キムキボムが_鶏_だからこそ_SHINeeはこんなにも輝く_

キムキボムが“鶏”だからこそ、SHINeeはこんなにも輝く。

最近、ツイッターで再び「제가 백조인 알았어요(僕が白鳥だと思っていました)」と語るきーくんのインタビューが話題になった。

これは、2016年10月12日に放送された『말하는대로|Street Messenger』という番組で、きーくんが芸能人としての自分の生き方について語ったものだ。

その時の動画が、2019年6月26日にJTBC VoyageというYouTubeチャンネルを通して公開され、シャヲルの中で再び話題になるきっかけとなったのだ。


0.はじめに

私は、当時この放送を見て、キーペンとして凄く驚いたのを覚えている。

だって、キムキボムという人間を、Keyという芸能人を、ここまで的確に言語化できるなんて知らなかった。しかも、本人が。

だからこそ衝撃的だった。きーくんが自分について語るこの12分半の動画には、“キムキボムがSHINeeのKeyである理由”が詰まりすぎている。

だから、私はただのひとりのキーペンとして、この動画を見て私が感じたことをまとめてみたい。もしかしたら、まだSHINeeの魅力に、きーくんの魅力に気づいてない人がいるかもしれないから。
きーくんみたいに上手く言葉に表せるかはわからないけれど、とにかくやってみようと思う。


1.”僕は自分が白鳥だと思っていた”

ある記者がこう言ったそう。

「SHINeeは白鳥のようだ。」

美しい湖を優雅に泳ぐ白鳥のような、そんな才能を、生まれつき手に入れたグループだって。

そんな記者の一言から、きーくんは今までの自分を振り返る。

幼いころからアイドルになりたくて、両親を説得してオーディションに応募する日々。だけど、受けては落ちて、受けては落ちてを繰り返していた。

そんなきーくんが8000倍のオーディションを勝ち抜いて、SMの練習生になった。その時を振り返って「なんで僕が選ばれたか、今でもわからない」と語るきーくんだけれど、その3年後には自分の夢であるアイドルとしてデビューを果たした。

「この時までは、僕は、僕が白鳥だと思っていました。」


幼いころの夢を叶えたのだから、そう思うのが当然だ。必死に両親を説得して、オーディションに受かって、憧れの先輩たちと同じ舞台に立つことになったのだから。

でも、そんなきーくんがデビュー後に苦しむきっかけとなったのが、芸能人検索順位。きーくんはこれを“芸能人の成績表”と言っている。世間からどれだけ注目されて、どれだけ話題になっているかが、そのまま数字に表れるからだと思う。

その検索順位で、きーくんはずっと、メンバー5人中5位だった。ずっと最下位だった。何をしても結果が出なくて、“成績表”は変わらなくて、ただ白鳥(メンバー)の真似をしながら、機械のように過ごしていた。

「だけど、ある日、白鳥の中にいる”鶏の僕”を見つけたんです。」


きーくんは、優雅に湖を泳いでいる白鳥の中で、自分は白鳥の真似をして必死にバタバタしているだけの鶏だと気づいた。メンバーたちに比べて、自分は武器になるものがないんだと。

デビューからここまで約2年。この2年間はずっと白鳥の真似ばかりしていたきーくんが、自分は鶏だと気づいたとき、どういう行動をとったのか。


2.“鶏らしく”生きる

自分は白鳥ではなく、鶏だと気づいたきーくんが選んだ道は、
“鶏らしく生きること”だった。

まず、自分は服が好きだから、とにかく色んな服を買いまくってアピールした。そうしたら、きーくんの狙い通り、ファッション業界で話題になり始めて、個人の仕事が入ってくるようになった。

そうしているうちに、ずっとやりたいと思っていたライブの衣装考案の機会を得た。

これを“鶏らしく”やるためにはどうしたらいいだろう?と考えた末、
きーくんは、デザインからコストから、演出、コンセプト、時間など、いろんなことを自分でまとめたPPT(パワポ資料)を作って会社に提出した。

そうやって“鶏らしく”準備をして、会社に訴えた結果、念願の衣装を任せてもらえることになった。

ドラマ『혼술남녀(ひとり酒男女)』では、もともと標準語になっていた台本を、キャラクターに合わせて大邱弁に変えた。それも自ら考えて、用意して、監督に披露した。
大邱弁の案が通った後も、標準語で作られる台本をきーくん自ら大邱弁に翻訳してドラマに挑んだ。
その結果、ドラマは大ヒット。きーくんの方言キャラも話題になった。

これが、きーくんが選んだ“鶏らしく”生きる道だった。


3.一番悲しいのは、”鶏”が”鶏らしく”生きれないこと

「どんな職業にも、白鳥と鶏がいます。」


自分より背が高くて、かっこよくて、歌がうまくて、ダンスが上手い人たち、特に後輩たちがたくさんいる。
アイドルだけじゃなくて、どんな職業でも、そういう状況はありえる。

