感じるストーリー

腕がもげるわ、脳みそ出てくるわ、いつもより表現方法ハードな気がしました。それだけ見ごたえのあるものだったし、内容も表現のハードさに負けないくらい重く、考えさせられる内容だったと思います。

エスは大量の信者を騙し巻き込んだ大罪人ではあるものの、終盤で彼を仮面ライダー達が手助けするというのは一年間の成長を感じる選択でした。

この選択は「同情の余地があるから」だけではなく、「夢」や「悪意の連鎖」というこれまで重要だったことから学んでいたからではないでしょうか。

エス/一色理人の「遠野朱音と...」というのは彼の願いであり夢だったように感じます。その夢を叶えることで悪意に囚われた心を救う必要があったからこその選択なんだろうなと。。。
夢が叶う前にE.D.E.Nを襲撃されると悪意はより強くなりアークが復活しかねない。信者たちもエスに悪意を向けており、より多くの信者たちに悪意が連鎖する。これではTVシリーズ終盤の二の舞になる。
このようなことが全員の共通認識としてあったんじゃないかなと考えると、一年間のTVシリーズが詰まった選択の結果に思えて心が震えました。

いがみ合ったり、敵対していた仮面ライダー達が、一年を通して共通の認識ができ、協力しあえる関係になったのは観ていて込み上げてくるものがありました。


TVシリーズより魅力的になった各キャラクター

飛電或人
様々な悪意に触れ、ついには自分にもどうしようもない悪意が芽生え、それを乗り越えたことで大人になってましたね。パンフレットにありましたが、「人口知能を知り尽くしたからこそエスを止められた。」これは人口知能にも感情があり善意も悪意もあることを理解し乗り越えたからこそ出せた言葉だったということなんだろうと思います。
壊れた協会のあのシーンの緊張感は飛電或人の1年が詰まったからこそであり、それだけにこちらにも訴えかけるものがありました。

戦闘慣れしている姿も頼もしく、エスの正体が分かったらメタルクラスタホッパーで内部から破壊とか機転の利く戦法を使う姿からは1年間戦い抜いた仮面ライダーだと改めて感じました。

不破諫(無職)
TV版の後も無職のままのようで、すっかりギャグキャラになってしまった不破さん。シリアスなシーンの多い劇場版の中でも笑わせてくれます。が、見どころはそれだけじゃない。滅亡迅雷ともすっかり打ち解けて、お互いをフォローし合う姿は、人とヒューマギアの理想的な関係を見せてくれていました。

刃唯阿
おそらくTV版で最も振り回されていたであろう刃さん。技術職ながら会社の命令で秘書のようなことをさせられたり、不破さんへの罪悪感に押しつぶされたり、アークに叩きのめされたり...。最終的にA.I.M.S.に戻って落ち着いたものの、その後の描写がなく少し寂しかったですが、本作ではその後のイキイキとした姿が見れて最高でした。与えられた仕事に対して迷いなく働いてる姿は輝いて見えるしこれが見たかった!亡との息の合ったコンビネーションも最高で、この二人を中心とした作品を一本見たいと思うくらいでした。


アジトで解析する姿等の非戦闘時は可愛らしく、戦闘では頼もしいギャップのあるいいキャラに仕上がってました。
TVシリーズでは刃さんと協力していましたが、本作では不破さんとの協力が主でしたね。アークの一件も収まり、妙なギスギス感もなくなったことで、各ライダーといい距離感になったんではないでしょうか。観ていて楽しくなるキャラクターでした。

天津垓
登場当初は強敵の装いでしたが、終盤ギャグキャラになった天津さん。重要情報を引き出す姿や戦闘でのキレは健在ですが、それ以外は本作でもギャグキャラのままでした。果たしてみんなと仲良くなれるのか...。

エス/一色理人
敵として出てきましたが、やはりただの敵ではなかった。心の中の闇の部分が伊藤英明さんの演技も相まってただならぬオーラを出していて、劇場版の強敵としてこれ以上のものはないんじゃないかと感じるくらいです。
人間の意識データを持った人口知能、言わば元人間で現AIといった二つの性質をどちらも持っていて、人間と人口知能というテーマに一石を投じるキャラクターだったのでもっと観たかったです。


「滅亡迅雷.netの意思」から「自分の意思」に変わった彼はまさしく仮面ライダーだった。みんなとも仲良くなれたようですし、必要な時に颯爽と現れるヒーローになってました。
個人的に今回の滅さんはすごいグッとくるものがあって、
イズに「それがお前の意思なのか」と問うシーンは涙してしまいました。
自分が破壊してしまった、本当に破壊したかったわけじゃない、だからこそ元に戻ってほしいと願っていて、
でもバックアップはないから別のヒューマギアだとわかっているから元には戻らない...
彼の心にはイズに対する思いがまだ残っているからこそ、つい強い口調になったと思うとつい涙がでてしまいました。
自分の意思に目覚めてしまったからこそ、これからも続くであろう彼の葛藤が垣間見えたシーンでした。

イズ
この映画はもうイズの映画だと思えるくらい重要なキャラクターでした。
最終回で別個体として誕生した新イズ、彼女のその後を描いた物語として美しすぎる映画でした。
イズが破壊されたとき、「ゼロツードライバーに残留してるデータから復活かな」とか考えてましたが、そんなことなく新イズ登場だったので最終回当時は切なかったですが、やっぱりゼロツードライバーに旧イズのデータは残ってたんだ!とちょっと嬉しかったですし、大好きな社長を守るためにと新イズを導く姿にここでも涙しました。
そこからデータを共有されますが、元のイズに戻るのではなく、あえて旧イズのデータを持った別個体として新イズの存在も肯定するシナリオだったのは素晴らしかった。ラストでも「秘書としてフォローする」から「秘書として一緒に戦う」と旧イズと異なる選択をとる姿も、別人なんだなと思わせるものがあり、それを受け入れる或人くんの強さに形容しがたい熱い思いが溢れそうになりました。
戦う姿も社長とのコンビプレイの際は終始動きを止める、フェイントを入れる等のサポートを行い、決めるのは社長といったイズらしい戦い方をしており、素敵なコンビプレイだなと思いました。
戦闘後の二人を観ていると、これからも苦難が続くであろう飛電インテリジェンスもこの二人なら大丈夫、この二人ならきっと人間とヒューマギアの素敵な未来を創れるだろうなんて考えてるとほっとして涙がでました。。。


TV版が紆余曲折していたこともあり、劇場版のキャラクターがみんな生き生きとしているように見えて、この状態のゼロワンを観たい!と思わせてくれる内容でした。
滅亡迅雷の作品が決定しましたが、他陣営もぜひまた会える機会が欲しいですね。

本当に観れてよかった。

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