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渡韓レポート OFF ROUTEフェスティバル DAY1

Noteを始めてから早いもので1年経ったんですね。自分が好きなことを好きなだけ書くために始めたんですけど、徐々にいろんな人が読んでくれるようになって、最近だとラジオだったり雑誌にもちょこっと出させていただけるようになりました。スタバの端っこで誰が読むのかわからないような文章をずっと書いてたんで、こうやって目に見える形で反響いただけるのは、本当嬉しいです。ありがとうございます。

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5月くらいだったかな、自分A$AP Ferg大好きなんですけどこのフライヤー見た瞬間行くしかないなと勝手に感じました。その思いのまま10/4-10/7の3泊4日で韓国へ弾丸遠征を決行。正直最近のKヒプホプはSik-kとJay ParkとJvcki Waiくらいしか聴いてなかったんですけど、結果的にいろんなアーティスト知れていい旅になりました。

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あと奇跡的にJay Parkに会えたこともあって即決でした。クッソかっこよかったです。これはあれですね。自慢です。

Day 1

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あんだけ大量のアーティストをどうやって割り振るのかと思ったら、レーベルまたはクルーごとでまとめてきました。Sik-K、HAON、Woodie GochildをH1ghr Musicで、OLNL、Choilb、キム・スンミンはWYBH(ウジュピヘン)で、Giriboy、ハン・ヨハン、SwingsはJust Musicでそれぞれ出演するとのこと。左から、メインステージ、サブステージ、Meet & Greetとなっています。

一発目のSokodomoから見る予定だったのですが、現金を下ろすのを忘れておりあたふたしてしまったため、Hoodyから会場入りです。会場となったナンジハンガン公園の周りは、川と木に囲まれたところでいい場所でした。駅からは少し離れてるので、シャトルバスが出てます。タクシーで向かっても600円くらいです。

到着するとHoodyが始まる直前だったので、急いでメインへ。14:00前だったのもあってそんなに人もいないですね。ゆっくりとステージに姿を表すと、しっとりと歌い始めます。Jay Parkとの曲が多いのもあって、聴いたことがある曲が多かったです。「All I Wanna Do」のイントロが流れると歓声が起こりました。素晴らしいフェスの開幕です。

続いてJ Tongが始まります。彼のことは全く知らなかったのですが、いろいろと面白いアーティストでした。演歌のような曲調から、ロック調のものまで、ステージ上で実験を見せられているような感覚でした。きわめつけはステージの奥から、ネギを取り出してフロアにばら撒き始めます。Lil Pumpがマリファナなら、J Tongはネギだと。盛り上げ方がわかってます笑 そっから丸一日ネギを持ち歩いてる人とかいて、ちょいちょいウケました。

続いてYUMDDAなんですが、時間になってもステージに現れる気配がありません。インスタをみると30分前にドライブしてるストーリーが出てきて、なんなんだと思ったので、そのままサブに移動します。

DUMBFOUNDEAD

次のDumbfoundeadなんですけど、元々出演予定はなかったんですね。というのも、No:elが飲酒運転で事故ってしまい出演が取りやめになってしまってからのカバーリングです。No:el自身、韓国自由党議員の息子ということもあり、国内だと結構物議になっているっぽいですね。もちろんNoelも見たかったんですけど、Dumbfoundeadも好きなので自分としてはおけです。

そして始まったDumbfoundeadのライブなんですけど、ラップうまくてビビりました。Anderson. Paakっぽい曲調のイメージが強かったんですけど、ライブだとゴリゴリな曲で初っぱなから攻めてきます。

かと思ったらMCだとユーモアに溢れててめっちゃピースな人でした。そのギャップに結構やられましたね笑 活動拠点がロスということもあって、客層もバラバラだったんですが、そこをうまく利用して盛り上げていました。出身地聞いてコミュニケーションとったり、一人で来てる人にもTinderやって楽しもう的なこと言い、最終的にはTinderでスワイプするみたいに手振ってくれって叫んでてアホでしたね。楽しかったです。

