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【百年ニュース】1921(大正10)8月16日(火) 英国の新聞タイムズが『シオン賢者の議定書』が偽書であることを暴露。同紙記者フィリップ・グレイヴス(Philip Graves)による記事「議定書の終焉」が18日にかけて掲載された。同書は完全なフェイクだが,その後もユダヤ人の世界支配陰謀論のネタ本とされた。

英国の新聞タイムズが、ユダヤ人が世界征服計画を記したとされる『シオン賢者の議定書』が、偽書(フェイク)であることを暴露し報じました。同紙の記者フィリップ・グレイヴス(Philip Graves)が書いた「議定書の終焉」という記事が16日から18日にかけて3日間連続で掲載されました。英国の各紙はこの報道以降、同書を情報源として使用することはありませんでした。

この本は完全なフェイクであるにもかかわらず、その後もユダヤ人が世界を支配するという陰謀論のネタ本として、繰り返し一部の悪意ある反ユダヤ主義者によって引用された。また現在にいたってもなお時折、蒙昧で軽率な陰謀論者によって言及されることがある。

ネットより本を読もう 陰謀論に感染しないための4冊
社会学者・橋爪大三郎(今を読み解く)
2021年8月14日  日本経済新聞

陰謀は至るところにある。秘かな企みで誰かを陥れる。気づかれないことが陰謀成功のカギだ。陰謀論は反対に、陰謀に気づいていますと言い張る。世の中が変なのも自分の運が悪いのも、陰謀のせい。自分のせいではない。なぜ陰謀だとわかるのか。自分だけ特別だからだ。そう思いたい人びとに、根拠のない陰謀論が広まる。妄想の星雲状態である。

IT革命で新聞やテレビのマスメディアがガクンと凋落。代わりにネット空間が膨張している。ネトウヨやパヨクがはびこる。アメリカではQアノンも現れた。ネットには中心がなく検索しかない。自分の狭い関心を手がかりに情報のガラクタを集める。頭がゴミ屋敷になる。仲間が大勢いるから異様だと気づかない。

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