見出し画像

めぐる季節、終わる時代

 ご挨拶遅れましたが、あけましておめでとうございます。
 僕のポートレート撮影も4年目に突入です。

 自分の写真にとって、「季節の移り変わり」は欠かせない要素だと感じていますが、写真を撮るようになってから、季節がもう3周してしまいました。四季はただ移りゆくものではなく、繰り返すものでもありますね。

 正月に実家に帰ったとき、「おまえ、まだ写真は撮ってるのか?」と父に尋ねられました。写真もひと通り撮ってしまうと、だんだん飽きてくるんじゃないかと。定年後の趣味として風景や野鳥を撮っていた父は、すでにカメラを手放しています。

 子供の頃遊んだ公園で。元旦の早朝に撮影。

 「飽きないか」と聞かれて僕は、みんなが「#平成最後の夏」などとツイートしながら写真を撮っていた2018年の夏を思い出しました。
 夏は何度でもやってくる。でも「平成の夏」は二度と来ない。その不思議な感覚を大切に思う気持ちが「#平成最後の夏」という流行語には込められていたのだと思います。

 今年もまた僕は、春になれば桜を撮り、夏になれば海や花火を撮るでしょう。秋になれば紅葉を撮り、冬になればイルミネーションを撮るでしょう。何度でもやってくる季節のなかで、その時しか撮れないものを探して、僕は外に出かけるでしょう。

 終わりゆく時代と始まつつある時代が、再びめぐってくる季節と絡み合うなかで、今年も変わらず再会できたものと、もう二度と戻らないかもしれないものを、僕は写真に記録し続けるでしょう。
 人物写真の魅力はそんなところにあるのだと思います。

 最後まで読んでくれてありがとうございます。
 今年もよろしくお願いします。

仕事始め

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?