そんなこんなで盛り上げると、今日は友達を連れて来たと言ってG2をサプライズでステージあげます。彼もアメリカ育ちということもあってプライベートでも仲が良いそうです。あんまり曲は聞いたことないんですけど、2人が動き回るステージは迫力あってよかったです。持ち時間もギリギリになると、所々から悲鳴のような叫び声が聞こえます。これは本当意外でしたね笑 まさかのJay Parkがステージに登場します。急遽出演したこともあってJay Park自ら挨拶しに来たのでしょうか。最後の1分になって倍の人が走って駆けつけます。Jay Parkの人気を一瞬で理解できる狂気的な瞬間でした笑

Dumbfoundeadが終わるとメインの方では既にGiriboyがスタートしていました。そして考えられないくらい人が増えてます。

JUST MUSIC

Just Musicは、Show Me The Moneyで名を上げたSwingsが立ち上げたレーベルで、今回ステージに上がるGiriboyとハン・ヨハンの他にも才能あるメンバーがずらりと所属しています。ちなみにSwingsの彼女、イムボラさんは信じられんくらい綺麗です。

Giriboyから始まったJust Musicのステージなんですが、まずDumbfoundeadの時とはうって変わって、女の子のファンが増えました。黒縁メガネと顎にかけたマスクが特徴的な、少しナードっぽい外見なだけに少し意外です。

ただマイクを持つと全くの別物でした。K HIPHOPだけでなく、K Popにも楽曲提供していることもあり、耳に残るメロディアスな曲が多かったです。ラップもできて歌も上手くて、ちょっとした体の動きだけで観客を沸かせる姿はカリスマそのものでした。

20分ほど過ぎると、ハン・ヨハンの登場です。「大学に入ってとりあえず金髪にした浪人生」が私の第一印象です。ただ才能だけは桁違いでした。

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彼の曲ぶっ飛んでますね。後に知ったんですけど、元々ギターリストとして、ボーカルから作曲までこなす万能キャラだったんですが、Just Musicに加入してからロックとヒップホップを混ぜ合わせ自分だけの音を見つけたようです。今まで聴いたことないタイプの曲がバンバン流れてきて超新鮮でした。

続きまして、Just Musicだけでなく、Indigo Music、Wedaplugg Recordsという3つのレーベルをまとめる長のSwingsのステージです。GiriboyやHan Yohanのような終始熱狂的なステージではありませんでしたが、徐々に会場を温めていく姿は彼にしかできない技だったと思います。声量だったり、ラップの安定感だったりは、3人の中でも抜けていたと感じました。最後に3人全員をステージにあげて、一番の盛り上がりを「Flex」で迎えたのは、さすがの一言です。

フェスの環境づくり

フェスも前半が終わって会場を歩いていると、Dumbfoundeadとか、G2とか、Hoodyがファンに混じって普通に楽しんでるんですね。もう2m先とかにいるんですけど、誰も彼らのプライベートを邪魔することなく同じ目線で楽しんでたのが印象的でした。Meet & Greetもメインステージと向かい合わせの場所に設置されてて、人通りが多い場所にロープ一本で遮られていたんですけど、それを超えて近づこうとする人もいなかったです。アーティストとファンの見えない信頼関係を体感しました。

最近こんなツイートがバズったりしてましたけど、こういう考え方が広まってきてるんですかね。

環境という点で面白かったのは、メインステージの周りは芝生で囲まれていて、ピクニック感覚で訪れている人も多かったです。レジャーシートに座ってお昼から音楽とビールを楽しむお父さんもいれば、とにかく最前で踊りまくってる女の子もいるという。いろんな楽しみ方を提供していて、誰一人同じ行動をしてる人はいなかったです。

Crush

Blaming Tigerのステージもものすごかったですねぇ。パンツ一枚で登場したかと思うと、ありったけのエナジーをマイクにぶち込んでて見ていて気持ちがよかったです。Vinceの金魚のやつっぽいビートが多くて、野外ステージだと映えてましたね。

メインの方に移ると、芝生に散らばるレジャーシートが空席だらけになっています。1日目で1番人が多かったステージだったんじゃないですかね。そんくらいCrushの人気はものすごいものでした。Zion Tに引き上げられてからというもの、少女時代のテヨンとのコラボ曲に加え、ZICOやJay ParkといったHIPHOP界の大物とも曲を作り、今やDeanらともに韓国のR&Bを引っ張る存在。ファンベースが固くて、クロスオーバー的に仕事ができる人は本当に貴重ですよね。

