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北欧の旅1(コペンハーゲン編)

こんにちは、はじめまして。建築家の浅子佳英です。

2019年の3月に北欧に旅行に行ってきました。せっかく情報をまとめてせっせとグーグルマップにピンを打ったのに、このまま埋もれるのはもったいない、どうせならみんなで情報を共有しようと思いnoteを始めてみました。
もしかするとプラットフォームの選択を間違っているかもしれませんが、、とりあえずお試し版ということで、ゆるくはじめてみます。

建築や公園などは八戸市美術館設計チームで西澤徹夫建築事務所の宮武壮太郎さん(彼は西澤事務所の前はゲール事務所で働いていた)、レストランやショップはコペンハーゲン在住の森田美紀さんに主に教えてもらいました。ありがとう。

では早速始めましょう。下記がグーグルマップのリンク。こちらを片目で見ながら読み進めて下さい。

https://www.google.com/maps/d/edit?hl=ja&hl=ja&mid=10UiIW64cC24YH51w0Lfl3hjFkA_tMRcG&ll=55.778161199275516%2C12.580128674952903&z=12

まず、大前提として北欧のゴールデンタイムは短い!
10時から17時までしか開いていない建物がほとんどなので、朝から見れる建物や夜開いている建物をうまく前後に挟み込んで回るのが効率よく見て回るポイントです。例えば教会は9時から開いていたりするし、BLOXは18時まで開いている。あとは集合住宅系も中には入れないので朝に見ておく。
あと、ちょっと高いけれどゾーン1~4のチケットは日数分購入しておいた方がいい。バス乗り場はチケットが買えないし、貴重な時間をチケットを買うのに使っている場合じゃない。そしてSIMを購入して次の行き先を常にチェックすること。グーグルマップがほぼ最適の電車とバスを教えてくれます。あと自転車もおすすめ。借りたり返したりする時間がもったいないので、朝早くやっているところや、夜までやっているところを見つけれられると効率が良いです。
もうひとつ重要なこととして、結構雨が降る+風が強いので雨合羽のようなフード付のコートやゴアテックスの上着や靴を用意したほうが圧倒的に快適に過ごせます(傘はすぐに壊れます)。あとはリップクリームも必須!
最後に。建築も良いですが、美味しい店は泣けるほど美味しいので、一度は(いや何度も!)行くことを激しくおすすめします。108とManfredsは今晩にでも食べたいぐらい。
他にもおすすめがあれば教えて下さい。

という訳でみなさんよい旅を!


コペンハーゲン郊外

Bagsværd Kirke すべてが素晴らしい。あまりに良いので教えたくないぐらい。

ルイジアナ近代美術館 同じくすべてが素晴らしい。かなり人気の施設なので(オープン時にすでに数百人並ぶ)、オンラインでチケットを購入して入りましょう。そして時間はたっぷりと用意しましょう。6時間いましたがあっという間でした。

M/S The Maritime Museum BIGによる海洋博物館。船のドックを利用し施設全体を完全に地下に埋めている。金属パネルが薄く、写真で見るような硬質な雰囲気というよりはチープな感じ。既存のドックを利用したカフェ部分は面白かった。


建築

グルントヴィークス教会 外観も面白いけれど中がともかく素晴らしい。火〜土は朝9時から開いているのでこの間の朝に行くと効率よく回れます。月曜休みと冬の日曜日は早く閉まるので注意。https://grundtvigskirke.dk/

Dansekapellet 火葬場を改修したダンススタジオ。訪れた日も普通にママさんダンサーに使われていた。火葬場でみんなが踊っていると思うとなかなかグッとくるものがある。

Copenhagen City Hall 市役所。駅からすぐ歩いていける。普通に使われているところが見れるので面白い。

Torvehallerne Copenhagen 中心部から歩いてすぐの場所にある高級マーケット。普段行く場所というよりはここぞという時に買いに行く場所とのこと。すべてが美味しそう。

RAGNAROCK MVRDVとCOBEによるロックミュージアム。周囲の雰囲気は面白く、それへの接続と応答があると期待していたのだけれど、正直そこはあまり上手く行っていない。特に2階より上はいわゆる展示デザインになってしまっているために、完全に切れてしまっている。

ARC - I/S BIGによるゴミ焼却場の屋上をスキー場にした新施設。2019年3月の時点では未完成。巨大なボリュームは周囲の環境には意外と合っていた。実際に運営が始まってから見てみたい。

