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能登半島と房総半島

 新しい一年が始まりました。旧年中は大変お世話になり誠にありがとうございました。本年もよろしくお願いいたします。

 ご承知の通り、能登半島で大きな地震が発生しました。この災害で被災された皆様、また無念にも命を落とされた皆様に衷心よりお見舞いとお悔やみを申し上げます。能登は仕事の取引先や知人も多くいる地域で、それぞれの顔や地域の情景が目に浮かび、世界農業遺産にも認定された里山里海が無残な姿になっていると思うと大変心苦しくなります。今は行政や自衛隊をはじめとする公的機関が一生懸命救助活動をしている最中であり、馳浩石川県知事も個人の方の支援物資等の受付はもう少し後からと発信されていました。

 一方、ふるさと納税などによる寄付、義援金支援は始まっています。南房総市も台風被害の支援としてふるさと納税を全国から頂きました。いずれにせよ、現場の迷惑にならないようお一人お一人の冷静な判断と、その時が来た時は出来ることを出来るだけ、かつ積極的な支援が必要です。

自然災害の発生そのものは防ぐことはできない以上、私たち人間はその教訓を活かすことでしか被害を軽減するすべがありません。どれだけ学んでも対策しても完璧はないけれど、我が事と考えることが大切なんだと思います。

 行政の視点ではどうか。石井市長が年頭の挨拶で能登半島地震に触れ「市にとって災害に対する備えがいかに大事であり、最大の務めであると改めて実感した。」と述べられていました。どんなまちづくり、どんな暮らしを実現しようとしても、災害はいつどんな時やってくるか分からない。発災したその時からどんなオペレーションで市民の生命と財産を守っていくか。そのために構築すべきハード、ソフト両面の整備はどうか。市単独で出来ることも限られる。安房広域や国や県との連携はどうか。行政も議会もベクトルを一にして考えていかないといけません。

 改めて能登半島の地形や位置関係を考えてみると、房総半島とそっくりです。1/5付の房日新聞にも「相似」という言葉で記載がありました。その通りだと思います。海へ突き出た半島の突端部で起きる災害は、途中の道路も陥没や土砂崩れ等で寸断された上に沿岸部では津波被害も発生している状況では、避難したくとも、救助や支援に向かいたくとも、如何ともしがたい現実に直面します。令和元年の房総半島台風被害でもインフラが遮断し大変な思いをしたことは皆さんの記憶にもあることでしょう。まさに他人事とは思えない出来事です。 

 能登では山間部の県道は土砂崩れ多数で通行止めも多く、金沢から2時間で行ける道も10時間以上かかっているが、能登空港から珠洲市まで向かう道路からまず復旧が進んでいるようだと現地の方に聞きました。半島の災害対策を考えるに、やはり高規格道路の整備は重要であると感じます。「館山・鴨川道路」の整備の機運をより高め、願わくば、館山西岬方面と白浜方面に支線やバイパスを伸ばして頂きたい。私自身の夢でもあります。(この話は長くなるのでまたにします)

 珠洲市をはじめ能登半島地域は人口減少と高齢化の進展が著しく、その意味でも当地とよく似ています。今もって救助を待つ方が早く助かるように、そして被災した皆さんにとって、少しでも心休まる避難環境が整うことを祈ってやみません。

 想像に想像を重ねて、潜水艦がそのセンサーで見えない海底を立体的に描写するように、地域の未来を描写できるよう自身も鍛えたい、そう思った年始でした。

※1/12追記 千葉日報でも同様のことが触れられていました(1/11知事記者会見)https://www.chibanippo.co.jp/news/national/1150704

千葉日報1/12の1面記事

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