正直あんまり好きな曲ないんですが、歌唱力だったりカリスマ性は抜群で思わず嫉妬してしまうような存在でした。ステージから離れていても黄色い歓声に包まれていて、本当に温かい時間が流れていたように感じます。

WYBH(ウジュピヘン)

そんなこんなしていると、WYBHのステージが始まりました。考えてみるとめちゃめちゃタイトなスケジュールですね。メインからサブまでが1分くらいでいける距離なので、そこにはとても助かりました。

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このWYBHなんですが、宇宙旅行という意味らしく、ロゴもNASAをオマージュしたようなデザインになっています。Giriboyを軸にラッパーからデザイナーまで、様々なメンバーが所属する少し変わったクルーです。Brockhamptonみたいなイメージでしょうか。

そんなクリエイティブ集団から、OLNL、Choilb、キム・スンミンの3人がステージに上がります。フルートを使った今っぽいトラップビートもあれば、オールドスクールなビートも採用していて、いい意味でめちゃくちゃなライブでした。3人ともラップがうまいので、まるでコンテストを見ているような感覚です。会場一体となって盛り上げるのではなく、1人1人とコミュニケーションをとるような、そんな雰囲気がありました。

そして残り10分ほどになると、ステージの奥から2つの影が... 

Giriboy & ハン・ヨハン再登場歓喜!!!!!! ずっと追ってたファンってわけじゃないんですけど、これは盛り上がりますね笑 さっき書くの忘れてたんですけど、キム・スンミンも20分ほど前にハン・ヨハンのステージでサプライズ登場していたので、お互い支え合い持ち上げる精神がひしひしと伝わってきました。

会場の奥の方から奇声あげながらGiriboyにダッシュする女の子とかいて、アイドルなんだなぁなんて思ったり。

Simon Dominic

WYBHが終わってボチボチSimon Dominicを見に行こうと喫煙所向かっていたら、Sik-Kをものすごい近い距離でMeet & Greetしてました。

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逆に近すぎてめっちゃぶれました。人間の悪い部分を全て削ぎ落としたかのようなオーラを放ってて、なんか恐れ多かったです。

階段の上でタバコ吸ってると、Simon Dominicのステージが始まりました。彼、顔がものすごいイケメンなんですねそれが。フロアもCrushのときと負けず劣らずの密集度です。曲も洒落てて、動き方にはエレガントさもあって、自分はG Eazyのような印象を受けました。Apple Musicで聴いてた時はそこまでハマらなかったんですけど、日が落ちて夜に変わる瞬間ってのは8倍くらい素晴らしく聴こえますね。これがお気に入りです↓

H1GHR MUSIC

2017年の5月にJay ParkとCha Cha Maloneが立ち上げたこのレーベルなんですが、2年ちょいでK HIPHOPを語る上で100%避けて通れない門になりました。Simon Dominicの最後を少し切ってサブに移動したんですけど、それでも既にたくさんのファンが前列を固めていました。まずは主要メンバーの1人であるWoodie Gochildから登場です。

かつてライブパフォーマンスが原因でShow Me The Money6で脱落したそうですが、全くそんなこと感じさせない、というよりはむしろめちゃめちゃライブが上手なアーティストでした。動きのキレだったり、端から端までステージを利用した演出は迫力が半端なかったです。体の表現に半端ないエナジーを使っているのですが、ラップに関しては丁寧にオートチューンを乗りこなしていて、とても繊細なパフォーマンスでした。

続いて登場するのは2000年生まれのHAON。正直彼を生で見れただけで、この渡韓は大きな収穫だったと思います。この2日間のフェスで1番くらったアーティストです。ラップがうますぎる。Kendrick Lamarを生で見たときと全く同じ感覚でした。少し幼さが残っている声質なんですが、それでいて抜群な安定感があって。唯一ケチつけるとしたら、服が若干ダサいというか。太極図パーカーっていうのはねぇ笑

