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2023-24 旅の報告書

はじめに

こんにちは、旅エッセイストの中村洋太です。このnoteは、2023年8月から2024年2月の約7ヶ月間にかけて行った6つの旅(オーストラリア、東北一周自転車旅、ドバイ、フランス、大阪〜博多 山陽道徒歩の旅、フィンランド)についての報告書です。

20代のほとんどを「旅」と「書くこと」に費やしたぼくには、「いつか旅のエッセイ集を出版する」という目標があります。それにもかかわらず、2019年以降、すなわち30代の前半は、一度も海外に出られていませんでした。資金不足のほか、30代に入ってチャレンジ精神が低下していたことも大きな要因でした。

しかし今回、「停滞を打ち破りたい」「旅と発信に全力でチャレンジして、活躍の幅を広げたい」という思いから、noteを通して支援金を募り、思い切った挑戦をすることに決めました。

その結果、幸運にも6つの旅を実現できる資金が集まり、その成果として、計100日間の旅をもとに、100本以上の記事で経験を発信することができました(そのすべての記事に、このnoteから飛べるようにしました)。

また、テレビやラジオへの出演や外部メディアからの執筆依頼、ドバイ経済観光庁からの招待など、挑戦から生まれた思わぬ副産物もありました。

J-WAVEの人気番組で、葉加瀬太郎さんと夢の対談!
KBC九州朝日放送「アサデス。」では、10分間特集していただけました

まだ本の出版には至っていないものの、旅と発信に明け暮れた日々は、今後につながる大きな財産となりました。ご支援してくださった皆さまには深く感謝しております。

それぞれの旅の詳細はぜひ個別の記事を読んでいただきたいのですが、この報告書では、全体を総覧できるよう、旅の背景や概要、実際に訪れてみての気付きなどをまとめています。断片的な情報ではありますが、今後訪れる際の参考にしていただければ幸いです。


「旅と発信のチャレンジ」の経緯

旅の話をする前に、今回のチャレンジの経緯について話したいと思います。

30代の前半(とくに2019〜2022年)は、ぼくの人生において暗い時期でした。2019年に仕事の忙しさやプレッシャーから体調を崩し、さらには難病を患ったこともあり、しばらく旅どころではない状況が続きました。半年以上かけてようやく回復し、「さあこれからだ」と思ったのも束の間、今度は3年近く続くコロナ禍が始まり、旅への意欲は薄れていきました。

しかし、いちばん重大な問題は、自分がいつの間にか、「何かにチャレンジすること」を恐れるようになっていたことです。かつてはどんどん新しいことに挑戦し、失敗を恐れずに行動していました。それが30代になり、無難に生活することに慣れてしまうと、わざわざリスクを負ってまで挑戦することが怖くなってきました。その結果、ライターとしてのぼくは、過去の成功体験の焼き直しのような文章しか書けなくなっていました。そして徐々に自信を失っていったのです。

そんななか、2022年11月に行った母校での講演が転機となりました。

神奈川県立追浜高等学校の「創立60周年記念式典」にて

全校生徒に向けて「人生における回り道の意味」をテーマに話をしたのですが、その内容は、ブーメランとなって今の自分に返ってきました。高校生たちには「失敗を恐れずやりたいことにチャレンジすること」の大切さを説いたものの、その時点でのぼくはチャレンジを避けていたからです。この矛盾と正面から向き合い、自分を変えていかなければならないと強く感じました。

迎えた2023年の年明け。自己変革のため、ぼくは小さな一歩から始めることにしました。毎日、新しい体験をひとつずつ積み重ねていったのです。それは、気になったお店を初めて訪れてみるとか、大森から大崎まで、あえて自転車で行ってみるとか、些細なことの連続でした。それでも、いずれも初めての経験なので、日々が新鮮さに包まれました。そして毎日ノートに書き留めていきました。

「今日の初めての体験」を毎日ノートに記録しました

この習慣を丸3ヶ月間続けたとき、失われていた行動力が少しずつ戻ってきていることに気づきました。「人生は流されっぱなしのものではなく、自分で舵を握れるものだ」と実感できたのです。

