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新刊『武器としてのデータ活用術』へのこだわりがこちら


2019年10月15日に『問題解決ができる! 武器としてのデータ活用術』(翔泳社)が発売されます。 https://www.amazon.co.jp/o/ASIN/4798160466?


これまで「分析をどうやるか」や「Excelでの操作法」、「基礎的な統計理論」などを記した本は数多で回っていましたが(私の著作も含め)、今回は私の5年間にわたる企業や自治体、学生のサポートから見えてきた、”データを活用するのに本当に必要なこと”だけにフォーカスしました。


たぶん、現時点で世の中にこれの類書に当たるものは存在しないと思う一方、どうしてこの点を明らかにするものが世の中になかったのか不思議でもあります。

中身についてはAmazonやその他の紹介ページで概要をご覧頂ければと思うのですが、自分なりに自信作となった本書に対して強くこだわった点があります。


(1)流行り言葉を使わない

現時点ではやっている言葉をタイトルやサブタイトル、売り文句に使うことは、買う人の目を引くために効果的であることは理解できますし、世の中を見渡せばそれだらけです。例えば、

  ・人生100年時代

  ・データサイエンス

  ・年金2000万円

  ・AI

  ・働き方

実際の中身はともあれ、これらの言葉にすがっている時点で何か「薄さ」を感じることはないでしょうか。

「今売れればよい」「販売の初速を得られるタイトルを」という発想と、私がこの本に込めた思いとは大きくギャップがあります。

それ故、この本の目につくところに、これらのワードを使うことをやめることに強くこだわりました。


(一冊でも多くの販売を目的とする)担当する編集者からは難色を示されました。ただ、著者としての私は、広く多くの人に(データ活用に現在関心がない人含め)内容を広めたいというよりも、既に目的や課題を持っている人が、どうしたら目の前の壁を突破できるのか、どうしたらもっと良い成果を得られるのか、の情報を提供したいという思いのほうが強いのです。


となると、今流行りのワードを見せて、少しでも多くの人に振り向いてもらうのではなく、本書の本質を表現した言葉を使うべきだと考えました。

本書は一時的に売れて終わりではなく、長く本質を必要な人に届ける本としたいという思いから来ています。



(2)本を書くこと、出版することを目的としない

とかく、執筆すること、本を出すことは”目的”となりがちです。そういう著者がいても良いと思いますし、そもそも出版社や編集者の目的の一つはそこにあります。

ただ、矢継ぎ早に次から次へと同じような内容の本を出すのであれば、それを一冊の本に集中して誠意的に本を書きたいと私は思っています。また、同じような内容の本を少しだけ形を変えて出すことで、一冊一冊の濃さは薄まることを著者として知っています。できるだけ短期間に販売を稼ぎたいという思いは理解できますが、著者としての私のゴールはそれとは違います。


その故、今回の本を書こう(書く準備ができた)と思えるまでに2年以上かかりましたし、多分もう次の本を書くのも数年は先だろうなと思っています。それだけ本書に大事な点を盛り込めたため、自分としてはとてもすっきり健全な気分です。


著者として誠意的になればなるほど、大量の販売法則から遠ざかるようなジレンマはありますが、今回は自分のポリシーを大事に作り上げる環境を頂くことができました。

必要とされるところに、必要以上の価値をお届けできればと思っています。

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