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今パシフィコ横浜で開催中の恐竜科学博の奇跡を逃すべきでない件について

今パシフィコ横浜で開催中の恐竜科学博(企画:恐竜くん)に行ってきたが、過去最高レベルのすごい展示だった。9月12日までだから、少しでも恐竜に興味がある人は絶対に行っておいた方がいい。

https://dino-science.com/exhibition/

白亜紀最後のララミディア大陸(今の北米の西側。当時大量に恐竜がいた)を忠実に再現するという限定的なテーマながら、ティラノサウルス、トリケラトプス、ケツアルコアトルス等、インパクトがある恐竜の全身骨格がたくさんある。
この展示がどうすごいかはこの恐竜くんのインタビューを読むのが一番はやい↓
https://dino-science.com/interview01/
主役は、完全骨格のトリケラトプスの化石”レイン”だ。この化石、前身の7割以上の骨格が残っているだけでも奇跡なのに、皮膚の化石まで残っていて、今回特別に展示されている。全身骨格も圧倒されるが、この皮膚の化石の前に立つと、ゴツゴツした皮膚の質感も感じられて、「ほんまに生きとったんやな。。。」と感動した。
※普段ヒューストン自然科学博物館に展示されているものだが、今回恐竜くんの熱意とコネクションで特別に借りられた模様。

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そして、史上最大の空飛ぶ動物といわれるケツアルコアトルスの全身骨格もすごい。今回、あえて飛んでいるところでなく、地面を歩いているところを再現したらしいが、地面に立っていてもキリンよりでかい。こんなのが空を飛んで襲ってくると想像すると、もうまったく逃げられそうにないな、、とリアルに感じる。そして、なんか、ケツアルコアトルスって、そのフォームが、不気味だけどなんか目がひかれるカッコよさがある。

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その他、100個以上展示があるのだが、実は一番感動したのはレインの横にあるティラノサウルスの全身骨格(標本)。これがまたすごい迫力なのだが、一番驚いたのは、なんとこれが恐竜くんの私物らしい。マイ・ティラノサウルス笑。

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この標本を自分で買った経緯がガイドブックの最後に書かれている。それは「(2011年当時)ティラノサウルスの標本が国内になく展示できなかったこと」、「自分が購入して日本にその標本が一体存在することになれば、たとえ自分がこの世を去った後もそれは国内に残るということ」と、すごく熱い理由で、素晴らしいお金の使い方だと感じた。これが個人的に一番感動した点だ。
しかし、いくらなんだろう。。ちなみにスタンのオリジナルの化石の方はオークションで33億円の値がついた。だからレプリカといえども最低数千万円、、普通に億単位はしたのではなかろうか。。
ちなみにそのガイドブックに全展示品の所有者が書かれているが、よくよく確認すると、メインのレインこそヒューストン自然科学博物館のものながら、全展示約100点の7割以上は恐竜くんのもの、そして約2割は漫画家の所十三さん(『特攻の拓』の作者。恐竜マニアで有名)のものであり、この2人でほぼ9割占めるという笑。
ちなみにトリケラトプス”レイン”を発掘し、ティラノサウルス”スタン”を製作したのが、ともに米ブラックヒルズ研究所で、恐竜くんが初めてその研究所を訪れたのが10代半ばの頃、、、といろいろ凄すぎてわけわらなくなる。
とりあえず、ただの珍しい恐竜の展示ではなく、恐竜くんの恐竜に対する情熱に触れるためだけでも行く価値があると思う。ちなみに、現地で買えるガイドブックも恐竜くんが気合入れて監修したらしく、すごく分厚いが情報がリッチで、しかも再販されないだろうからマストバイだろう。

※ちなみにこの展示について恐竜くんが3時間くらい語りまくるPodcastが先日公開されたので興味がある人は必聴 。バイリンガルニュースから。

さらに恐竜くんの著書も恐竜のおもしろさについて、ストーリーテリングしてくれる異色の傑作なのでぜひ。



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