佐藤好彦(yoshihiko)

グラフィックデザイナー、ウェブデザイナー。 メディアのデザインやプランニング、コンサル…

佐藤好彦(yoshihiko)

グラフィックデザイナー、ウェブデザイナー。 メディアのデザインやプランニング、コンサルティング、デザイン関連の執筆。 著書に『デザインの教室』『デザインの授業』『フラットデザインの基本ルール』『ビジネス教養としてのデザイン』など。経団連推薦社内報審査委員。

最近の記事

?kg

体重計がこわれて、 しばらく買い替えていなかった。 そろそろ買ったほうがいいかなと いつも思っていたんだけど、 なんとなく、あとまわし。 年明けに、やっと買ってみた。 数年ぶりに、恐る恐る、 体重計に乗る。 数字をちょっと見て、 見なかったことにして、 服を少し脱ぐ。 大きくではないものの、 少々のショック。 外にも出ていなかったし、 まあ、これくらいは 仕方ないかな。 これからは毎日 体重計に乗るようにしよう。 ちょっと服を脱いで。

    • 表組み至上主義を終わらせる

      デジタル庁:幹部等人事が決定しました https://www.digital.go.jp/posts/kMccIpBR PDFを開かないと情報が伝わらない役所の記事でPDFを貼ることには、考える必要があると思う。原本としての一次資料としてリンクするのは価値がある。ただ、PDFを開かないと内容を確認することができないのは、特にデジタル庁としてどうなんだろう。これだけが悪いわけではなく、役所のサイトの標準的な表現方法になっているけど、それを変えるためのデジタル庁だと思うので、ま

      • Noto Sansをすべてのデジタルデバイスに

        デジタル庁 ブランド https://www.digital.go.jp/about/brand Noto Sansを公共文書の標準フォントに デジタル庁のブランドを表現するフォントとしてNoto Sansを使うのは良い選択だと思う。それならOSメーカーに働きかけて、主要OSにあらかじめインストールされているようにしよう。日本語の文書がどんな環境でも、ほぼ同じに表示・編集できるという統合的な日本語環境が実現できることは、DX的にも大きな価値がある。 多様な環境で、変わるこ

        • 生活に色を加える

          今回のiMacのカラーバリエーションが、どういう過程で生まれてきたのかという部分に興味がある。 PCのあり方の転換期初代のiMacは、「パーソナルコンピュータ」と言われながらも、OA機器的でしかなかったPCのデザインに対して、「パーソナル」な位置づけをデザインとして提案したというところに意義があると思うのだけど、今のリモートワークの状況というのは、PCを使った仕事そのものが一気にパーソナルなスペースに入ってきていたという意味では、初代iMacの登場の時期以来の大きな転換期と

          Clubhouseブームと映像疲れ

          Clubhouseが流行っていますが、昨年の後半くらいから、多くの人が「映像疲れ」を感じているんじゃないかと思っています。 昨年の夏くらいまでは、オンラインでのコミュニケーションを模索する時期だったと思います。多くの人がZoomなどのツールによる会議や講義、その他イベントでの有効な活用法を模索し、おおよその形ができてきて、細かい説明をしなくても問題なく運用できるような状況になってきました。 新型コロナによる先行きの不安はあったものの、新しい状況へ対応するというのは、大変で

          Clubhouseブームと映像疲れ

          ピクセルパーフェクトで十分なの?

          ピクセルパーフェクトが話題になっているみたい。こういう職種間の問題は、触れると危険な感じはするけど、論点がそこなのかなと思う部分がある。自分が見かけた範囲では、ピクセルパーフェクトじゃないとダメとか、そうじゃなくてもいいとか議論されていたのだけど、そもそもピクセルパーフェクトで十分なのかな? 重ねてみて揃っていればOK?ウェブの場合、レスポンシブにしても、リキッドな部分があることが多いし、そこに入ってくるコンテンツも、いろいろなバリエーションが考えられるので、ある特定の環境

          ピクセルパーフェクトで十分なの?

          ウェブの文字づめについて

          9月9日にオンラインで開かれた『FONTPLUS DAY Vol.27 〜佐藤好彦さんとフォントおじさんのウェブタイポグラフィ対談〜』に出演させていただきました。そこで紹介しました文字づめについて、まとめておきます。 見出しの文字づめこれは2017年のType&の時にお話したものですが、前回のFONTPLUS DAYで、Illustratorでレイアウトしたデータをそのまま表示したいというご意見があったので、改めてお話しました。 必要なデータは、gitHubの以下のページ

          ウェブの文字づめについて

          オンラインはしご酒に参加してみました。

          昨日は、Zoom、Google Hangouts、Skype Meet Now、Microsoft Teams、Cisco Webex Meetings、Facebook Messengerを試すオンラインはしご酒企画+Wherbyと、Remoの体験をしてみるオンライン飲み会に、時間かぶりつつ参加しました。「オンラインはしご酒」ってセンスいいですよね。その体験&ちょっと自分で試して復習してみた感想を。まずは、Zoomはわかると思うので、それ以外から。試したレベルのものが多いの

