ビッカース硬さの日記

ビッカース硬さ(ビッカース硬度)。ビッカース硬さ試験によって得られる硬度。

硬さの尺度のひとつ。硬さ記号HV。

大まかな例。

ダイヤモンド 7140~15300HV
炭化ケイ素(SiC、セラミックス) 2350HV
サファイア(Al2O3) 2300HV
サファイアガラス 2300HV
超硬合金 1700~2050前後HV
サーメット 1650HV
石英(水晶) 1103HV
SKH56(高速度工具鋼鋼材、ハイス) 722HV
(by https://www.toishi.info/metal/hardness.html)


出てきましたね。ダイヤモンド。
硬いものといえばダイヤモンド。

抜群のビッカース硬さを誇るダイヤモンドではありますが、トンカチで叩くと割れます。昔、トリビアの泉というTV番組で検証実験してましたね。
動画サイトで検索したら出てくるかもです。
硬度は高いけど、靭性と呼ばれる材料の”粘り強さ”のようなものが低いので、素材としてはむちゃくちゃ強いわけではないです。硬度が高いので、他の材料と擦り合わせても割れることはありませんが、ある程度の衝撃を与えると砕けます。

ビッカース硬さの試験法。


四角錐(ピラミッド形)のダイヤモンド圧子に一定荷重を加えて供試材を圧し、生じたくぼみの対角線の大きさを測り、換算式(または換算表)で硬さ値とする。圧痕の寸法が小さいほど硬く、硬さ値は大きい。圧痕は他の硬さ試験よりも小さい。信頼性の高い硬さ試験法である。9.807N(1kgf)以下の加重の試験を微小硬さ試験(マイクロビッカース試験)という。
(by 機械設計技術者のための基礎知識 機械設計技術者試験研究会・編)


昨日の記事で書いたブリネル硬さの試験法と似ていますが、今回はボールではなく、尖った形のダイヤモンドをぐりぐり押し当ててできたへこみを測定して硬さを決定します。使うのは宝飾品用に綺麗にカットされたダイヤではなく、工業用のダイヤです。たぶん、形がよかったり大きなダイヤは宝飾品に使われ、こまごまして形のわるいものは工業用に使われるような感じなのでしょう。
ぐりぐりするダイヤモンドが小さいので、ブリネル試験とは違い、小さな部品でも硬度測定できるようです。


ビッカース硬さ(記号:HV)
・ダイヤモンドをぐりぐりして測定対象をへこませて硬さを測る
・小さな部品でも測定できる
・測定できる範囲が狭く、不均質な材料には向かない(ブリネル試験同様)


こんな感じですね。


最後まで読んでくれてありがとー