さらに2023年6月、2つの偶然の出会いがぼくに大きな影響を与えました。

ぼくは書籍化の道を切り開くため、「note創作大賞2023」のエッセイ部門に応募することにしました。

渾身の力で1万字の長文を書き上げた日の夜、ランニング中に女優・作家の片桐はいりさんと道でばったり出会いました。書籍『わたしのマトカ』に代表される片桐さんの旅エッセイは、ぼくにとってお手本とも呼べる作品でした。そのことを手短かに伝えて、記念撮影を撮らせていただきました。

憧れの片桐はいりさんと遭遇

この遭遇には、何か運命的なものを感じました。「努力の方向は間違ってないよ」というメッセージのように思えたのです。

その翌週、さらに大きな出来事が起きました。

いつも通っているスターバックスで、旅行会社時代(11年前)にオーストリアのツアーでご一緒したお客様と偶然再会したのです。それも、ぼくにとって特別な思い出のある方でした。

その再会について、当時のエピソードを交えて綴った長文ツイートが、思わぬ大反響を生み、10万いいね、そして2100万人に届く結果となりました。

そのときぼくは、「自分にしか書けない文章で、世の中に良い影響を与えていきたい」という思いを強くしました。

未知の場所で新鮮な経験を積み、心動かされた出来事を実直に伝えること。それがぼくの使命なのだと感じました。自分なりの世界の見方や感性を大切にし、自身のフィルターを通して発信していくことで、誰かの心を動かせるかもしれない。そのためには、新しい経験を求めて行動し続けることが必要でした。

だからこそ、ぼくは勇気を出して一歩を踏み出す決意をしました。

2023年7月のはじめ、ANAの海外航空券セールを見つけたとき、まだ迷いはありました。しかし、ぼくに大きな影響を与えてくれた植村直己さんや岡本太郎さんの言葉を思い出し、「とにかく行動しなければ」と自分を奮い立たせました。そしてオーストラリアとフランスへの旅を計画し、思い切って航空券を購入したのです。

数ヶ月後には貯金が消えてしまうことになるため、とても覚悟のいる決断でした。それでも、自分を追い込んだことで、ここ数年味わうことのなかったドキドキとワクワクを感じました。目標があれば前向きに頑張れるはず。自分らしく行動し、幸運を引き寄せたいと思いました。

支援金を募った理由

航空券は購入したものの、円安の影響もあり、現地での滞在費が全然足りないことに気づきました。恥ずかしながら、ぼくには資金的な余裕が思った以上になかったのです。しかし、周囲の方々からの反響を通じて、ぼくの行動や文章に共感し、応援してくださる方々がいることを知りました。

ある女性からは、「あといくらくらい必要ですか? 私はいろいろあって今は海外に行けないので、何とかお力になれたらと思うのですが」というメッセージをいただきました。また、以前お世話になった南山建設の南山会長からは、「皆さんが君に何を期待しているかわかりますか。勇気、元気をもらいたい方がいっぱいいるんですよ」と言われました。

驚きの、しかし嬉しいコメントでした

こうした言葉にふれ、深く考えさせられました。自分の文章を信頼し、応援してくださる方々がいるのなら、その思いに応えなければいけない。旅と発信の活動に全力で取り組むことが、自分にとっても社会にとっても最善の結果をもたらすのではないか。

当初は批判を恐れ、クラウドファンディングには慎重になっていました。しかし、遠慮してこぢんまりと活動するよりも、善意を受け取り、全力で挑戦する方が良いと考えるようになりました。自分の想いや野心を率直に伝え、行動で示していく。批判があっても真摯に向き合い、成長につなげる。そのくらいの気概を持つべきだと思いました。

そして、覚悟を決めました。8月のオーストラリア、追加で企画した9〜10月の東北一周自転車旅、11月のフランス旅行。それぞれの予算を計算し、目標金額120万円のクラウドファンディングに挑戦することにしました。