「一番悲しいことは、鶏が鶏らしく生きれないことなんです。」


そう、自分が白鳥じゃないことが悲しいんじゃない、白鳥がいるから自分が目立てないことが悔しいんじゃない。

自分は白鳥ではないのに、
白鳥の真似ばかりして、自分らしく生きれないことが一番悲しいこと。

自分はメンバーに比べて武器がない、白鳥の中にいる鶏なんだと気づいた、そんなきーくんが見つけた自分の強みは、
“鶏らしく生きること”だった。


4.私の推しは白鳥ではなく鶏だ

このきーくんの話を聞いて、「え?きーくんも白鳥だよ?」「メンバーに比べて劣ってるものなんてないじゃん!」「きーくん何言ってるの!」と感じる人もいるはずだ。
自分の推しならなおさら。だって推しが世界で一番かっこいいし、素敵だし、輝いているもん。

でも、私は、きーくんの「白鳥じゃなくて鶏だった。」にすごく頷いてしまった。

SHINeeは、アイドルだ。アイドルという職業を端的に表すなら、
「舞台の上で、歌を歌ってダンスをする、かっこいい(可愛い)人たち」
というところだろうか。

もちろん、バラエティで活躍したり、俳優として活躍したり、いろんな道があるのは確かだが、やはり軸となるのはステージでの活動だと思う。とくに実力主義といわれる韓国では尚更だ。

そう考えたとき、アイドルとして重要となってくる要素とは、
まず第一に、歌とダンスと外見なのだ。

歌が上手ければ、ダンスが上手ければ、外見が良ければ、それだけでアイドルとしての武器になる。3つの内のどれかを持って生まれるだけで、“強い”のである。

このどれかでSHINeeのメンバーと勝負するとき、

きーくんはきっと、白鳥にはなれない。

私は、SHINeeのなかできーくんの歌声が一番好き、大好きだけど、“歌”というフィールドに立ったとき、絶対にオニュとジョンヒョンを超えることはできないんだと思う。同じように、“外見”というフィールドに立ったとき、きーくんはミノの上には立てない。“ダンス”でテミンに勝つことはできない。

もちろん、歌もダンスも外見も、順位なんてないし、最終的には個人の好みだ。勝ち負けなんてつけられないはず。

だけど、きーくんの言う“白鳥”と“鶏”とは、こういうことなのだと思う。

SHINeeには、白鳥が多すぎる。

しかも、みんな努力をする白鳥だ。
白鳥だからって、生まれ持ったからって、何かを怠るわけじゃない、必死に上を目指す白鳥たちばかりなんだ。
だからこそ、生まれ持ったものが大事なんだ。

亀が勝てたのは、ウサギが寝ていたからだろう。もしも、ウサギが最初から最後まで全力で走ってたいら、亀は負けてしまったに違いない。

だから、キムキボムは自分を“鶏”だと言った。

そして、“鶏らしく”生きることにした。

私は、きーくんのこの選択が、
SHINeeというグループにとって、とても大事なことだったと思っている。


5.キムキボムが鶏だからこそ、SHINeeはこんなにも輝く

もしも、「SHINeeの魅力は何ですか?一つだけ答えなさい」という果てしなく難しい質問をされたとしたら、私は、

「メンバー5人が異なる道で、それぞれ輝く術を持っていること」

と答えると思う。

昔なにかの雑誌で、きーくんも
「SHINeeの魅力は個性がオーバーラップしていないこと」
と言っていた記憶がある。

今現在活動しているアイドルグループの中で、メンバー全員がソロ曲を出し、メンバー全員が同じレベルで世間に認知され、
メンバー全員が“自分だけができるもの”を持っているグループがいくつあるだろうか。

それでいて、自分の道で培ったものを、
全員が同じだけチームに還元できるグループが、いくつ存在しているだろうか。

SHINeeの最大の魅力は、メンバー全員が違う道で、同じように輝いていることだ。

そして、その個人の輝きが、必ずSHINeeの力になる。必ずSHINeeに帰ってくる。それが、SHINeeがSHINeeたる所以である。

だから、だからこそ、

誰かが誰かの後ろを歩いていてはいけないのだ。

きーくんがあのまま、“白鳥”の真似をしていたら、絶対にSHINeeはここまで大きくならなかった。

キムキボムが、“鶏らしく”生きると決めたからこそ、そこに別の道が生まれた。
メンバーの真似じゃなく、きーくんだけの道が生まれたのだ。

そして、きーくんが新たな道を見つけたからこそ、SHINeeが大きくなった。還元される輝きが何百倍にもなった。
きーくんのあの日の気づきが、グループの未来を大きく変えたのだと私は思う。


6.ひとりのキーペンとして

努力し続ける白鳥たちと、自分らしさを見つけた鶏。
誰一人欠けようと、今のSHINeeは存在しなかった。

生まれ持ったものとは別に、一人一人の苦悩と努力があったからこその形であり、その積み重ねてきたものを比べるなんてできないし、結局は全員が“白鳥”でもあり“鶏”でもあるのかもしれない。

でも、私は、ただのひとりのキーペンとして、キムキボムのこの生き方を、多くの人に知ってもらいたい。

そして、この選択ができるキムキボムが、
SHINeeのKeyであり、私の自慢の推しなのだ
と多くの人に伝えたい。


いつか、だいすきなSHINeeに恩返しができるように、たくさんの想いと言葉をためています💎