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乳がんになりました

タイトルのとおりです。以上。

と、終わるのも味気ないし、いろいろ書きたい気分なので、現在の私の状況をつらつらと書いてみます。

乳がんが見つかったきっかけは、毎年かかりつけの乳腺科で受けている定期検診です。昨年の検診では影も形もなかったところに、突然ヤツが現れていました。

セルフチェックも毎月していたのですが、どうも見つけにくい場所にあったようで、担当のO医師(田中圭似のイケメン)も「これはわからないよね」と言っていました。

がんの大きさは最大の部分で1.7センチ。リンパ節への転移はないので、病期(ステージ)で言うと「ステージⅠ」です。

ここまでだと、「早期発見じゃん! よかったね!」と言えそうな感じなのですが、あまりそんな感じではないです。なぜなら、ステージと同様に重要な診断基準が乳がんにはあるからです。それは「がんの悪性度(異形度)」です。

がんの悪性度とは、簡単に言うと「がんのタチの悪さ」のことです。がんが体内でどれだけ広がりやすい性質を持っているかで、タチの良し悪しが決まります。

どんなに小さいがんでも、がん細胞の核分裂やがん組織の広がりの速さといった「タチの悪さ」があると、再発や転移の危険が高くなり、命を脅かす存在となります。まぁ、そうですよね。小柄で穏やかそうな人が、実は大量殺人犯だったってこともあり得ますから。堺雅人さんあたりが演じそうな役どころです。

私の場合、がんの悪性度は最悪の「グレード3」でした。グレードは1から3まであって、数字が大きいほど悪性度が高いのです。つまり私の乳がんは、小さいクセに凶悪で凶暴な堺雅人だったということです。ニコニコ顔でマシンガンぶっぱなしてますね、きっと。

しかもO医師(田中圭似)の診断では、私の乳がんは、ここ数ヶ月でできた可能性があるとのことでした。

一般的には1センチの大きさになるには10年近くかかると言われている乳がんなのに、私の場合は数ヶ月で1.7センチ。つまり、恐ろしいほどに進行が早いってことです。進行が早いってことは、放っておくと(ヘタをすると放っておかなくても)いろいろと広がっちゃうってことです。あちらこちらに。

ただ、捨てる神あれば拾う神ありと言いますか、不幸中の幸いと言いますか、私のがんに効く治療法がちゃんとあるそうです。よかった。どんな凶悪な堺雅人だって、松山ケンイチや上川隆也が演じるヒーローが必ず現れて、倒されてしまうのと一緒ですね。

「進行の早いがんがこのタイミングで見つかったのは、『運がよかった』と言ってもいいですか?」

私が訊くと、O医師(≒田中圭)は大きく頷いてくれました。

「言い方は軽いですが、『ラッキー』と言っていいと思います。検診のタイミングがズレてあと1年経っていたら、どうなっていたかわかりませんから」

軽い言い方、大歓迎です。これからは令和のラッキーガールとして、がっつりと治療に取り組んでいくことにします。

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