episode02
私には妻が3人いる。ミヤにそう告げられたよしえ。言われるがままに彼の家についていく。紹介されたのは彼の1番目の妻エイリーン2番目の妻ジーン3番目の妻ユリだった。3人ともカッパであったが美しいプロポーションをしていた。彼女達に紹介されるよしえ。1番目の妻エイリーンがこちらに手招きする。あんたの仕事はこれだよと言われるよしえ。そこには汚れた食器がおいてあった。これが終わったら、掃除と洗濯をやりな。そう言われた。怖気づくよしえ。よしえは長らく掃除や洗濯をしていなかった。地球での彼女はお金持ちだったのだ。豪邸での生活。ハウスキーパーのお手伝いさんがよしえの豪邸を毎日綺麗に掃除し、洗濯もしてくれていた。しかし、郷にいては郷に従え、ゆくあてもないよしえは、言われるがまま食器洗いを始めた。よしえはここでお姉さんたちの下働きをすることになる。

夫のミヤは狩りが上手く、シカや鳥を弓でついて狩猟していた。魚を取ることは誰もができることだったが鳥や獣などの狩りが上手いカッパは稀だった。ミヤは村の中でリーダー的存在だった。

妻アイリーンは性格がきつかったがとても美しい女性だった。村中の男がアイリーンとセックスのチャンスを狙っていた。2番目の妻ジーンは裁縫が得意な女性で、皆の服を作ってあげていた。長老に渡された服もジーンが作った服だった。ジーンはとても心優しい女性で皆に癒やしを与える存在だった。3番目のユリは運動神経がよくミヤの狩りの助手ができた。料理も上手いユリはミヤが取ってきた鳥や獣をきれいに捌いた。
よしえは平凡な女性だった。前世ではおばあさんであったが、ここでは15歳くらいの少女になっていた。かっぱたちは歳を数えていなかった。心が体に現れる。ここはそういう世界だった心の年齢が体の年齢になっていた。よしえ幼い少女だった。

↑挿絵を作ってくれた人。