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149 いろいろな読書

楽しむ読書であるならば、本をじっくり読めばいい。
腰を据えて、作者と対話するように一言一句丁寧に読んでいく。
文章全体には、筆者の主張が見られる重要な章もあれば、枝葉にあたる比較的ライトな内容として読むことができる章もある。
それらを緩急つけずに読み、味わうというのも読書の楽しさであり、細部まで緻密に読むことにもつながるかもしれない。


一方で、目的を持って行う読書は、それとは全く違うアプローチになる。
自分が知りたい情報を探して読書する場合、できるだけ多くの本をハシゴせねばならない。
一つ一つの文章をじっくり読んでいる暇などなく、そのプロセスは重要箇所を探す作業であり、選ぶ作業なのだ。
この場合、腰を据えるというよりは前屈みになってオフェンシブに読んでいくことになるだろう。
エッセンスのみを拾い読み、とりあえず最後のページまで捲るといった読書方法となる。

どちらの読書も人生に豊かさをもたらすだろう。
ただ、どちらが多くの本を処理できるかと言えば、当然後者となる。
時間がなくて、本が溜まっていってしまうという状況とは裏腹に1ページずつを丁寧に読まねばならないというジレンマがある。
しかし、おおよその主張を掴んで、とりあえず全てのページを捲る読書でも、本に求める価値をある程度まで受け取ることは可能だ。
たくさんの本を読んでいけば、その分最初に読んだ本の記憶は薄らいでいく。
それならば使用する記憶容量を節約し、エッセンスのみを蓄積する読書も有用となる。
楽しみを目指す読書も思考力が深まり、作者のメッセージをプロセスも含めて完全な形で受け取ることができるだろう。
一方で、最短距離を目指す読書は情報処理力を高め、時間を節約できる。
どちらの読書が人生を変えるのかは、その人の人生の段階によって異なるだろう。
だからこそ、どちらの読書方法も身につけて置き、状況に応じて使い分けることで読書をより楽しんでいけるのではないだろうか。

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