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俺と師匠の情熱seitai life Osaka編 3

会場オープン前にバッタリ、シドー先生と出会ってしまった俺はペコリと頭を下げただけだった。

そのあとサロンのエレベーターで7階へと。サロンのドアの前。忙しくシドー先生の弟子達がせっせと会場作りの準備をしたいた。

空間はやはりお洒落だ。先生のサロンとは違う所もセンスが伺える。きっと空間や美に対する意識も2人で切磋琢磨しながら理想に近づけてきたのだろう。

近代的なビルの7階なのだが、NYのマンションの様なドアからセンスが伺える。少しshabbyな感じ。野暮ったくもいやらしい金持ち感のないドア。流石だ。中に入ると無機質でサッパリとした空間に自然を感じさせるアイテムで調和をとっている。流木、ワインの箱、ギャッべを使ったテーブル。そして手作りとは思えないテラスには攻撃的な観葉植物。

うーん。部屋に入った瞬間からイゴゴチがいい。

やっぱ俺がやりたいことばかりじゃねーか!しかも完璧すぎるぞ!

そして始まった。

和やかかつ、少しのんびりとした雰囲気から始まった。俺はかなり緊張していた。始まって早々に師匠から

「そういえば前回の東京はなんでヨシナリは来れなかったんだ?」マジか!?このタイミングか。上等だ!

俺は答える。今までどんな強いやつとも対峙して喧嘩してきた時と同じ眼で。

インフルエンザになったのが理由でしたが、コトー先生からシドー先生が年下だと聞いて、写真をみて俺と同じ歳だったらどうしようかと思いました。俺はとても人に言えない様な人生を送ってきましたので、せっかく見つけた最後の仕事でシドー先生にあったら自分の存在が壊れる様な気がして怖くて行きたくなかったです。インフルエンザになって安心しました。

会場がどうだったかはわからないが変な熱気を感じた。師匠がグッと涙をこらえているように見えた。シドー先生も真剣な目で俺だけを見てくれていた。

「今回はどうして来る気になったんだ?」

先日、先生にこっぴどく怒られまして。「オマエの逃げて生きてきた人生で最後に一度くらい何でも真剣に死ぬ気でやってみろよ!」と言われ、吹っ切れました。学歴も年齢も関係ねぇ!俺は絶対ショートカットして俺もそっちに絶対行ってやる!そう思って覚悟を決めて今日はここに来ました。

シドー先生「ありがとな。真剣に話してくれて。よく来てくれた。嬉しいよ。」

その後の少し長く感じた無音の余韻が俺にはとても心地良かった。

できればサシで話をする時に言いたかったが、これで良かった。俺にも会場のみんなにも。言葉と感情と空間の最高のアンサンブルを俺の師匠は作ってくれた。

やっぱ俺の師匠は最高だぜ…。

つづく。


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