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メンフィスNEWラッパー特集 part.1

最近、特にやることもなく、人生の目標もなく、ダラダラと勉強がてらいろんな地域のHIP HOPだったりを調べてるわけなんですが、意外な発見とかあって面白いもんですね。頭良くなった気がします。前回はダラスについてまとめさせてもらったんですが、どうでしたか。読みにくかったですか? これから頑張ります。

というわけでメンフィスについてなんですが、2018年を振り返ると空前のメンフィスブームでしたね。特に1月〜4月にかけては、Three 6 MafiaかProject Patをサンプリングすればヒットするフィーバータイムだった気がします(そこまで簡単な話ではないですが)

Who Run Itのリミックスブームに加え、クラブで1度は流れるSlob On My Knobループ、Blockboy JBのシュートダンス、Rae SremmurdPliesに...と、とにかく際限なくトレンドは広がっていきました。やっぱ個人的にはDrakeの動きが流石だったと思います。「DrakeとTay Keithは最強のコンビだ」と世間に認識させるまでの動きは、スマートかつスピーディーで天才のそれでしたね。2010年頃に流行ったメンフィス発祥のダンス文化(Jookin, Buckin)が、18年に形を変え、シュートダンスとして改めて全米中にヒットしたのもまた面白いです。

カルチャーをぶった切って、ダサさを売りにすることで無理矢理流行らしたあのダンスの話は一旦置いときます。悪しからず。

Tay Keith

ラッパーじゃないですけど、とりあえずTay Keith情報を少しだけ。とにかくTay Keithのメンフィスへの貢献が半端じゃない1年でした。彼、2017年の時点でコラボしたいアーティストに21savage、Migos、Young Nudyを挙げてるんですけど、メンフィスの独特なダークなサウンドの中に、アトランタ臭を感じるのはそのせいですかね。1パターンのドラムで飽きてる人いるかもですけど、俺はまだあと2年はいけます。NonstopにSicko ModeにNever Recoverと特大ヒットを排出しながらも、メンフィスのラッパーと変わらず曲をリリースし続けるのは本当素敵です。

Co Cash 

こちらもTay Keith関連から。2018年5月18日にコラボEP『Foolhardy』をリリースしたCo Cashの「Take One」

2016年ごろのクレジットはRico Dineroなんですけど、途中でステージネーム変えたんですかね。最近の曲はCo Cashでリリースされています。メンフィスは東にアトランタ、北にシカゴ、南にニューオーリンズというHIP HOPに囲まれた土地なのですが、彼からはなんでかシカゴの雰囲気が感じ取れます。Lil Reeseよりも少し怠そうに、G Herboっぽい声質でラップしてるようなスタイル。ビートは安心と信頼のTay Keithがプロデュースしてるだけあって、シカゴテイストのラップと怪奇的な音が最高にマッチしてます。

メタリカのTシャツを着てるMVとかあるんですけど、曲からはそんな印象はしませんね。バンド知らないのにバンドTシャツ着るな団体から怒られるポテンシャルがあります。

Big Mota 

「メンフィスは助け合わない」なんてTay Keithが発言したりしてますが、Big Motaはその代表格かもしれません。3年前ですが、ルイジアナのレジェンド、Kevin Gatesをフィーチャーした「Live」からどうぞ

イーストメンフィス出身の30歳目前ラッパーなのですが、注目され始めたのは2年前からです。理由はビーフ、相手はワシントンDCから「Young Jefe Home」ことShy Glizzy。死者が出るんじゃないかって言われたくらいのビーフだったんですが、最終的にはBig MotaがShy Glizzyにビーフは終了したと訴えて一応は終わったようです。

詳細の方なんですが、まずBig Motaとそのクルーが、Shy Glizzyのメンフィスコンサートが終わった後に彼のチェインを盗みます(SOMEHOW)。そして「Suspect」とというDISS曲を吹っかけ、ビーフが開戦しました。このビーフきっかけはShy Glizzyが曲を共同制作するのを断っただけというマジで子供らしい理由なので、チェインを盗んでビーフをすることが目的だったような気もします。

この筋の通ってないやり方にメンフィスの重鎮Yo Gottiも腹をたて、300万やるから返しに来いとツイート。しかしこれまたなぜだかチェインはConcrete Cartelというギャングの手に渡ります。ネットでとにかく挑発しまくった挙句、1000万円と要求していたチェーン身代金を100万円まで減額し、Blac Youngstaが購入することで一見落着... 

