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一般質問を振り返る#01 〜①地域公共交通②通学路の安全管理〜


 令和4年4月の選挙で初当選し、まもなく任期の半分である2年が過ぎようとしています。折り返しを迎えるにあたり、ここまでの議員活動、とりわけ一般質問について自分の整理の為にも振り返ってみようと思いました。その時どうしてそういう質問をして、何を考えていたか、議会だより等ではお伝えできていない点も加えていこうと思います。

令和4年6月定例会

①「地域公共交通計画について」

 市は地域公共交通計画というものを策定しています。衰退縮減している地域公共交通を今後どうしていくか道筋をたてたものです。

 質問では、既存公共交通以外の交通手段はどのような取組みをする計画か。自家用車を使用した旅客運送等のラストワンマイルの移動手段について市の認識はどうか。

を問いました。以下は市の答弁抜粋です。

 市では、館山市との連携により、圏域一体型の公共交通ネットワークの実現を目指した「南房総・館山地域公共交通計画」を昨年8月に策定。

 既存の公共交通ネットワークを基本に、これらを補完する新たな移動システム等の連携により、地域住民の生活交通、更には来訪者の二次交通としても機能させ、持続可能な公共交通体系の構築を目指している。今年度は新たな交通システムによる支線運行の実証実験を予定している。

 次に、2点目のラストワンマイル輸送は、主に高齢者や交通弱者のために少量個別輸送を担う移動手段で、タクシーのほか、自家用有償旅客運送などが該当。自家用有償旅客運送は、交通空白地有償運送と福祉有償運送に区分され、交通空白地有償運送は、社会福祉協議会がボランティア移送サービス事業として実施。

 事業の実施にあたっては、住民や交通事業者による十分な協議を行ったうえで、運輸局の登録を受ける必要があり、また、ボランティアの確保など、継続して実施するうえでの課題がある。

 このため、地域のあらゆる輸送資源との連携を図りながら、ラストワンマイル輸送を検討していきたい。

議会議事録より抜粋

 半島南端の、分かりやすいほどに過疎で公共交通が脆弱な地域において、今後の住民の足をどう考えるか。この時、私の念頭にあったのは、語弊を恐れず分かりやすくいうと、いわゆる「白タク」を当地では解禁できないか、特区的なものでもいいから、という思いでした。今もそう思っています(当然ルールを整え運用されるべき)。

 今でこそ「ライドシェア」という言葉として確立され議論されていますが、あの頃は私自身が言葉の定義や法的背景をあまり理解できていない中での質問でしたので、相当に拙ない質問の仕方だったと思います。

既存の枠組みの中では、オンデマンド交通(路線内での相乗り)やボランティア輸送の範囲を出られていないのが実情です。もちろん、現場の皆さんは出来る範囲の中で頑張っておられるけども、高齢者の移動手段や福祉目線で捉えられがちで、誰しもが使えるかという観点ではズレを感じています。

最近では神奈川版ライドシェアということで、三浦市での実験が予定されていますね。三浦半島南端部での取り組み、注目したいところです。

 質問は続きます。

  • たとえば、白浜地区は高齢化率が50%を超え、さらに65歳以上の単身高齢者世帯が30%を超えて安房エリアでも抜けて高い

  • ゆえに公共交通システムの再編や新サービス導入の優先度は高いのでは

  • 鉄道がない地区だが観光地でもあり、来訪者の二次交通需要も期待される

  • そこで、新サービスの試験エリアとし、トライアルを実施できないか

  • 小規模分散型のまちで中心市街地を持たない当市では有効な手段

  • エリアを限定することで課題抽出が容易になり、事務負担も軽減できる

  • 以上から、市の考えはどうか

 白浜地区の場合、バス路線の結節点である安房白浜駅の活性化も視野に入れる必要があると考えている。

 今後は、自家用有償旅客運送も含めどのような輸送方法が適切なのかを、市と地域住民、交通事業者等が一緒になって検討しながら、利便性のある交通体系を構築することが必要であると考えている。