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彼自身趣味が、読書、映画鑑賞、瞑想...と様々で、宗教的なリリックを入れるくらいなので意味はあると思うのですが、バッチリ決めたWoodie Gochildが横にいるんで、なんか、ね笑

そして最後に登場するのが、日本でも知名度の高いSik-Kです。

Sik-KがJP The Wavyと!! しかも日本語で!! って今年の初めに話題になってましたね。話はそれるんですけど、MiyachiとJay Parkとか、Junior ChefとYoung Cocoとか、海越えていい音楽がバンバン配信されてるのめちゃええですよねー。TYOSiNとYuzionも一緒に写真撮ったりしてて、もしかしてNew Music Coming Soonなのかな、なんて期待しちゃったり。。。話戻します。

個人的に持っていたSik-Kへの印象なんですが、暗くて内省的で、明るい曲でもどこか哀愁を感じさせるような、そんなイメージがありました。ただライブ見るとその印象ガラッと変わりましたね。3人の中で誰よりもぶち上げてました。しわくちゃなジャケットを綺麗に着こなし、フロアに一番近い場所で誰よりも大きな声をあげます。途中からジャケットを脱いで上裸になると、水の入ったボトルを何度も持ってきてフロアではなく自分にかけるという笑  

前2人に比べキャリアが長く、ヒット曲も多いことから少し長めのステージでした。Kで追ってたのは、Sik-KとJay Parkと4Minuteくらいだったんで、もう大満足です。Good Good! 

H1GHR MUSICがこの日最長の1時間もらってるんですけど、明らかに3人登場するスピードが早いんですよ。

アーティスト同士の距離が近いからこんな馬鹿げたことが可能なんですかね。Giriboy、Coogie、そしてJay Parkが一気にサプライズで登場します。

もうやばいね。やばいやばい。

pH-1がいないのが悔しいところなんですけど、ほんの数メートル先で大迫力のマイクリレーが行われてるんですよ。そりゃあもう半端じゃなかったですね。Jay Parkって本当にすごい人なんですね。2PM脱退して兵役に向かい、アメリカと韓国の架け橋となって、地道に1歩ずつ成長させて自国にこれだけ大きなものを作っていたのかと。現地に行って彼が成し遂げたことの大きさをしみじみと体感しました。

Miguel

そして本日の大トリ、Miguelさんです。数日前に初来日公演をしていたようで、TLでちょいちょい絶賛の声を見ていたので、ワクワクしながらメインに行きました。

思ったより人がいない

Crushの時の1/3くらいじゃないですかね。道路も混むからなのかな? みんなーもうちょっと残ろうよーと思いつつ、生バンドセットでスタートしました。始まってみたら人の多さなんて関係ないですね。誰よりもMiguelが一番アツくパフォーマンスしていたので、会場が自然とそれに反応して、むしろ一体感のある暖かい空気が出来上がってました。

Miguelって手の動きだったり、腰の使い方だったり、どこをとっても魅力的なんですよね。いつシャッター切っても、その瞬間のポージングでフィギュアを作りたくなるような美しさがあります。途中ライトアップして、シルエットだけが映し出されるシーンとかあるんですけど、あの部分だけ額縁に入れて部屋中に飾りたいみたいな笑

夜が深くなって人が減ったのもあると思うのですが、ステージ周りの芝生に染み込むように歌声が広がっていて、とても綺麗でした。途中「I wanna fuck right now」でコール&レスポンスを求めるんですけど、そんなことが許されるのはMiguelだけです。会場の奥の方で先ほど暴れていたH1GHR MUSICの方々も、彼のステージをまじまじと見ていて素敵でした。

彼の甘い歌声がしっとりと響いてきて、1日を振り返るとともにだんだんと寂しくなってきます。中でも「waves」とかマジで超よかったですね。

そしてフックが強調されたバージョンの「Sky Walker」とアンコールの「Pussy Is Mine」をしっかりと歌い上げて、1日目が終了です。トリに相応しいセクシーな終わり方でした。


こんだけいろんなことが起きてまだ半分ですからね。Jay ParkもIndigoもA$AP Fergですらまだですからね。本当どんだけ濃厚な2日間なんだっていう。

2日目のNOTEはこちらから↓

written by Yoshi

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