本気で行動したときに何が起こるのか、自分自身も見てみたいと思いました。

支援金の目標金額と、結果について

当初、120万円を支援金の目標金額としました。

その予算の内訳は、

8月のオーストラリア旅行(10日間):30万円
9〜10月の東北一周自転車旅(約1ヶ月間):40万円
11月のフランス旅行(16日間):50万円

です。

資金が集まるかどうか、不安でした。しかし、7月11日から支援金を募り始めると、最初の3日間で30万円以上が集まりました。

その後も、旅と発信を続けながら支援を募り、フランス旅行の直前である11月2日に、目標金額の120万円が無事集まりました。

8月にはJ-WAVEのラジオ番組「ANA WORLD AIR CURRENT」にゲスト出演することになり、番組ナビゲーターであるヴァイオリニストの葉加瀬太郎さんとお話できました。憧れの方と旅をテーマにお話できた感激は大きかったです。こうした出来事も、資金集めの後押しになりました。

↓こちらからラジオの音源を聴けます。

しかし、旅と発信の活動は、ようやく勢いに乗ってきたところでした。ここで行動を止めてはいけないと思い、さらに追加の企画を考えました。

そして、2024年1〜2月の「大阪から博多へ 山陽道600km徒歩の旅」(予算30万円)と2024年2月の「フィンランドの旅」(予算30万円)を新たに計画し、追加60万円(合計180万円)を新たな目標に掲げ、支援金集めを継続しました。

残念ながら目標額にはあと一歩届かず、総額166万8766円という結果に終わりました。それでもこの結果は、ありがたいものでした。

13社の企業様、122名の個人の皆さまからご支援いただきました。このほかにも、旅先でお世話になった方々や、物資を支援してくださった方々など、たくさんの方にお世話になりました。ぼくの挑戦を応援し、後押ししてくださったことに、感謝の気持ちでいっぱいです。

十分な資金がなければ、節約重視の旅となり、郊外への旅行や現地発の体験ツアーなどは満足に楽しめなかったはずです。ご支援いただいたおかげで、より充実した旅と発信が実現できることになりました。

また、自転車旅や徒歩の旅では苦しいことや辛いこともたくさんありました。そんななかでも最後まで挫けずにやり遂げられたのは、ご支援者の方々から「頑張ってください」「応援しています」などの温かい励ましがあったからです。大きな力をいただきました。

ご支援者様一覧

謝意を表し、以下にご支援者様のお名前を記載させていただきます。

<企業支援> 全13社 ※ご支援順

スタジオコンチーゴ株式会社
ユニバーサル・リアルティ株式会社
ナンバーエックス株式会社
株式会社プロペラプロジェクトラボ
株式会社南山建設
株式会社マウンテン 様
有限会社ファーストホームズ
南友会 様
株式会社松岡工務店 様
株式会社荻原工務店 様
株式会社BASE 様
株式会社永谷木材 様
株式会社マツダ 様

<個人支援> 全122名 ※ご支援順

東樹詩織 様
溝川みか 様
高橋由香 様
レジェンド/有田匠佑 様
匿名希望1 様
鳥居佳織 様
Yoko Ono 様
岸本智典 様
Natsuko Kato 様
匿名希望2 様
ナマケモノ 様
渡辺まりこ 様
齋藤久平 様
田中歌織 様
川地優衣 様
中田達大 様
白金香穂 様
こうの照美 様
えなりかんな 様
髙橋美千子 様
さおり 様
日向みく 様
照井悦子 様
カエル 様
カボリン 様
奥村サヤ 様
SAKE story 様
The Path to Color 様
はるまま 様
Nagomi Sushi 様
森岡正樹 様
snowman 様
ヤマダユミ 様
匿名希望3 様
笑神ユッキー 様
植松祐太 様
高見澤涼 様
歩く鬼門 様
ちなみ 様
まろんちゃん 様
Betchy 様
杉本和仁(ジンゾー) 様
じゅりんこ 様
三神早耶 様
亀井輝 様
酒井一樹 様
匿名希望4 様
ぱいせん 様
斉藤ナミ 様
伊藤裕太 様
辻 太一 様
内藤信寿 様
池田将彦 様
たけもこ 様
匿名希望5 様
常寛 様
chibo 様
匿名希望6 様
森傑 様
匿名希望7 様
ヴォルフィー 様
佐藤純平 様
カルロス山本 様
めぱち 様
鈴木充範 様
新田里美 様
さんそ 様
鈴木貴巳 様
Yuichi 様
佐藤和子 様
及川ゆりか 様
ユミユミ 様
勝俣啓介 様
鈴木優 様
永見薫 様
佐久間はづき 様
若山奈保子 様
ぶち 様
おーちゃん 様
袴田大輔 様
ぱん 様
れいちゃん 様
ジャムおばさん 様
小山明子 様
片岡由衣 様
タスク 様
すぎやましんたろう 様
Miwa Toki 様
柴桜子 様
南政暢 様
チル 様
関和男 様
有川真由美 様
南山栄成 様
匿名希望8 様
mmm 様
mowaa 様
匿名希望9 様
東園絵 様
持井りか 様
田中麻樹子 様
らく 様
ケンジ 様
匿名希望10 様
似顔絵イラストレーターChina 様
Meadow(メドウ) 様
ひがし 様
Kelly Tambourine 様
桜会ふみ子 様
匿名希望11 様
廣谷明人 様
ヨシザキマサキ 様
南山章栄 様
伊藤由樹子 様
上野博美 様
福川の高松様
NAGAHAMA Nobuhide 様
匿名希望12 様
匿名希望13 様
blue 様
森奈穂 様
Yuri Aimoto 様