VM Houses BIGによる集合住宅。バルコニーが飛び出すタイプ。庭やランドスケープがいい。

THE MOUNTAIN BIGによる集合住宅。庭付の住宅と立体駐車場のドッキング。立体駐車場はすかすかなので効率的かどうかは疑問だけれど面白い。街に対したファサード面が、階段状の住宅の方ではなく、垂直にせり上がった立体駐車場の方なのもやや疑問。

BLOX OMAによる建築専門美術館。前庭は子どもの遊び場、隣りはデザインセンター、奥にスポーツジムがあり、さらに建物の中を道路が貫通する、複数のプログラムが絡み合うOMAらしい建物。スポーツジムはガラス張りで、中の人が絶えず動きつづけるので、静的な美術館と隣接していると抜群に面白い。コールハースがスポーツジムにこだわっていた理由を実体験として理解できた。

DRコンサートホール ジャン・ヌーベルによるコンサートホール。小ホールもあるのでチケットを買えば当然入れる。今回は時間がなくホワイエまで。理由を言えばホワイエまでは見せてくれました。カラフルな発光パネルを使った照明など、音楽ホールに新しいデザインを導入しようとした試みは理解できるものの、コペンハーゲンには受け入れられにくいデザインな気がする。実際にはコペンハーゲンにもギラギラしたデザインはあるので、合ってない訳ではないのだけれど、それらを人が好きかどうかは別だろうなと。それこそ東京にあったらよかったかも。

8 House BIGによる集合住宅。これは面白い。集合住宅のタイプとしてはいわゆる片廊下型でリビングアクセスプラン。共用廊下側にバルコニーを設けているので、バルコニーは庭に、廊下はストリートに見立てている。実際の印象としてもそれに近い。今後もつかえるひとつの「型」になっていると感じた。

Gemini Residence MVRDVによるサイロを改装した集合住宅。中には入れなかったけれど、そっけない雰囲気もふくめて個人的にはとても良かった。中の宇宙船ぽいインテリアや、デッキを敷いただけの外構もいい。

Dansk Standard COBEによるサイロを改装した集合住宅。個人的にはMVRDVのほうが良かった。COBEはどうも凝りどころが細かいというか大きな所で方向性を見誤っている気がする。

ラウンド タワー スロープでぐるぐる登る棟。火曜日と水曜日は夜10時までやっているので他を見て回った後に行けます。屋上からの眺めがいい。

Radisson Collection Hotel, Royal Copenhagen 元SASホテル。改装されているが、606号室は当時のまま保存されている。タイミングが合えば見せてくれるが、宿泊していても忙しい時間帯は断られたので前もって話しておいた方が良い。案内してくれた人によると、当初はホテルでチェックインしてそのまま空港に行けたとのこと(確かにホテルは線路の上に建っている!)。化粧鏡の逸話なども面白く時間があればおすすめです。(外観のライトアップはかなり残念ですが、、)


公園、橋など

Konditaget Lüders 立体駐車場の上につくられた屋上公園。壁に標高を描いて階段から登るという行為も楽しく演出している。

Havnebadet Islands Brygge BIGによる屋外プール。衝撃だったのは3月でも泳いでいる人がいたこと!出張型のサウナがありドボンと入ってました。流石に寒そうではありましたが(笑)。

City of Copenhagen Harbour Park 運河沿いの一等地を市民が使える場所にするために、建物が建てられないようにしているとのころ。パブリックスペースに対する人の意識の厚みを感じる。http://www.kobenhavnergron.dk/place/havneparken/

Cykelslangen オラファーエリアソンによる自転車用の橋。ぜひ自転車を借りて渡ってください。ライトアップされた夜もいいです。

Cykelslangen オラファーエリアソンによる歩行者用の橋。円が重なってできている。写真でみているときは少しあざとい気もしていたけれど、実物は写真で見るよりも小さく、とてもかわいらしい。土木デザインというよりもプロダクトデザインに近いデザインで、細かい所まで精度高くつくられている。赤の色もいい。

Superkilen Park 公園。期待していたし、実際面白いけれど、うーん、、悪く言いたくはないのだけれど写真でみるだけでもぼくはいいかも。近くにあるHeimdalsgade22がかわいいのでお茶目当てで行くのはあり。

Nørreport St. ゲールアーキテキツがマスタープランを描き、実際の建築物はCOBEが設計したコペンハーゲンの交通の要となる駅の改修。人の動線をシミュレーションした上で、人があまり通らない場所を狙って駅やキオスクや駐輪場を配置している。確かに動線部分はそれなりに機能している気がするし、少し堀り下げた駐輪場もとても良い。ただ、、、少し近未来的な屋根とガラスの建物はもうちょっと違うカタチでもよかったかなと。

