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第三回Rappers選手名鑑 Post Malone, Juice WRLD, Aminé, etc.

今週も10代のためのHIPHOP更新してるんで、聴いてくだされ。あと、プレキャン第二弾をやるかもなんで! みなさん! ちょっとだけ注目してください! 😊

やっぱ夏前になると、フェスとかに向けて皆さん新曲ラッシュですね。さすがに全部ついていくのは不可能になってきました。個人的にはOTM FrenchyyとProject Youngin & Foolio がかなりよかったです。

そして今回の記事のテーマなんですけどスパイダーマンに決めました。その経緯なんですけど、第一回はXXLフレッシュマン第二回はマイアミときて、今週はデトロイトかNYあたりやろうかなー考えてたんですね。そしたら『スパイダーマン:ファー・フロム・ホームが公開』ってニュースが目に入って→スパイダーバースのサントラが最高だったこと思い出し→そのサントラから10人選ぶことを決めたってわけです。

HIP HOP好きな方達にとって、アツくなれるポイントが多い最高の映画だったと思います。アメコミ仕込みの映像やストーリももちろん面白かったんですけど、それに加えて、グラフィティからChance the Rapperのポスターまで、とにかくカルチャーへの強いリスペクトを感じた作品でした。

自分はマーベルオタクじゃないんで、1発見ただけじゃわからない部分も多かったんですけど、本当細部まで気持ち悪いくらいこだわってるのがわかって、もう一回みたいなと思ってる所存です。

そしてその挿入歌もこれまた最高でした。先行曲の「Sunflower」は、Hot100で1位にまでのし上がり、社会現象になっていたほどです。オーストラリアでのSwae Lee路上パフォーマンスや、Post MaloneのBillboardカバー抜擢など、地道な好感度アゲが最終的にSNSを支配した努力の賜物でしょう。

サントラの内容なんですけど、YBN CordaeにJaden Smithとメキメキと力を伸ばしてる若手から、Lil Wayneら一時代を築いた大物まで、幅広くアーティストをカバーしていて非常にバランスがいい印象を受けました。スパイダーマンの舞台がNYなのもあってか、NYの駆け出しラッパーを拾ってるのもとにかく好感です。といわけで今回も25歳以下で、サントラに参加したアーティストを10組紹介します。

*被らないように選んでいるので、漏れてたら前回もしくはこれから取り上げるアーティストです。



Post Malone

ヒットを飛ばしまくり今やポップスターのPost Maloneは、未だに23歳というから驚きだ。フジロックで見せた靴からの飲酒&破天荒なギター壊しに加え、日に日に増えるフェイスタトゥーなど、彼だからできるパフォーマンスは常に注目の的。シングル「Wow」もチャートをぐんぐんと駆け上がって行ったが、「Old Town Road」にブロックされる。No1へのカムバックに期待だ。

Rae Sremmurd(Swae Lee & Slim Jxmmi)

兄Slim Jxmmiと弟Swae Leeによって形成されるラップデュオグループRae Sremmurd。スペルが難しいのは、Mike Will Made Itのレーベル「Ear Drummers」を反対から読んでいるためだ。マネキンチャレンジで一躍有名になった「Black Beatles」は、SNSの巧みに利用し、Hot100で頂点まで上り詰めた。

Juice WRLD

大人気チャンネルLyrical Lemonadeからリリースされた「All Girls Are The Same」のMVに火がつくと、新規のファンの間で彼の過去作が掘り起こされ、「Lucid Dream」の特大ヒットを引き起こした。一度始めたら終わらないフリースタイルに、瞬時に思いつくキャッチーなメロディーライン。『Death Race for Love』は3日で完成させたと言われ、その能力の高さに恐怖さえ覚える。

Aminé

7月29日にWWW Xにて来日公演も決定したAmine。スマッシュヒットした「Caroline」は、シンプルなビートとリリックながら、コミカルなMVと中毒性のあるフロウで大ヒットを記録した。ビートからMVまで彼自身が関わり、アイデアを忠実に表現したことが高く評価されたようだ。初めてのインタビューがNew York Timesというのが、個人的にウケたポイント。

Jaden Smith

Will Smith(シーニー? )の実の息子でありラッパー。「GHOST」のMVは、日本で撮影され、山Pもカメオ出演している。2018年はJ Cole & Young Thug & Earthgangとのツアー、ネオ・ヨキオの主人公役、「Skete Kitchen」への出演と、多方面に活躍した飛躍の年であった。

LouGotCash

「Pipe Down」がスマッシュヒットし、今や50centやT.I.ら大御所アーティストも注目するNYのネクストラッパー。夜中に父の車でiPadにレコーディングしていた少年が、スパイダーマンのサウンドトラックに呼ばれるまでに。未だ22歳、さらなる成長が期待される。

Thutmose

2002年に起きた「ラゴス兵器庫爆発事故」が原因で、生まれ育ったナイジェリアを離れブルックリンに引っ越す。しかし「アメリカに対して一度も親近感を湧いたことがない」と話す通り、移民としての生活はかなりタフだったようだ。「Humble Freestyle」では、圧倒的なラップのスキルを見せつけ、全米の注目を集める。その半年後にはBillie Eilishのツアーに帯同するなど、彼の才能にスポットライトが当たる日も近い。

Coi Leray

Trippie Reddとのアツいキッスがたびたび話題になるが、曲の方も注目して欲しい。彼女は自分自身を「Cozy」という言葉でなんども表現しており、EPにも『Everythingcoz』と名付けている。自由奔放なスタイルで、気怠いラップの彼女を表現するには、これ以上ないベストワードだ。GunnaやCalboyなど、メロウなトラップを積極的にリミックスしているので、興味ある方はそちらも是非。

Vince Staples(7/2で26歳になりました)

派手なプロモーションはしないため、最も過小評価されているアーティストと評されることも多々。独自のサウンドを追い求めることで知られ(『Big Fish Theory』はデトロイトテクノ寄りと評されていた)、「音楽をあまり聴かない」といった発言からも、トレンドに縛られないことがわかる。ダークで奇怪なサウンドに乗せ、North Long Beachのリアルを伝えている。


Beau Young Prince(BYP)

DCで生まれ、父親は知らず、母親と3人の姉妹という女性に囲まれて育ったBYP。Young Princeというステージネームは幼少期に呼ばれていたものだそう。去年リリースした『Groovy Land』は、DCの生活をベースに制作され、「Kill Moe」では同郷のShy Grizzyをフィーチャーしている。サントラの中でも見落とされがちな「Let Go」は、スパイダーマン目線で心の葛藤を歌った。


以上です。最近は、ブラックパンサーがグラミー受賞したり、Mike Will Made Itが全面監修で『Creed II』のサントラを制作したりと、勢いが増してる業界のように感じます。お金があるとやっぱ夢のコラボとか聴けて嬉しいですよね。ワイスピのサントラが日本でも人気なように、これが一つHIP HOPの入り口のような役割を果たしているかもしれません。なんとなく「サントラはダサいし...」ってスルーしてる方、この機にチェックしてみては?

written by YOSHI

photo by https://youtu.be/ApXoWvfEYVU 

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