脳卒中患者の症例報告

脳卒中患者の症例報告

https://www.jstage.jst.go.jp/article/kyushuptot/2017/0/2017_167/_pdf/-char/ja

今日も抄録をみてみます。最近装具と少し離れて、目的がブレてきてますが、今年発表の方、来年発表予定の方もいると思うので、付き合ってくれたら嬉しいです。

今回はトラスンファーパッケージという手技を用いて介入した症例報告です。

トラスンファーパッケージはどうやら麻痺側上肢を使用して生活に落とし込むようなもののようです。CI療法の構成要素みたいですね。

こちらの抄録はまず、トランスファーパッケージの説明から入ってます。一般的ではない言葉を使用する際にはこのような注意が必要です。

文章はまとまっているので読みやすいです。

介入としてこのトランスファーパッケージを行なった。そして、6ヶ月後は成績が良くなった。

これは、トランスファーパッケージが効果的であったからだ。としています。

皆さんはどうとらえますか?

少し考えなければならないのはまだ発症130日。回復段階にある患者さんです。

また、治療はトランスファーパッケージだけだったのか?

など気になる点はあります。

というのも、自然回復の可能性もありますし、他の治療が改善に寄与したかもしれません。自主トレを頑張っていたのかもしれません。

短絡的にトランスファーパッケージの介入が良かったと言えないのがこの抄録の一番気になる点です。

症例報告はさまざまなバイアスがかかるため、証明するのは難しいかもしれません。ここが悩みどころですね、、、

ここでは、良くなっていることは間違いないので、考察ではトランスファーパッケージが効果的であったのでは?としています。

その際に参考文献を載せて説得力を増しています。

抄録は文字制限もあるため、全ては書ききれないかもしれませんので、実際の発表を聞いてみたいですね。

話は変わりますが、学会に行っても一回も質問しないで帰るともったいないですよ。質問すると緊張するかもですが、緊張したことも覚えているので頭に残りやすいです。

一年目の時から上司からは「絶対質問しろ!」と言われてました。これってパワハラになるのでしょうか??笑

質問がちぐはぐて発表者を困らせた事もありましたが、今となればいい思い出です。

研究する方は大変かもですが、ファイトです。

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