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【Voicy】音声メディアの歴史、蓄音機時代のコンテンツ #Voicyフェス (2021.10.25放送)

こんにちは、吉塚康一です。私は会社経営の傍ら近代史を研究し、「百年ニュース、毎日が100周年」という放送をお送りしています。本日はVoicy編集部が募集中の「#Voicyフェス」というテーマで放送を収録してみたいと思います。タイトルは「音声メディアの歴史、蓄音機時代のコンテンツ」です。よろしければ最後までお付き合いをお願いします。

さて今週の水曜日,10月27日から31日までの5日間、世界を変える声の祭典ということでVoicy Fes が開催されます。19時から23時までの生配信に加えて期間限定のアーカイブがついているとのことです。ステージAとステージBの二つの会場が用意され、総勢70名以上が出演されるとのことで、メンバーリストをみてみるとカリスマと呼ばれるような、すごい人たちがたくさん出演されます。そして夢の対談、という形で50以上の放送がなされます。テーマも様々なのですが、どれも興味深いトピックです。トークテーマは5つのカテゴリーに整理されていて、①仕事とキャリア、②生き方、③エンターテイメント、④イノベーション、⑤家族とコミュニティー、ということになります。

タイムテーブルを見てみると本当に面白そうです。プレミアムリスナー3,000円のチケットが必要なのですが、その価値は十分にあると思います。私が楽しみにしていますのは、脳科学者の茂木健一郎さんと、書道家の武田双雲さんとの対談です。タイトルは「人と世界の関わり方」ということです。

さて御存知の方も多いと思いますが、武田双雲さんはとにかくポジティブで前向きな方でして、話を聞いてるだけで明るくなれます。幸せな気分になれます。笑顔になります。この前向きさ、天然ポジティブさ、というのは経営者にも必要なものだと思っています。なかなか真似は出来ませんが。書道は基本的には一発書きですので、筆を動かす前には相当な緊張感があるものなのかと思いきや、武田さんは全く緊張したことがない、とおっしゃってました。うらやましい、というか、そのような精神状態はどのようにしたら手に入るのか。このあたりを脳科学者の茂木健一郎さんに突っ込んでもらえたらと思います。

ということでVoicyフェス、思いもよらない組み合わせの対談が出てきます。これからも毎年開催されると思いますので、ぜひ次回以降は歴史に関係するテーマや出演者も出てくると、いちリスナーとして良いなと思います。

音声メディアと歴史ということにりますと、重要な画期となりましたのが、やはり1877年のトーマス・エジソンによる蓄音機の発明だと思います。レコードの溝の蛇行を振動として取り出しまして、振動板につたえて音を出すというテクノロジーの発明です。1877年ですので、日本の年号で言えば明治10年。今から144年前です。この1877年12月6日という日になりますが、トーマス・エジソンが手動でハンドルを回す蓄音機「フォノグラフ」による録音と再生の実験に成功しました。このとき録音された曲は「メリーさんのひつじ」だったそうです。この日を記念しまして、日本オーディオ協会が12月6日を「音の日」と定めています。これは革命的なことでして、それ以前は音を記録し、再生することはできなかったわけですが、これ以降、音を残すことが出来るようになったわけです。

この蓄音機が爆発的に売れていくのは、御存知の通り、その用途として音楽と組み合わさったからです。音楽のレコード、音楽を運ぶメディアとしてこの蓄音機は世界中に広まりました。しかしこの機械を発明したトーマス・エジソン自体は、音楽を録音することに嫌悪感と言うか、本来の用途では無いという想いがあったようです。エジソンはやはり人の声、具体的には人のスピーチや講演、このようなコンテンツを想定していました。実際初期のレコードには講演が多いです。

日本には明治後期から普及し始め、大正期には全国的に広がりました。コンテンツとしては、庶民に人気の義太夫や浪花節などのレコードが人気を博しましたが、ひとつ忘れてはいけないのは政治的な講演です。第一次世界大戦のさなかでありました、1915(大正4)年3月の第12回衆議院総選挙では、大隈重信首相の与党である立憲同志会が圧勝しました。その原動力は大隈首相のたくみなパフォーマンスになったことが知られています。鉄道で全国を遊説する大隈首相が、止まった駅で展望車から短時間の演説をする、いわゆる車窓演説。そして大隈首相は「憲政における世論の勢力」と題する演説をレコードに録音して、新聞各紙で大いに宣伝して全国に自らの声を届けました。

音声メディアは音楽だけではなく、人間の声を届ける、人間の考え方や意見を届ける、このような重要な用途があるわけです。様々なお音声メディアがありますが、やはりVoicyのサービスは、発信者にフレンドリーであるという点で群を抜いていると思います。発信者にストレスがなく、非常に簡単に声を届けることが出来る仕組みが整っています。今年5周年を迎えられましたVoicyさん、これからも是非大きく発展して頂けたらなと思います。

ということで、本日は「#Voicyフェス」「音声メディアの歴史、蓄音機時代のコンテンツ」というタイトルでお送りいたしました。もしご参考になったのであれば大変嬉しいです。そして是非是非フォローを宜しくお願い致します。以上「100年ニュース」「毎日が100周年」吉塚康一でした。ご機嫌よう。


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