※上記の方々以外にも、旅先でお世話になった方や、物資を支援してくださった方など、たくさんの方にお世話になりました。

旅の予算と実際にかかった旅費

2023年8月から2024年2月にかけて、6つの旅を行いました。その予算や費用についてまとめます。

<2023年>

8月:オーストラリアの旅(10日間)
シドニーとメルボルンに4泊ずつ滞在し、観光を楽しみました。

旅の予算:30万円
実際にかかった旅費:26万9693円
(うち、航空券 13万5599円、宿泊費 3万6634円)

9〜10月:東北一周自転車旅(32日間)
東北6県(福島、宮城、岩手、青森、秋田、山形)を自転車で一周しました。走行距離は1376km。線状降水帯や強風など、様々な試練に見舞われましたが、なんとか無事に走り切ることができました。

旅の予算:40万円
実際にかかった旅費:33万8138円
(うち、宿泊費 16万7344円)

10月:ドバイの旅(5日間)
ドバイ経済観光庁のご招待を受けました。初めての中東訪問で、砂漠でのラクダ乗り体験など刺激的な日々を過ごしました。

旅の予算:なし(招待のため)

11月:フランスの旅(16日間)
パリ、ランス、ノルマンディー地方を巡り、毎日のようにハプニングに見舞われる波乱万丈の旅となりました。10年前に都内で知り合ったティエリさんとの再会は、この旅の大きな収穫のひとつです。

旅の予算:50万円
実際にかかった旅費:45万7362円
(うち、航空券 19万7100円、宿泊費 8万9111円)

<2024年>

1〜2月:大阪から博多へ 山陽道600km徒歩の旅(29日間)
大阪から博多まで、山陽道を徒歩で旅しました。

旅の予算:30万円
実際にかかった旅費:32万1647円
(うち、宿泊費 17万8473円)

2月:フィンランドの旅(8日間)
ヘルシンキに6泊滞在し、本場のサウナ体験などを満喫しました。

旅の予算:30万円
実際にかかった旅費:27万3858円
(うち、航空券 15万4600円、宿泊費 2万5767円)

*****

支援金の目標金額(旅の予算の合計):180万円
最終的に集まった額:166万8766円
実際にかかった旅費の合計:166万698円

それぞれの旅で、想定予算と実際の旅費で差はあったものの、最終的には支援総額と旅費の総額がほぼ同じになりました。

noteでの発信

6つの旅の記事については、noteマガジン「紀行文・旅のエッセイ」から読むことができます。

また、以下の「各旅の詳細」の「日程」からも、それぞれの日のnoteに飛べるようにしました。

各旅の詳細

1. オーストラリアの旅

期間:2023年8月21日〜30日(10日間)

日程:シドニーとメルボルンに4泊ずつ
(※クリックするとそれぞれの記事に飛べます)

