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青木慶則のコラム

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マンスリー間隔で、2018年1月〜2019年12月まで続けて、2年休み、2022年に1年続けて、今はまた休んでます。
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#青木慶則

叱られたい

年齢を重ねると、叱ってくれる人が少なくなる。それでも叱ってもらいたい。まだまだ勉強中の身ではあるけど、プロデュースをさせてもらっているとき、「それは言い過ぎじゃないですか」などと逆ギレしてくれないかなぁと、いつもワクワク(ビクビク?)している。ドMではない。あしからず...…笑 物腰はたぶん柔らかく、気が付けばしょうもない冗談ばかりを言っている自分だが、直感として感じたことのみを基本的には話している。そのたびに空気を読んでいると、伝えたいことが水で薄まってしまう。水彩画に例

Column #34 47歳

10/16で47歳になった。上のイラストby オグロエリ。いつも個人的に送ってくれる。愛を感じるよ、ありがとう😭。 なぜかもみあげにだけ白髪が増えてきた。白髪でもアグレッシブでかっこいいミュージシャンはまわりにいっぱいいるので、勇気が湧く。まだかろうじて平気だけど、薄くなったら帽子をかぶって隠して、素知らぬ顔で歌い続けよう。わざわざ書かなくていいこと書くを47歳。 自分は顔に似合わず熱い男なのだが、クライアントありきでも自分の作品でも、いま作っているものが過去最高傑作だと

Column #33 スクラップ & スクラップ

このごろは毎日やたらと、隙間時間に断捨離をしている。小さな家にしてはやっぱり物が多すぎるし、ミニマリストまではいかなくても、何も物を置かないスペースというのを少しくらいは作りたい。始めたら急に止まらなくなってしまった。 処分したなかで、文庫本は家にあったなかの8割くらい、200冊以上を思い切って売ってしまった。多くは大好きな作家の本だったのだが、なかなか再びページを開く機会がないまま、「グラデーション状に並んだ背表紙たち」という名の壁紙になってしまっていた。またちゃんと最後

Column #32 痛み

首が痛い。背中が痛い。まだアラフィフの入り口だが、最近はどうもダメだ。この夏、海へ、山へ、川へ、平均して週に1度、場合によっては2泊3日ほどかけて出かけているのだけど、7歳の息子と同じか近い運動量をこなすと、翌々日くらいまで体がしんどい。 それとは別に、2ヶ月ほど前にぎっくり腰(背中寄り)をやってしまったようで、それ以来なかなか回復しない。普段から肩や肩甲骨をぐるぐる回したりもしているのだが。ソファにくつろいでいるのに、漬物石を載せられた漬物の気分。ありゃぁないな。 毎日

Column #31 暑い

暑いなぁ。ニュースによると、北海道より緯度の高いロンドンでも40度を越えてきている。暑い。もう一度言う。暑い。 ☀️ ☀️ ☀️ ☀️ ☀️ ☀️ ☀️ ☀️ ただ、以前僕がよく開催していた「きこえる・シンポジウム」に参加したことがある人や、その辺りの情報をちょくちょく頭に入れていた人には、たいていの異常気象が想定内ではあると思う。COP(国連気候変動枠組条約締約国会議)などの提言通りに、世界が進んでいるだけだ。 コロナや、最近急増している"サル痘"も、気候変動との因果

Column #30 音楽配信(とくにリイシュー)のリリースに至るまで

今年はHARCOの配信解禁をたくさん行っている。いずれも過去にCDとして販売していた作品のリイシュー(=再生産・再発売)。ほぼマンスリーで解禁してて、4月は休んでしまったけど3月は2枚同時だったので、ここまで全部で6作品。でもさすがに大変になってきたので、下半期はあまり解禁できないかもしれない。 その代わり来月は久々に、青木慶則名義の新作がある。そのあともある程度コンスタントに、僕や他アーティストの作品を自分のレーベル「Symphony Blue label」から出していけ

Column #29 逃走本能

5/15は宮城県角田(かくだ)市での"田んぼライブ"(強風などのため実際はビニールハウスにて)だった。2日間の旅を終えて自宅に帰宅したのは0時過ぎ。Quinkaとの共演だったので、3月の愛知県知多市のときもそうだったが、7歳の息子も連れての家族旅行も兼ねて。帰りはパーキングエリアに設置されているシャワールームを借り、その場で夕食と歯磨きも終えて、息子を寝かせながら帰ってきた。こんな旅もたまには楽しい。 その息子が、田んぼで獲ったカエルをどうしても飼いたいというので、3匹ほど

