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宇宙ホラー5【統合失調症 小説】

episode0xx
よしえは豪邸に家族と住んでいた。そんなよしえを訪ねてやってくる旧友は多かった。しかし大概が金の無心であり、よしえはそういった話になるのが面倒で極力友達には会わないようにしていた。しかし、しつこく訪ねて来る友人がいた。さやかだった。さやかは中学の時の部活の先輩だった。よしえとはそれ程仲がいい訳でもなかったが、よしえがビットコインで成功したことを聞きつけ自宅に押しかけていた。彼女は保険のセールスマンだった。よしえは保険に入る気は無かったが、付き合いで少額の保険に入った。さやかはもっと高い保険に入ってほしかったが、そんなもの必要のないよしえは頑なに断り続けていた。
気の弱いよしえは押せばいけると他人に思われやすいたちだった。

ある夜よしえが外に出ようとすると、玄関に石が置いてあった。不自然に置かれた石、結界だ!直ぐに分かった。妬まれやすいよしえにはよくあることだった、直ぐに霊媒師を呼んで結界を解いてもらう。何か嫌な予感お気をつけを。そう霊媒師に言われた。嫌な予感はした。でもそれはいつもだった。誰かが訪ねてくるたびに嫌な予感がした。よしえは掃除をしようと思いたち不意に玄関の隅にある蜘蛛の巣を払ってしまった。バチバチそう音がして光がでた。何これ‥、ヤバい結界を破ってしまった?また、霊媒師を呼ぶ?面倒くさいな、塩でもまいておくかと、よしえは適当に塩をまいた。すると光が収まった。よしえはこれで良かったかどうか分からず不安だったが霊媒師を再び呼ぶのが面倒でこの問題に目をつぶった。
よしえは気分転換に散歩に出ようと思い外に出る。家の目の前のカーブミラーの柄に赤いテープが巻かれているのに目が言った。なんのためのテープなんだろう?そう思いながら通り過ぎる。バチバチ!まただ!光がでる驚いたよしえは不意に足元の小さな石を蹴ってしまった。またバチバチ!
何これ、よしえは光から離れようと反対側の道を行く。ずっと歩いていくと、今度は蜘蛛の巣を見つける。そこも通ってはいけないと思い別の道を行く。そんなことを何度も繰り返してたどり着いた場所は行き止まりだった。大きな岩と海に挟まれた行き止まり。よしえは悩んだ、ここからどう抜け出そう。海に飛び込んで泳いで向こう岸まで渡るか‥。そんなことを考えながらよしえは岩にもたれかかった。すると周りに生えていた雑草が手足に絡みついて動けなくなった。ヤバい!
よしえはどうすることもできず成り行きに身を任せた。すると岩に大きな穴が空きその中に吸い込まれていった。

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