自己愛性モンスター人間の最期は、自殺しかないのか
ゆとり、という言葉をすでに通り越して、現代の若者の間には
「自己愛性モンスター障害」
を抱える闇が広がっているように感じます(個人の感想です)
↑の記事がなかなか面白く、頷きながら拝読した次第。
有料記事ですが、yahooで再配信されています。
「たいした業績がないにもかかわらず、自分が称賛されることを求め、権利ばかりを主張する」モンスター社員
というくくりで説明されていますが、別に正社員でなくとも、非正規でもバイトでも、あるいは
「クラスやサークルの仲間内」
であっても、こうした若者はたくさん溢れかえっていることはご存知のとおり。
もちろん、上司と部下の関係で言えば、「パワハラ」や「ブラック企業」を含めて、上司の側、会社の側に問題がある場合もあるわけですが、
「モンスター部下、モンスター社員、モンスター人間」
の場合は、そもそも
「受け止め方が、ひねくれている」
場合もあり、一筋縄ではいきません。すべてに対して
「自分ではなく、相手が悪い」
としか認知できないので、どうしようもありません。
==========
元ネタの記事では、解決策として「証拠やデータ、エビデンスを元に話す」などの方法が示されていますが、コメント欄には、
「証拠や、データやエビデンスを元にして話してるのに通じないから困っとるんじゃ!」
の声が溢れています。
>上司である自分が精神的に追い込まれて異動願いを出しましたが、部下は異動しました。
>客観的なデータが通用しないから大変なんです。
>データを提示されても否定して自説を曲げない
>モンスター部下みたいなのが、モンスター上司とか、モンスター先輩になるんだと思う
などなど。
==========
こうしたモンスターな人たちの過去・現在・未来について考えると、ひとつの道筋が浮かび上がります。
<過去> ~中高生時代には、すでにモンスター人格は出来上がっている~
モンスター後輩やモンスター部下に接することで、他の人が疲弊する理由はとても明解です。それは、「どれだけ指導されても、話をしても彼は治らない」ということです。
私はその昔、学校で働いていましたが、おおむねそうした人格は中高生には出来上がっていて、治りません。
そのまま、大学や専門学校などへ行き、あるいは社会人になるだけで、人格は変化しないのです。ですから、周囲で関わるものたちは、徒労に終わります。
よく、問題行動の多い生徒が多かった学校が「変革、改革して良くなった!進学率が上がった!」なんて美談が転がっていますが、あれは
”その学校の生徒が、センセイの指導によって真人間になった”
わけではありません。
”そういう生徒はさっさと卒業させて、そうじゃない生徒を入学させた”
だけです。つまり、真人間がもともとやってくるので、学校もまともになるだけの話なのです。
<現在> ~モンスターは変わらないので関わらないのが良い~
当初のうちは、誰もモンスターがモンスターであることに気付かないので、修正しようとします。しかし、関われば関わるほど疲弊するため、どんどん誰も相手にしなくなります。ましてや、モンスターが教育によって仕事ができるようになってしまうと、先輩としては自分の身を削ってなぜ彼の出世のために頑張らなくてはならないのか意味不明になるので、結果として「何も教えない」「しらないふり」を重ねることになります。
そうすると、いっそう彼は暴れ回り、さらに悪循環が広がり、結局は辞めてしまうでしょう。
<未来> ~モンスターはもちろん、私生活でもモンスター~
会社生活だけでなく、彼らは私生活でも同じ行動パターンですから、家庭内でも問題を起こしたり、あるいは友人関係でもトラブルを起こします。
これも同様にDV事件を起こすまでそれをやり続けたり、友人が1人もいなくなるまで同じことを繰り返しますので、最終的には、彼は孤独で一人ぼっちになってしまうことでしょう。
そして、高い収入を得ることもなく、人付き合いをまともにすることもなく、あるいは酒やドラッグに溺れて最終的には自ら死を選ぶか、セルフネグレクトせざるを得なくなってしまうのです。
・・・・・・ご愁傷さまでございました。
とまあ、これでは救いが全くないので、そんな
「モンスターが立ち直る」
きっかけ、チャンスがわずかながらにある、というお話を最後にしておきましょう。
モンスターがモンスターでなくなる瞬間。それはとても単純で明解です。
そう!それは
勇者に倒された時
以外にありません。
これは一見するとギャグや冗談のように聞こえますが、そうではありません。彼自身は自己愛というモンスターを抱えているわけですが、そこには
「理想的に投影されたあるべき自分の姿」
が幻影ではあるものの、たしかに存在します。
それが幻影で実物と乖離しているから、トラブルになるのであって、そこが彼らの最大のコンプレックスなのです。
ということは、そうした「理想像」を本当にもっている人物、自他共に認める「あいつは本物だ」という人物にこてんぱんに打ち負かされると、その時こそ彼の
「もろくも儚い自我」
は音を立てて崩れ落ちることでしょう。
モンスター的人物はよく、「カリスマを信奉」したり、「今をときめく人物の後追い」をしたり、「流行の真似」をしたりします。
それはそういう「勇者への憧れ」が引き起こしているわけですから、本物の勇者が彼に対して強烈な打撃を加えると、
「パキューン!」
と逝ってしまうわけですね。
(スクールウォーズの時代には、部活動とスポーツを通じて、この手が使えました。カリスマ的な真に実力がある指導者に出会って不良が目覚めるという展開です)
まあ、現代の社会においてなかなか「本物の勇者」「本物のカリスマ」に出会うことはめったにありませんから、モンスターたちは救われない確率が高いのですが、もしあなたの後輩がモンスターであるなら、
「あなたが真の勇者であるのなら、彼を指導しなさい」
とだけ言っておきます。後はほっておいたほうが無難です。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?