クリスチャニア 元々軍の施設があった場所に生まれたヒッピーの自治区。マリファナを売っているストリートがあるのでそこでは写真を絶対に禁止(カメラにバッテンをつけた撮影禁止のマークや黒い服を着た集団がいるのですぐに分かります)。勝手に改装を重ねていった建物は集合するとインパクトがある。落書きも禁止されていないので、街中はスプレーによる落書きだらけ。コペンハーゲンの文化の側面がここにあらわれている気がします。寛容で平和的。実験的なものを受け入れる土壌。ただ今はかなり観光地化している。

Nyhavn カラフルなファサードがかわいい。

チボリ公園 中央駅と市役所の間という超一等地にあるテーマパーク。公園と名付けられているけれど、入場料も取るのでテーマパークといったほうが実情に近い(子どもは無料)。ディズニーランドの元のなったと言われている。


ショップ

Den Grønne Genbrugs Hal クリスチャニアの中にあるホームセンター的なもの。ただ、ほとんどのものは中古品。窓や古材や洗面器などが大量に売っている。めちゃくちゃ面白い。

ARKET メインストリートにある洋服屋さん。オリーブグリーンのハンドソープとボディソープがかわいいので誰か買ってきてください。

Storm セレクトショップ。世界中のお店を見て回る際、ギャルソンの香水を売っているショップというのをひとつの目安としているのですが、ここにもありました。本も一緒に置いているなどちょっと懐かしい感じ。

Wood Wood Copenhagen セレクトショップ。ここもお洒落。

marimekko マリメッコ。マリメッコはマリメッコです。けどちゃんとかわいい。ここはimaじゃないのかな?日本に比べるとアパレルに力をいれている感じ。

HAY House 昨年末に表参道にも出店したHAY House。1階ではなく2階にあるので注意。日本になければ最高のお土産スポットだったはず。

Carl Hansen & Son Flagship Store 日本にもショップがありますが、聖地巡礼。鋲付のレッドチェアはいつか欲しい。。

Holly Golightly 女性向けのセレクトショップ。抜群にセンスが良く、ごちゃごちゃしていながらも洗練されている。巨大なフィッティングルーム、蛍光灯のシャンデリア、展示台はピート・ハイン・イークのスクッラップ材の大テーブルと抜かりない。北欧で見たショップの中では最も良かった。

Etage Projects Holly Golightlyのすぐ近くにあるアートギャラリー。いかにもな現代アート用のスペースで真っ白。周囲の雰囲気が柔らかいのでピリッとしている。デザインジャーナリストの土田さんに教えてもらった。


レストラン

Juno the bakery 月曜日と火曜日は休みなので注意!日曜日以外は7時30分からやっているので出かける前に立ち寄るといい。

At the Counter Junoの近くにあるカフェ。美味しい朝食が食べれると聞いて早起きして行った。確かにとても美味しい。そして店員さんがいい。

Manfreds 中心部からは少し離れているけれどとても美味しいレストラン。ランチもやっている。ただ、ゆっくり食べていると2時間近くかかるので時間がない時は夜の方がいいかもしれない。リラックスした雰囲気もとてもいい。可能なら週1で行きたい。

Restaurant 108 NOMAの人がはじめたというカジュアルなレストラン。こちらも本当に美味しい。隣接のカフェは平日は8時から夜の0時までやっている。

Restaurant Barr 元NOMAの場所を改装したレストラン。改装のデザインはスノヘッタ。超幅広のオークをふんだんに使用している。以前のグレイッシュでピリッとした雰囲気から変更し、温かみのあるカジュアルな雰囲気としている(以前を知らないので予想ですが)。食事もインテリアも個人的には108やManfredsの方が好き。

Noma キャンセル待ちは入れていたのだけれど入店できず。次はなんとか予約して行きたい。場所も良い。

Heimdalsgade22 スーパーキーレンの前にあるカフェ。普通の住宅を改装したようでトイレにはシャワーの水洗がそのまま残っていたりする。ただ、その辺りのゆるさも含めてとてもよいカフェ。とくに窓辺の席がいい。近くにあったら通う。

Mikkeller Bar ビール屋さん。種類も豊富で遅くまでやってる。

Restaurant Relae 今回は行けず。

REFFEN 今回は行けず。


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