議事録より抜粋

 そんな安房白浜駅から館山駅行きの時刻表はこんな感じです。

安房白浜駅の時刻表

この地域の公共交通に関する方針や新サービスの検討は、南房総・館山地域公共交通活性化協議会で行われています。

 この会議体がどれだけ踏み込んだことを検討できるかにかかっているといえます。ただ、この会議体は既存の公共交通事業者を主体とする委員と行政の所管部門により構成されています。地域住民代表の方も若干名いらっしゃるようですが、意見を求められたら答えるというポジションのようで、議論を主導する感じではないように見えます。なかなか既存の枠の範囲を超えて、今までの延長以上のことが出来ないのではないか。

 論理の飛躍という言葉があります。大概、ネガティブな意味で使われる。だけど、物事にはやってみないと分からない、最後はエイヤーなものがありますよね。7割程度まで論理が積み上がってきたら、最後の3割は発想を飛躍させてトライする・信じて実行するのが大切であると、若いころ会社の上司に言われたことがあります。清水の舞台から・・・の精神。これが出来るかどうか。委員の皆さんは是非チャレンジしてほしいと思います。それに10割の論理を積み上げることこそが論理的にあり得ないと思うんですよね。

 とりあえず路線バスの運賃くらいICカードで払えるようにしてほしい。私が高校生だった30年前の運賃箱が健在ってのはどうなんでしょう。しかし「白浜駅の活性化」、特にまだ何も見えないのはなにゆえか。目に見える変化って大事だよと。


②「通学路の安全管理について」

 2つ目の質問です。私は選挙直前の3月まで白浜幼稚園・小学校のPTA会長でした。子どもの目線で通学路を考えると結構危ないところがあったりします。毎年、通学路の安全点検を行っていますが、自分でも指摘してきた危険個所についてどの程度改善が進んでいるか問いました。教育長の答弁は以下の通り。

 昨年度通学路の危険箇所として、各小学校から94箇所、各中学校から26箇所が報告された。8月5日、6日、10日の3日間で、教育委員会が主体となり館山警察署や国・県・市の道路管理者、校長会、PTAなどの関係機関により、それぞれの状況を確認し、対策を実施した。

 小学校94箇所のうち48箇所、中学校26箇所のうち5箇所について改善が図られた。例えば、白浜地区では、歩道の防護柵の交換や修繕、通学の妨げとなる植栽の剪定、刈り払い等について、早急に対応していただいている。

議事録より抜粋


 せっかくの整備です。危険だった角にミラーがついた、藪で見えづらく暗かったところが明るくなった、というような歓迎すべきbefore/afterは保護者にも周知して、みんなで子供たちを守り育てている一体感を作ることが大切と思っています。そういったことも伝えました。

 とはいえ、学校までの道のりが全て歩道や防護柵で整備されていれば望ましいですが、そういうわけにもいきません。そこで、道路の路側帯を緑色に着色して、通学路であることを運転者に視覚的に認識させるグリーンベルトの整備が安全対策として有効であるとの考えから、市の整備方針を尋ねました。

 「学校付近のグリーンベルトの整備について」は、歩行者等の安全確保のため、通行する自動車運転者等に対して注意を促すグリーンベルトの設置は有効な手段の一つとして考えている。一斉点検の結果を基に学校周辺から順次グリーンベルトの設置を実施していきたい。

 今後も交通安全対策については、国、県等の道路管理者のほか千葉県警察とも連携して進めていく。

議事録より抜粋


 といった答弁があり、整備することに理解を得られました。あるとないじゃ結構違うものだし、今や子供の数が減り過ぎて「子供が登下校で歩く」ことを意識してない人も増えていそうですから、こういう視覚的な注意喚起は大切だと改めて思います。


その後、白浜小学校付近にも整備されました

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 この日、人生で初めての議場での一般質問でした。大変緊張しながら、意識してゆっくりしゃべっていたけど、結構疲れました。持ち時間1時間なのですが、全然使えてなかったです。長けりゃいいものでもないでしょうが、それにしてもまだまだです。


 尚、当時の議会だよりの私のページは以下の通りです。

議会だより

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#1/16追記
館山市在住であるLINEヤフー株式会社の川邊会長がライドシェアについてお話されています。私が言いたいことが全部ありました。ぜひご覧ください。

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