1⽇⽬:深夜便で⽻⽥空港を出発、シドニーへ
2⽇⽬:シドニー到着、アレックスさんと市内観光(サーキュラー・キー、オペラハウスなど)
3⽇⽬:ボンダイビーチからクージービーチまでランニングなど
4⽇⽬:シドニーからメルボルンへ移動、メルボルンのゲストハウスに4泊
5⽇⽬:終日、グレートオーシャンロードツアーに参加
6⽇⽬:モーニントン半島、フィリップ島などを観光
7⽇⽬:メルボルン市内観光(クイーンビクトリアマーケット、州⽴図書館など)
8⽇⽬:メルボルンからシドニーへ移動、美術館などを観光
9⽇⽬:ブルーマウンテンズ国⽴公園へ⽇帰り観光
10⽇⽬:シドニーを出発、⽇本へ帰国

旅の経緯:
これまで約40カ国を訪問していながら、メジャーな国のひとつであるオーストラリアは未訪問でした。人気の都市であるシドニーやメルボルンがどんな場所なのか、一度見てみたいと思い訪ねることにしました。

オーストラリア渡航を決めて、最初に思い出したのが、数年前に新宿駅構内で道に迷っていたオーストラリア人観光客の手助けをしたことです。そのとき知り合ったアントンさんに連絡を取ってみると、彼の姉であるアレックスさんがシドニー在住とのことで、なんとぼくを観光案内してくれるというのです。こうして着いた初日から地元の方と交流できて、素晴らしい体験になりました。

他にも、SNSでつながっていた方とシドニーのビーチ沿いをランニングをしたり、知人に紹介していただいた方に街案内していただいたりと、貴重な交流が実現しました。

また、メルボルンには、早稲田大学時代の留学生だったミシェルさんが住んでいました。連絡を取ると、彼女もまた、メルボルン市内の案内と、郊外へのドライブへ連れて行ってくれることになりました。

印象に残っていること:
南半球なので、日本の夏は、現地の冬。しかし暖かく、過ごしやすい国でした。シドニーに着いて最初に、オペラハウス付近からシドニーハーバーブリッジを目にしたときの迫力と感動が忘れられません。

覚悟はしていましたが、物価は非常に高いです。レストランの価格は日本の2〜3倍。

街に根付くコーヒー文化。多くのカフェは早朝から開いており、人々は出勤前にお気に入りのカフェで一杯飲んでから、あるいはテイクアウトしてからオフィスへ向かいます。そのような光景をシドニーでもメルボルンでもたくさん見かけました。これがオーストラリアらしさだなと感じました。

また、健康意識の高さにも驚かされました。公園へ行くと、男女とも、とにかくたくさんの人がランニングしていて、ジムにも通っているような体型。肥満の人を見かけることが、欧米に比べて少なかったです。リュックを背負って、ランニングで出勤する人もたくさんいました。オフィスにはシャワーがついていて、シャワーを浴びてから仕事をするそうです。

体験としては、ボンダイビーチからクージービーチへのランニングと、爽快な気分を味わえるブルーマウンテンズ国立公園のハイキングが最高でした。とくに後者は、すべての人に強くお勧めします。美術館・博物館の常設展が基本無料というのも驚きました。

シドニーの概要:
オーストラリアの南東部に位置するニューサウスウェールズ州の州都であり、金融、経済、観光などあらゆる分野における同国の中心地(首都はキャンベラ)。1788年にヨーロッパ人が初めて入植した歴史的な街でもあります。シドニー・オペラハウスやハーバーブリッジといった有名な観光名所に加え、ビーチや公園など自然も豊かで、高層ビルが立ち並ぶ大都会でありながら、海と緑を同時に楽しめる魅力的な都市です。また、美術館や博物館などの文化施設も充実しており、少し足を伸ばせば世界遺産の大自然も味わえます。

シドニーでお勧めしたい場所:

・ハーバーブリッジ
シドニー湾に架かる全長1,149メートルの巨大な橋で、シドニーのシンボル的存在のひとつ。眺めも素晴らしいですし、橋を歩くのも良い経験になりました。橋からは、シドニーの街並みやオペラハウスを一望できる絶景が広がります。

