北陸都市交通の状況

去年書いた北陸3都市に続いて4年ほど前訪問した新潟と先日訪問した福井を踏まえて。

まず新潟。ここは萬代橋ライン(バス)開業前に訪問。

JRの在来線は新潟駅から大体20分おきくらいに出てる。これはそこそこ使いやすい。

バスは当時発着停留所が新潟駅、古町、万代シテイバスセンターなどにバラけていて使いにくかった。

今は萬代橋ラインを軸に再編したらしいが、今度は古街などへの直通便が減って困っているとのこと。

萬代橋ラインはBRTを自称しているがバス専用道があるわけでもないし、都心部は別にして越後線との並行区間が多く導入メリットには疑問がある。BRTを連接バスと誤認していたふしもあり、自治体にありがちな新事業の名前欲しさに導入したように見える。とはいえバス路線網が複雑なのも事実。

新潟は他の北陸3県県庁所在地と比べても平野が大きく、郊外型商店が育つ余地が大きかった。そこへ新潟交通が面でなく線で都市交通を展開したのが致命的だったのだろう。

長岡も通過しただけだが、かつての越後交通が面になりきれずに廃線になっている。こちらは栃尾線が軽便規格でバスと大差ない輸送量しかさばけないのもまずかった。

新潟の場合、今後は面での交通整備が必要だろう(バス専用道を複数用意、など)。JRは面になってるわけで、それをベースに再構築が必要にも感じた。

福井は対象的に面で整備されている。特急街道で地域輸送が放置気味だった北陸本線を相手に私鉄2社が面での路線網を構築している。

本数も地方都市では多めである。増便や福井鉄道の福井駅前に乗り入れる支線(ヒゲ線)の延長なども検討されているようだ。

課題としてはバスとの運賃統合だろうか。バスとの連携がいまいちうまく取れていない。バス側も1日券出したり100円区間を作ったりはしているが、公共交通としての連携がないので別物扱いされている。

昔の勝山永平寺線(越前本線)の代行バスである勝山・越前大野のバスも本数が少なすぎて使い物にならない。もとより越美北線の本数も少ないので越前大野を訪問するならレンタカーを使うほうが便利な状況である。

今後北陸新幹線延長で福井県内の北陸本線も第三セクター化する予定だが、福井鉄道・えちぜん鉄道との経営統合という案もあるようだ。京福バス・福井鉄道バスも含め、福井県全体での経営統合や一体化が必要に感じた。

と、ここまで北陸の都市交通を考えてみると北陸4県全体で旧JR線を含め公共交通を統合する必要もあると思われる。かつての北陸新幹線延伸の際は石川県が難色を示したらしい(補助金の額が石川県が多くなるため)。が、公共交通支援というのなら鉄道バス含め全体で統合するべきではなかろうか。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?