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第五回Rappers選手名鑑 Joey Bada$$, 6ix9ine, Pop Smoke, etc.

黙々と毎週更新しているこれなんですが、5週目突入しました。読んでくれてる方、あざす。

前の記事を見てくださってる方は、もうご存知かと思うのですが、10代のためのHIPHOPというプレイリストに、監修という立場で関わらせていただいてます。下リンクから飛べるんで、良かったら覗いて見てください。毎週更新しているんで。

リンク踏んでない人いますね...? チラッ👁 お願いします🙏兄さん🙌姉さん💅


毎週テーマ決めて、25歳以下の生きのいいラッパーを10組紹介してるこのコーナーなんですけど、今週はNYです。なぜNYかというと、リクエストがあったためです。

HIP HOPが始まった場所としても有名なNYなんですが、90年代に西海岸の台頭、00年代はサウスの最盛期と、HIP HOPが歳をとるにつれ、「流行の発信地としてのNY」を取り戻すことが難しくなっていったように感じます。しかし、10年代に入ると、その波がNYに向きかけた出来事が起こります。ブルックリンを中心に活動するギャング、「GS9」からBobby Shmurdaの登場です。

Chief KeefとMeek Millを両どりしたようなカリスマ性は、それまで静かであったNYに特大のムーブメントを起こします。音に合わせ体を左右に揺らす「Shmoney Dance」は、外見のイカつさとコミカルな動きが受け、社会現象にまで発展しました。「Hot N*gga」の再生回数は意図も簡単に1億回再生を超え(現在は5億回超)、King of NYの名前を手にするのは、時間の問題だと感じていた人も多かったことでしょう。しかし、ギャングであることは変わりなく、犯罪が美化されることはありません。彼を中心としたメンバーはいま現在、過去に犯した罪が原因で収監されています。

その後、ネクストBobby Shmurdaを探し続けていたNYで、その席を狙ったのが虹色ヘアーでお馴染みの6ix9ineです。彼は、まるでギャングであるかのように振舞うことで、NYの人々に受け入れられようとしました。しかし、彼の場合は1人で背負えないものを抱えてしまったことで、自爆していきます。見せかけのギャングは、いつしか人々の生活を脅かす存在になっていました。FBIが介入したことで、終了でした。捕まった後も、スニッチ(裏切り)したことが判明し、彼自身NYを引っ張っていける器ではなかったと我々も認識したところです。

そして2019年、未だにKing of NYは空席のまま。その候補? として、とりあえず10組の候補を並べました。どうぞ。

Lil TJay

2001年に生まれ、2017年からサンクラに曲をアップし始める。アルバムもまだリリースしていないのに、桁違いのスピードでヒット曲を量産。シカゴで同時期に頭角を現してきたPolo Gとのコラボ曲、「Pop Out」が大当たりしたことで、一気に表のステージへ。バスケを題材にした「Ruthless」のMVは、NBAファイナルに合わせてドロップされるなど、流行に乗る力も強い。


Flipp Dinero

2018年にリリースした「Leave Me Alone」がスマッシュヒット。Youtube上で1億回再生を超え、BillboardHot100のチャート入りを果たすなど、記録づくしの年であった。しかし、とにかくペースが遅い。7曲入りのEP『The Guala Way』から2年がたったが、アルバムどころかシングルもほとんど出ない。コンスタントにリリースとツアーを継続させることができれば、再び浮上してくるだろう。


A Boogie Wit Da Hoodie

ブロンクスのスターは、HIP HOPの中にR&Bを散りばめることで、彼にしか作れないオリジナルの世界を作り出した。少し荒っぽいプライベートを批判する者はいても、彼の声だけは誰も批判することができない。EPを出すごとに着々と評価を上げ、2018年の終わりにリリースした20曲入りの大ボリュームアルバム『Hoodie SZN』は、全米アルバムチャートにてトップに輝く。


6ix9ine

殺人や強盗との関与を指摘され、現在収監中のラッパー。レインボーヘアーに、万華鏡写輪眼並みの69タトゥー、シャウトを繰り返す曲調と、とにかくヒップホップに新しいものを数多く持ち込んだ。キングオブニューヨークを自称しているが、彼のファンベースが最初に出来たのは、意外にも東ヨーロッパである。


Sheck Wes

「Mo Bamba」を好きだろうが、嫌いだろうが、この曲を聴かずにクラブを出れることは不可能に近い。世界中でムーブメントを起こしたパーティーアンセムは、今現在も多くのフェスに必要とされている。バスケットボールとのワードプレイもGood。最近はDJ SnakeやMurda Beatz、Chase Bなど、大物プロデューサーと積極的にコラボをしている。


Desiigner

BMX X6が前から見たらパンダにそっくりと気づき、「Panda」がリリースされたが、まさかこの曲が一瞬でプラチナ認定され、Kanye Westのアルバムに収録されることになるとは誰も予想していなかった。Futureの声質とそっくりであり、彼の場合はFutureにはない独特のエネルギー(アドリブ)をプラスすることで、オリジナリティーを出した。ハジけまくっているライブ映像は要チェックだ。


Joey Bada$$

Beast Coastの新譜がリリースされ、ブルックリンに再び注目が集まっている。その中心にいるのが他でもないJoey Bada$$だ。OGへのリスペクトや社会的なリリックは、今の若いラッパーと一線を画すスタイルであり、世代を問わず高い評価を受けている。自身のレーベルも設立し、CEOとしての手腕も気になるところ。そろそろソロアルバムの方も出していただきたい。


Fetty Luciano 

ブルックリンの凶悪ギャングGS9のメンバーであり、Rowdy Rebelの実の弟。ラップを始めた当時は、内気であり自分に自信が持てるタイプではなかったが、Rowdyの「俺よりはラップ上手くないけど、悪くはない。真剣にやるべき」という言葉が、彼を1人前のラッパーに成長させた。主要メンバーが収監されている今、反対にFetty LucianoがGS9を引っ張る存在に。Rowdyの目は間違いなかったようだ。

Pop Smoke

「Welcome To The Party」がNYを中心に大ヒット中だが、彼に関しての情報はほとんどない。インタビューなどもほとんど組まれておらず、サンクラのスピード感を体現しているかのようだ。イーストロンドン出身である808meloのビートを使用しており、曲調はどことなくグライムに近い。基本的にリリックを書くことはなく、同曲は30分で完成したと言われる。ミックステープ『Meet the Woo』は7月26日ドロップ予定。


22Gz

WorldStarHipHopを追っている人なら、この名前は聞き覚えあるかもしれない。Sniper Gangと契約しリリースされた、Kodak Blackとの「Spin The Block」や、G Herboや6ix9ine、Tory Lanezといったあらゆるラッパーをディスった「Sniper Gang Freestyle」などがヒット。銃がらみの事件で起訴され(のち釈放される)、自分自身をYNW Mellyと比べるような発言をするなど、危ない行動も目立つ。


written by Yoshi

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