・オペラハウスとミセスマッコーリーズポイント
シドニーを代表する世界遺産であるオペラハウスは、デンマークの建築家ヨーン・ウツォンによって設計され、1973年に完成しました。その独特の建築様式は、近代建築の傑作として高く評価されています。今回は日程が合いませんでしたが、ガイドツアーに参加すれば、普段は入れない内部も見学できます。また、オペラハウスに隣接する王立植物園内の「ミセスマッコーリーズポイント」からは、ハーバーブリッジとオペラハウスを同時に眺められるのでおすすめの撮影スポットです。

・夜景クルーズ
シドニーの公共交通機関としても重要な役割を担うフェリー。日中の利用も素晴らしいですが、夜のクルーズもおすすめです。高層ビル群の美しい夜景と、ライトアップされたハーバーブリッジとオペラハウスを同時に楽しめました。

・ボンダイビーチからクージービーチへのランニング
シドニー市民や観光客から愛される人気のビーチ、ボンダイビーチ。サーフィンを楽しむ人々で賑わっています。ここから南のクージービーチまでは、約6kmの「コースタルウォーク」と呼ばれる遊歩道が整備されており、ランニングやウォーキングを楽しみながら、美しい海岸線の景色を満喫できます。最高に気持ち良いランニングコースで、到着したクージービーチのレストランで味わうクラフトビールのおいしさが忘れられません。

・ニューサウスウェールズ州立美術館
1871年に設立されたオーストラリア最古の美術館で、同国最大のコレクションを誇ります。アボリジナルアートをはじめ、オーストラリア美術、アジア美術、西洋画など、幅広いジャンルの作品を鑑賞できます。2022年12月には、日本人建築家ユニット「SANAA」設計による新館もオープン。常設展は無料で楽しめるのも魅力です。

・ブルーマウンテンズ国立公園
シドニーから西へ約100km、鉄道で2時間ほどの場所にある世界遺産の国立公園です。ユーカリの木々が生い茂る青い山々が連なり、渓谷や滝、奇岩など、雄大な自然の景観が楽しめます。園内には多数のハイキングコースが整備されており、誰でも気軽に楽しめます。「スリーシスターズ」と呼ばれる3つの奇岩や、峡谷に浮かぶゴンドラなど、絶景です。

メルボルンの概要:
オーストラリア南東部のビクトリア州の州都であり、シドニーに次ぐ第2の都市です。古いヨーロッパ風の建築が残るクラシカルな街並みと、オープンな雰囲気が特徴的です。「ガーデンシティ」と呼ばれるほど緑が多く、都会でありながら自然が豊かな街でもあります。また、イタリア系移民の影響でコーヒー文化が発達しており、通りのいたるところにカフェが点在しています。現在市内には2,000軒を超えるカフェがあり、世界トップクラスのバリスタたちが集まっているとか。豊富な野菜やフルーツが手に入るマーケットも数多くあり、多様な文化が混在する暮らしやすい街として知られています。過去には英エコノミスト誌の「世界で最も住みやすい街」ランキングで7年連続1位に選ばれたこともあります。

メルボルンでお勧めしたい場所:

・クイーンビクトリアマーケット
メルボルン最大の市場であるクイーンビクトリアマーケットは、雑貨や衣料品も扱っていますが、中心となるのは食料品です。新鮮な魚介類や肉、色とりどりの野菜や果物がところ狭しと並び、活気にあふれています。デリのエリアでは、フランス風のベーカリーやトルコ料理、南アフリカ料理のテイクアウト専門店などが軒を連ね、まるで世界を旅しているような気分を味わえました。

・フリンダースストリート駅
フリンダースストリート駅は、メルボルンの街のシンボルです。19世紀のゴールドラッシュ時代に建設された、オーストラリア最初の鉄道駅であり、ドーム型の屋根が特徴的な古いヨーロッパ風の建築が印象的です。駅舎は横に長く、全体を捉えるには、駅前の交差点の向かい側から撮影するのがおすすめ。荘厳な佇まいは、メルボルンの歴史を感じさせてくれます。