          オンラインはしご酒に参加してみました。

          「なんだか怖い」が潰してしまうもの

          Zoomのセキュリティ問題は、意図しない参加者が入ってきて荒らしをするという運用的な問題、PC自体のセキュリティの問題、通信の暗号化の問題という、切り分けて考えられるべき3種類の問題が、整理されることなく、印象ばかりで語られてしまっていると感じます。 組織の方針を決める層には、ITやセキュリティに詳しくない人も多く、報道から受ける印象だけで、「なんとなく怖い」「なんとなく危なそう」ということで物事が決まってしまうことがあります。こうした印象で、適切な判断がされないのは良いこ

          「なんだか怖い」が潰してしまうもの

          オンライン講義との良い出会いのために

          先日、ZOOMを利用してオンラインのセミナーを行いました。セミナー形式で2時間(その後の懇親会を含めると4時間!)をやってみると、通常のミーティングとしての利用とは異なる部分をいろいろ感じました。そこで考えたこと、試したこと、反省したことなどをまとめてみます。 空気感を伝える工夫オンライン生配信による講義というは、今重要になってきているメディアの利用法だと思います。そこでは、メディアの特性を活かして利用するということが重要でしょう。 オンラインでの開催ということで、東京に

          オンライン講義との良い出会いのために

          はなれていても、伝わる

          本というのは、 そもそも (時間的・空間的に) リモートで思想や感情を伝える ツールだったよね。 はるか昔からそれで、 学んだり、感動したり、 時には涙を流したりもしてきた。 レコードやCDもそう。 時には実際に作者に会う以上のことを 受け取ったりもしていたはず。 人にはそれほどの感受性がある。 今、「ネットでは伝わらない」 というような偏見をもつ必要は まったくないと思うんだよね。 もちろん違いはあるけれど、 特性を活かせばいいだけのこと。 それぞれに良さはある。

          はなれていても、伝わる

          消費税10%ってこういうこと

          消費税が10%になるって、 どういうことなのかなと 具体的に考えてみました。 たとえば、あなたが好きな作家の本を買うとします。 価格は、わかりやすいように、 税抜1000円としましょう。 すると、税込価格は1100円です。 消費税は100円ということになります。 これに対して、著者に行く印税は、 多くて10%、今は8%くらいが多いのではないでしょうか。 もっと少ない場合もあります。 そうすると、著者に行く分は80円。 ここから所得税など、諸々さらに引かれます。 本を作

          消費税10%ってこういうこと

          be動詞で、存在と認識を考える

          昨日、アート思考に関する文章を書きました。 最近の、〇〇思考の便乗ブームには、 ここが儲かりそうということなのでしょうけど、 正直なところ、かなり食傷気味だったりします。 とはいえ、今本当に必要なのは何かと考えると、 そういう表現をあえて使うとすれば、 「哲学思考」とでもいうべきもの ではないかと思っています。 今、必要な「哲学思考」 哲学というと、 人生論的にとらえられてしまうことが 多いように思いますが、 根本的には、存在論と認識論なのだと思います。 存在するとはどう

          be動詞で、存在と認識を考える

          「アート思考」の危うさと可能性

          最近の「アート思考といわれるもの」には、かなり危うさを感じています。 このところ、「アート思考」という言葉を使ったワークショップや講演にまとめて参加してみたのですが、きちんとしたものもある一方で、ほとんどアートを知らない人がブームに乗ろうとしてやっていたり、アーティストと友達になろう、アーティストと仕事をすると楽しいよ、みたいなことで終わっているものがあったり、ゆるーい「現代アートってこんなものでいいの?」というものを作っているだけだったりと、かなり危機感を感じることも少な

          「アート思考」の危うさと可能性

          「ここでは、あなたの人格を表現する必要はありません」という表現の不自由

          少し前になるけど、「あいちトリエンナーレ2019」の企画展「表現の不自由展・その後」の問題に関連して、「あいち宣言」の原案が示されたというニュースがあった。 このなかに、「カルチュラル・ワーカーの権利を守る」というのが入ったのはよいことだと思うんだけど、今回のような場合ではなく、通常の状況でも、ここでカルチュラル・ワーカーといわれている人が、かなりひどい扱いを受けていると思っている。それも、むしろ美術関係者に。 https://www.huffingtonpost.jp/

          「ここでは、あなたの人格を表現する必要はありません」という表現の不自由

          誰と、何を体験したかということの価値

          アートの世界って、 2回半のバブルがあったんだと思う。 それは、新しいマーケットが 生まれたことによって起こった。 1回目は、20世紀のはじめ、1910年代くらい。 アメリカというマーケットが生まれて、 歴史的な意味からはなれた印象派が売れた。 ちょっとして、ピカソがスターになった。 その後、80年代に日本というマーケットができたけど、 購買層という部分はそれほど大きくはなく、 所蔵品を持たない、貸出先としてだった。 結局のところ、百貨店の催事だった ということかもしれな

          誰と、何を体験したかということの価値