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サブスクリプション型音楽配信サービス(Spotify と Apple Music)について


友人の勧めで3ヶ月間とちょっとだけSpotifyのプレミアム会員になっていた。
友人によると使えば使うほどSpotifyによるおすすめ曲が自分の好みにぴったり合ってくるということだったが、私に限って言えばそうしたことは感じられなかった。
ただ、毎週更新されるニューリリースを集めたプレイリストで、新しい曲にたくさんあたることができたのはよかった。
新しい曲で気に入ったものと、好きだったけれどアルバムを入手できていなかった古い曲を集めた自分のプレイリストを作り、それをしょっちゅう聴いていた。
そのプレイリストがあるからSpotifyはやめられないなと思っていた。


あと、シャワーを浴びるときにテクノのプレイリストを聴いていた。
なぜかシャワーの時と眠る時はテクノがよい。
Spotify はいろんな生活の細かい局面に合わせたプレイリストを提供してくれていた。
友人と夕食をとる時、朝目を覚ましてコーヒーのにおいをかぎながら、外を歩く、寝る、元気を出したい時、など多岐にわたっていた。
が、どうも私はそういう時は自分の気に入りの音楽を聴きたいようだった。
そうした様々な局面でのバックグラウンド音楽としてはあまり使わなくなっていった。


知らない曲の提案をしてほしいというのが私がSpotifyに望んでいたことだ。
でもだんだん新曲のプレイリストがつまらなく感じられていって、アプリを起動する回数が減っていったのが3ヶ月目くらいからのことだ。


そんなとき、以前無料で3ヶ月体験したことのあったApple Musicを、再度3ヶ月間無料体験できることを知った。
私はもともと家ではMacを使っていて、かつてはiPodを愛用し、今はiPhoneで音楽を聴いている。
iTunesがないとなにもできない。
iTunesのライブラリをアップルのサーバと同期するiTunes Matchというサービスも利用している。
これがあると、自分のライブラリにある音楽全てをiPhoneでストリーミング再生でき、容量の小さなiPhoneを使っている私には都合がよい。
Apple Musicはいつもの環境と地続きで使えるのだった。


試しに、Spotifyで作ったプレイリストと同じものをApple Musicでも作れるかやってみた。
地道な作業だったが、同じ曲目のプレイリストを作ることはできた。
心なしかApple Musicで聴いていると同じ曲でもサウンドが違って聴こえる。
だったらSpotifyに月額料金を支払い続ける理由はないので、Spotifyのプレミアム会員をキャンセルした。
ほんとうはPandoraというサービスを利用してみたいが、日本では無理なようだ。
Spotifyになかった音楽がApple Musicにはあったので、その点でも満足だ。


具体的にはDIVINEを探していた。
伝説のドラァグクイーンだ。
私はDIVINEの曲をとても気に入っている。
なのでApple Musicにあった時とてもうれしかった。
サブスクリプションを利用してみて非常にがっかりしたのは、ポール・モーリアが彼の代表曲の一つである「エーゲ海の真珠(Penelope)」を、サブスクリプション上で全て新録のものに差し替えてしまったことだ。
旧版の方が圧倒的にすばらしいのに。
これはSpotifyでもApple Musicでも同様だった。


ポール・モーリアはすでにこの世の人ではないが、それが彼の真意なのだろうか。
エーゲ海の真珠をこっそり新録と差し替えることが。
この裏側にどんな事情があるのだろう。
私はそれを知りたい。
知っても納得はしないだろう。

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