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【介護:本】「クックマートの競争戦略 ローカルチェーンストア第三の道」を介護現場に活かしてみる

クックマートは愛知県東部と静岡県浜松市にある人気のスーパーマーケットです。
社長の白井さんは1980年生まれ。僕と同じ歳ということもあり興味を持って読み進めていました。

5点、気になった部分を掘り下げてみたいと思います。
ちょっと長めです。

食品スーパーは「生鮮・ローカル・人間」という三つの「ナマモノ」が複雑に絡み合って、ある種、独特な世界を形成しています。それを私は「魔境」と呼んでいます。

37頁

「魔境」と表現しているのが面白いですよね。介護も似てますよね。「利用者(人間)・ローカル・人間(スタッフ)」

大手スーパーはチェーンストア理論で大きくできますが、魔境ではチェーンストア理論は通用しません。本部が一括するのでなく、店舗ごとに特性を出すことが大事です。

所属する会社はデイサービスや特養、老健などがありそれぞれサービス内容が違うので本部が一括することは難しいです。必然と事業所単位で特性を出さざるを得ません。
8年前から「事業計画」を施設長だけが決めるではなく現場リーダーも入って計画を作るようになりました。
恥ずかしいところを晒しますが、それまで現場では「計画なんてあるの?見たことないー」でした。
計画を作るのは大変ですが、自分たちが作った案が採用され、予算化でき、モノが買え、やりたいことができるようになってきました。
#8年かかってますが

実は、スーパーのチラシというのは、お客さんに向けての販促手段というだけでなく、従業員に向けての指示書・計画書の役割を担っています。

76頁

チラシは従業員向けの指示書にもなっていることは知らなかったです。最初にチラシを考えた人は天才だなと思いましたね。

指示があれば指示された側はそれに沿って実行すればいいので楽ですが、自分で考えなくなってしまうのがデメリットですね。

「魔境」と呼ばれているくらいなので本部の指示を待っていては遅く、現場で考えて即実行していかないと喰われてしまいます。

事業所単位、さらには事業所内での小さな単位(ユニットなど)で考えていってもらいたいのでチラシはない方がいいですね。スーパーじゃないのでチラシはないですが。

人事制度を一言で言うと「己を知り組織を知るための人事制度」。大事なのは「適材適所」であり、自分が担っている役割を明確にし、その定義とのズレを見える化することだと考えています。

161頁

人事制度は苦しんでますね。
適材適所に配置できればいいのですが、会社全体(340名)を把握しないと配置できないと思うのでそんな人材はいません。各事業所の管理者から情報を集めて判断してもよいのですが、聞くのと見るのでは全然違いますしね。
人事制度だけでなく給与面とも連動させないといけないですね。
「責任だけ負わされて給与が下がった」では誰もやりたくありません。現にその声か聞こえてくるので事実なのでしょう。
僕が今以上のポジションを受け入れない原因の1つでもあります。
1つを変えれば連動して違う問題が出てくるので難しいところです。

社内SNSを使って日常的に「空気のように情報共有」をしています。それも、店単位・部門単位でなく、全体的に、リアルタイムに、ピンポイント(個人単位に)に。

187頁

SNSやネット関係が好きな僕としてはぜひ取り入れたい項目です。

本の中でも言及していますが、オフラインでの人間関係が良好でだからこそオンラインが有効になってきます。
オフラインで人間関係がギクシャクしているところでSNSを導入してしまうとより人間関係が悪くなっていきます。

現時点で導入するか否かを判断するとしたら「完全に否」です。悲しいけど受け入れるしかありません。

もしSNS導入しましたーという記事が書けた時は「前よりかは人間関係良くなったんだな」と褒めてください笑

戦略とは何か。競争戦略の本質は「競合他社との違いをつくること」にあります。違いがあるから選ばれる。競争のなかで業界平均値以上の利益をあげることができるとしたら、それは他社と何らかの「違い」があるからです。

250頁

よく言われている内容ですが、他社との違いを「これです!」と会社として打ち出せてないなと思います。現場の僕たちでも「うちはこれが強いよね」と自信を持って言えるようにしていく必要があります。
会社(本部)の指示を待っていては取り残されてしまいます。

配属先は老健です。国としては(めっちゃ簡単に書きますと)「老健でリハビリをして在宅に帰れたらたくさん報酬あげます」の流れです。
#在宅強化型
令和6年度の介護報酬改定でもそこは強化されていくでしょう。

しかし、利用している本人(要介護者)やその家族からは「家に帰ってきてもとても介護できない。仕事ができなくなる」と国の考える方針なんて関係ないぞ!の方が多い傾向です。
地域差があるかもしれません。

となると、配属先の老健は在宅強化型を目指すよりは
・家に帰れる人はリハビリをして帰ってもらう
・帰れない人は次の施設(特養)に移るまで現状の状態を維持する

加算がとれない分は入所率を上げて収益を安定させるようにすれば地域のニーズとマッチするのかなと思います。

【関連記事】

昇進の話を保留した話です。

老健に異動が決まった心境を描いています


あとがき

現社長の白井さんは2代目とはいえ同じ歳。
#松坂世代
刺激を受けないはずがありません。同年代が会社のトップして頑張っているんだな、僕も頑張ろうと単純に思えてしまえるのが僕の強みなのです笑

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