硬さの日記

SI単位系というものがある。

専門外の方にとってどのくらい認知度のある言葉なのかわからないが、まあ、理系の方には馴染みがあるのだろうか。とくに工業系。
要は、単位の規格である。単位というのはm(メートル)とかg(グラム)とかA(アンペア)とか。長さだったり、重さだったり、電流値だったりを数値化したときに数字の後ろにつけるものである。こいつが後ろにあることで数字の示している量の種類(長さなのか重さなのか電流なのか……)や大きさ(1kgだったら1000g、1inchだったら25.4mm)などがわかるのだ。

SI単位系というのは、世界各国で各種様々に存在する単位を国際的に統一するために規格化された単位のルールのようなものであり、国内の工業製品を海外へ輸出したりとか、逆に輸入したりとか、そういうのをスムーズに行うためのものである(私見)。同じ長さを示しているのに、inchやらyardやらmやらごちゃごちゃ違う単位をつけられると面倒だし、単位がバラバラであることに有意義な点などない。

そして、本題。
僕は機械設計をしていて、業務でよく硬さの単位を扱うが、”硬さ”にはSI単位系に含まれる単位がない! 

硬 度
硬さは物理量ではなく、便宜的な工業量で指数のようなも
のである。従って、単位のつかない無名数である。
(日本規格協会発行“これからの単位-SI とは-”より抜粋)

これには理由があって、硬さの単位に関しては、硬さの測定目的や対象となるものの材質によって、使用するべき単位が変わってくるのだ。よって統一するべきではないというか、統一すると逆に面倒だ。これはSI単位系の目的に反する。個人的には、硬さという明確な概念に則って材質別に細かく単位を定めてやればいいのではと思うが、そういうのはSI単位系ではなく、他の工業規格でやっているから、まあ、結局はSI単位系の目的から外れるということか。

硬さには種類があり、これを知っていくと、なんだか世界観というか、生活していて見える景色が変わるような感覚がある。
とてつもなくニッチであり、需要のなさそうな感がすごくあるけれども、とにかく、今後数日間は硬さについて追及してゆく。知ればわかる。知らねばわからぬ。


最後まで読んでくれてありがとー