と思いきや最後にShy Glizzyが、OT GenasisのCut itをリミックスしたBig MotaへのDiss曲をリリースしたことで、ごちゃごちゃしながらビーフは終わっていきました。このギャング最近もばかみたいな量のオピオイド盗んで12人検挙されてるんで、本当おっかないです。

正直メンフィスの問題はメンフィスで片付けるBlac Youngstaの男気が紹介したかっただけですね。2017年に入るとBlac YoungstaとBig Motaのビーフが展開されたんですが割愛します。次

Action Pack AP

個人的に今回調べてて一番グッときたラッパー。これ聴けば多分わかると思います。1ヶ月前にリリースされたEP『No Sleep』からGunnaを呼んだ「Dripset」

MemphisビートにGunnaのバースは超イカしますねやっぱ。Worldstarhiphopで出してれば100万再生は余裕に突破してたでしょう。17歳と若いんでこれからです。 何かきっかけがあればヌルッと上がってくること間違いない。

メンフィスからMoneybagg YoとBig Boogieに加え、ベイからPhilthy Rich、前述したGunna を加えた『No Sleep』。Apple MusicだとクレジットはAction Packのみとなっているのでお気をつけください。NO APです。売れたらAP付けるんですかね笑

とにかくメンフィス愛が強くてMoneybagg Yoにキャプションをつけて「Now We  Up All Of Sudden」(Lil BabyとMoneybagg Yoの曲にかけてる)とポストしたり、OGが話してる時は耳を傾けろ言いながらBlac Youngstaが話してる動画をとったりして、尊敬しまくってるし、逆にOGからも気に入られている様子がいいですね。Yella BeezyやNBAプレイヤーのJae Crowderとも親交があるようで、これから業界全体でプッシュしてくると思います。そうであってほしい。願望。

Kenny Muney 

本当ラップ上手いですね、彼。Spotifyの分布見る限りだとメンフィス、アトランタを中心にサウスで着実に力をつけてきてます。DolphやGottiを聴いて育ったと言ってますが、話を聞く限りはGucci ManeとLil Wayneに大きな影響を受けているようです。

彼の立ち位置は「メンフィスの使者」と形容されることもあります。本当いろんなラッパーとコラボをしてます。ただ彼の場合は少し不注意があったのか、使者であったはずが気づいたらスパイになっていました。ショーが終わったあと、おそらく誰かの恨みをかったのか、銃撃を受けてしまいます。さすがメンフィスです、アトランタのように助け合うカルチャーは存在しないんですね。

ただ彼のクロスオーバーな存在に多くの人が期待しているのも事実。Tay Keithとのコラボに加え、Lil Babyとの曲も完成したとのことなので、静かに期待しましょう。Lowkey Lowkey

Plane Jaymes

Yo Gotti率いるCMGと契約下のアーティストですが、他のレーベルメイトと比べ、彼はかなりユニークな曲作ります。2017年のEPはトロピカル系統でしたが、今回のはTravis ScottがLos Angelesで作ったような音楽です。(自分でも少し何言ってるかよくわからない)

Yo Gottiがクラブにいるときに、なんとかライブして気づいてもらおうとしたり、その後彼に聴いてもらえるように頑張ったり(省略)して、最終的にYo Gottiに気に入ってもらい契約まで漕ぎ着けたラッパー。が、喜んだのも束の間、契約後の彼のキャリアは右肩下がり。彼の作る曲がクソだからなのか? それとも彼が同性愛者だから? 

Plane Jaymesに彼氏がいるのがわかると、彼のマネジメントの対応が変わっていきました。そっからのムーブは全部狂ってるものばっかです。まず彼は自分がホモセクシャルであることが武器だと感じ、それでビジネスができると考えましが、結果的にはCMGについてく方向を選びました。彼自身、インターネットで自分自身を消費することだけは避けたかったらしく、コントロバーシャルなトピックに発展することはありませんでした。今年に入り、CMGにインスタを通して謙虚な文句を言っていますが、CMG側に動く気配はなさそうですね。彼とレーベルの方向性が違うのは外から見ても明らか、レーベル選びはくれぐれも慎重に...

反響次第でpart2やろうと思います。間違いあればお伝えください。訂正します。

written by YOSHI

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