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この言葉を聞いてピンとくる方はこの記事を読まなくても大丈夫です(笑)

SaaSビジネスの決算資料に出てくる「ARPU」「ARPA」について説明したいと思います。

✅1.ARPUとは?

"Average Revenue Per User"という英語を略したものですが、ざっくり言えば「1人当たりの平均単価」です。
(「アープ」と略することが多い)

売上は「単価 ✕ 数量」で計算されますが、ARPUはこの単価の部分に当たります。

例えば、あるサービスの売上高が100万円でユーザーが200人いたら、ARPU(1人当たりの平均単価)は5,000円になります。

この指標は、経営戦略を立てるときに使います。

どの会社も売上を伸ばしたいはずですが、「売上を伸ばそう!」だけでは何をしたらいいかわかりません。

そのため、売上を

ARPU(1人あたり平均単価 )✕ ユーザー数

に分解します。

こうすれば、ARPUを上げる戦略をとるか、ユーザー数を増やす戦略をとるか(あるいはその両方なのか)を明確化することができます。

まだ新しいビジネスでユーザー数が少なければそれを獲得しに行けば良いですし、逆に市場が飽和状態で新規ユーザーの獲得が難しければARPUを上げる戦略を取るといった感じです。

もちろんこの指標は、経営戦略を立てるときだけではなく、過去の実績を分析する決算説明資料などにも出てきます。

freeeの決算説明資料より


例えば、会計ソフトのfreeeの決算説明資料を見てみると

個人事業主セグメントの成長とtaxnoteの連結化に伴い、ARPUの低いユーザー数が増加したものの、Midセグメントも引き続き順調に成長したためARPUは同+4.1%の39,395円
freeeの2022年6月期2Qの決算説明資料

とあり、噛み砕いていえば、

ARPU(単価)の低いユーザー数が若干増えたけど、事業自体が堅調に推移したのでARPUは上がったし、ユーザー数も増えた。結果売上は増加。

となり、計算式はこうなります。

売上(↑)=ARPU(↑)✕ユーザー数(↑)

こんな感じでARPUを使います。


✅2.ARPAとは?

ARPUがわかればARPAは簡単です。

ARPUは「ユーザー当たりの平均単価」でしたが、ARPAは「アカウント当たりの平均単価」になります。
(英語だと"Average Revenue per Account”となり、「アーパ」と略することが多い)

ARPUの場合、1ユーザー=1つの端末とカウントすることになります。
しかし、最近は1人で複数のPC、スマホ、タブレット端末を持っていることが多いので、これだとユーザー数を多くカウントしてしまいます(結果、ARPUが低くなる)。

ただ、課金するのはあくまで「ユーザー単位」であって「端末単位」ではありません。

そのため、1ユーザー=1つのアカウントと数えることで、ユーザー数と平均単価を適切にカウントすることができます。

communeのHPより


補足すると、ARPUよりARPAの方が正しいというわけではなく、実態に合う方を用います。

例に挙げたような1人で複数台の端末を持っている(使用できる)場合にはARPAの方が実態に合いますし、逆に1つのアカウントで1台しか使えないような場合はARPUの方がマッチします。


✅3.まとめ

以上、SaaSビジネスでよく聞くARPUとARPAについてまとめました!
次回はARPUやARPAを上げるための方法について記事にしたいと思います!

このnoteでは、平日は転職やフルリモートに関すること、休日は競馬のことを中心に記事にしています!
よければ他の記事もご覧ください!

また次の記事でお会いしましょう!!


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