グリッドマンに見るリメイクの方向性

この10月に始まったテレビアニメ「SSSS.GRIDMAN」が好調だ。

5話まで放送配信した段階でpixivのイラスト投稿総数は5700を超え、youtubeで配信中のラジオドラマは1週間限定で12万再生を超えている(5.5話の数値)。

同作は1993年の実写ドラマ「電光超人グリッドマン」のアニメ化で、テレビでの新作放送は四半世紀ぶりである。

当時としては斬新な電脳世界でのバトルを描いたグリッドマンはタカラ(現タカラトミー)の企画。ドラマは円谷プロが制作した。円谷プロとしてはビデオ撮影やビデオ合成などに積極チャレンジし、主人公含め敵味方とも中学生を軸に据えた構成。番組の視聴率は上昇し、強化パーツや巨大ロボットなどの展開を行った玩具はヒットし、番組終了後も雑誌連載が続く人気作品となった。

過去の人気作のリメイクとなると失敗も多く懸念も出がちだ。単純な焼き直しでも新機軸てんこ盛りでもなかなかうまくいかない。

本作では主人公たちを高校生に変更。メンバーも一新しつつ、過去の続編案電撃超人グリッドマンFからキャラクター名や設定も一部流用。アクションも実写に寄せたものとし、登場する怪獣も過去のグリッドマンやウルトラシリーズの怪獣をモチーフにするなどオールドファンの関心を惹かせるものとしている。

一方で人間は2018年的なデザインと設定にし、新規ファンの獲得にも余念がない。

本作が過去の人気コンテンツリメイクの成功例となるか注目したい。



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