Column #27 迎撃システムとマトリョーシカ

長引くコロナ、遠い国での戦争、自然災害(関東ではまたさっき地震があった)。なんでもない日でも心が騒ぐ。YouTubeをひらけば、何かと暴露をする人。それをただ面白がる人、猜疑心にかられて心がザワザワする人、自分の過去を今一度かえりみる人。 車は日々進化していて、安心や安全を呼びかける。首都圏の多くの駅にはホームドアが設置され、世の中全体もどんどんと住みやすくなっているはずだ。なのにここに来てどうも時代が逆行している気がするのは、なぜだろう。家の中にいるのに、壁も玄関もないみ

Column #26 国境のジェントルマン

ロシアとウクライナの国境で、ロシア兵は星空を眺めながら、何を想うのか。たとえ大義があろうとも、誰だって人を殺したくはない。 アメリカの発する情報は誤差こそあれど、ほぼその内容通りロシアのウクライナに対する侵攻が始まった(2022.2.20)。NATO(北大西洋条約機構)が冷戦後に東へ東へと急拡大していったことに対する、ロシアからの対抗措置が戦争……。あまりにも一方的だから、戦争という言い方は正しくないかもしれない。 NATOは文字通り北大西洋を囲む、北アメリカの国と西側諸

Column #25 ホップステップステップステップ......

本名名義になってからすぐの2018年1月に書き始めたマンスリーコラム、3年目から不定期に書くことにしていたが、案の定丸2年何も書かなかった。というわけでこの2022年1月から復活! 今回は月末だけど、ハットピンのブログも月末だから、来月からは15日くらいにしようかな。 僕はSNSで、率先して自分の心情を書くタイプではなく、最新情報とそれにまつわる雑感を書き込むくらいだから、こういうコラムはやっぱり大切だよね、きっと。さて、何を書こう。ちょうどこの2年を振り返ると、まずどうし

Column #24 ぼくはふりむく

2019年も年の瀬。いきなりですがここでご報告。このマンスリーコラム、毎月更新するのは今回で一旦最後にすることに。ネタに詰まることが増え、書くのにかなり時間がかかるようになってしまいました。というわけで来年からは書きたくなったときに書くことにします。締め切りがないと動かないタイプのなので、もしかしたら今後ずっと書かない可能性も無きにしもあらずなのだけど、ご存知のように文章を書くことは好きなので、次に更新されたときは「よっぽど書かずにはいられない内容」なのだなと思って、読んでも

Column #23 12/14発売の新作2枚について

本名名義として、そして自分のレーベル「Symphony Blue Label」からの作品として、2作目&3作目を12/14に同時リリースする。僕にとって2度目のヨーロッパ企画・サウンドトラックと、6曲入りEP「冬の大六角形」。どんな形であれ、自分のレーベルのカタログが増えるというだけで嬉しいものだ。 今回は一般流通を通さないので、新しく立ち上げた通販サイト「青木商店」とライブ会場のみでの販売になる。HARCOのキャリア後半も、ポリスターから出した代表的なアルバム以外は、とく

Column #22 台風と多摩川、江戸時代の青木根

今月の半ば、中部地方から東日本にかけて猛威を振るった台風19号。昨年の大阪の強風被害をニュースで見ていたので、窓に養生テープを貼るなど、とにかく風に対して恐怖を抱きながら身構えていた。その風は、結果的に僕の出演予定だったイベント開催まで飛ばしてしまった。 しかしどちらかというと風よりも、過去最強クラスといわれた雨量が文字通りひどく、首都圏よりも西側、つまりダムが多くあるエリアを進路に選び北上した。よって首都圏においても多くの川の水位が極度に上昇。僕の住む神奈川県川崎市と東京

Column # 21 枝先でどんぐりたちは歌う

一昨日の9/28は、東京・渋谷区の支援センター「かぞくのアトリエ」で、アートスクールを開催。当初は通常のライブに少しばかり参加形式のものを増やすくらいのつもりでいたのだけど、自宅で何度もシミュレーションするうちに、ほとんどが家族で参加してもらえる内容になった。 至らないところも多かったとは思うけれど、この日に向けて他のアーティストのワークショップを見学したり、息子とのおでかけの際に見たショーでは必ずメモを取ったりしていた。本番は無事に盛り上がった分、やや詰め込みすぎてしまっ