・ビクトリア州立図書館
1856年に設立されたビクトリア州立図書館は、オーストラリア最古の州立図書館です。その美しさから、トリップアドバイザーのランキングで「死ぬまでに行きたい図書館」にも選ばれています。吹き抜けのドーム天井と、放射線状に配置された机が印象的な空間は、まさに圧巻のひと言。図書館内は撮影も可能です。

・グレートオーシャンロード
メルボルン南西部の海沿いに続く「グレートオーシャンロード」は、「世界で最も美しい海岸道路」として知られています。メルボルン市内から約230km、片道3時間のドライブを要しますが、その絶景は一見の価値ありです。特に有名なのが「12使徒」と呼ばれる奇岩群。海と断崖絶壁が果てしなく続く光景は圧巻で、大自然の雄大さを感じずにはいられません。また、「ロックアードゴージ」も手つかずの自然が残る美しいスポットとして人気です。現地ツアーで訪問できます。

・メルボルンのおすすめカフェ
「Market Lane Coffee」:市内にいくつかあるメルボルンの有名カフェ。クイーンビクトリアマーケットの端にもある
「Brother Baba Budan」:内装がユニークで、コーヒーもおいしい
「Brunetti Oro Flinders Lane」:広々としていて、イタリアのスイーツなどを楽しめるカフェ
「Patricia Coffee Brewers」:小さいが良いカフェ

・寄稿記事(ソフトバンクニュース)

2. 東北一周自転車旅

期間:2023年9月12日〜10月13日(32日間)

日程:
(※クリックするとそれぞれの記事に飛べます)

1日目:東京都大田区〜埼玉県草加市(35km)
2日目:埼玉県草加市→栃木県宇都宮市〜那須塩原市(56km)
3日目:栃木県那須塩原市〜福島県棚倉町(47km)
4日目:福島県棚倉町〜福島県いわき市(57km)
5日目:福島県いわき市〜福島県双葉郡広野町(38km)
6日目:福島県双葉郡広野町〜福島県南相馬市(58km)
7日目:福島県南相馬市〜宮城県仙台市(85km)
8日目:宮城県仙台市(STAY)
9日目:宮城県仙台市〜宮城県石巻市(51km)
10日目:宮城県石巻市〜柳津駅→宮城県南三陸町(28km)
11日目:宮城県南三陸町〜宮城県気仙沼市(46km)
12日目:宮城県気仙沼市〜岩手県奥州市(63km)
13日目:岩手県奥州市〜岩手県花巻市(62km)
14日目:岩手県花巻市〜岩手県遠野市(58km)
15日目:岩手県遠野市〜岩手県宮古市(77km)
16日目:岩手県宮古市〜岩手県久慈市(5km・鉄道移動)
17日目:岩手県久慈市〜青森県八戸市(55km)
18日目:青森県八戸市〜青森市(52km・一部鉄道)
19日目:青森県青森市(STAY)
20日目:青森県青森市〜青森県鯵ヶ沢町(60km)
21日目:青森県鯵ヶ沢町〜青森県深浦町(59km)
22日目:青森県深浦町〜秋田県能代市(56km)
23日目:秋田県能代市〜秋田県秋田市(62km)
24日目:秋田県秋田市(STAY・13km)
25日目:秋田県秋田市〜秋田県湯沢市(5km・鉄道利用)
26日目:秋田県湯沢市→山形県新庄市〜山形県天童市(50km・新庄まで鉄道利用)
27日目:山形県天童市〜山形県山形市(27km)
28日目:山形県山形市〜山形県米沢市(56km)
29日目:山形県米沢市〜福島県福島市(2km・鉄道利用)
30日目:福島県福島市〜福島県郡山市(47km)
31日目:福島県郡山市〜福島県白河市→埼玉県草加市(46km・白河市から鉄道利用)
32日目:埼玉県草加市〜東京都大田区(31km)

合計走行距離:1376km

旅の経緯:
身体を張った旅が自分の原点でもあるので、感覚を取り戻す意味でも、久しぶりに自転車旅をやることにしました。海外の自転車旅は資金的にもその他の面でもハードルが高いので、まずは費用を抑えられる国内で実行することに。そして、まだ自転車で走ったことのなかった東北6県を1ヶ月間で巡る旅を計画しました。

印象に残っていること:
2017年の台湾一周以来の自転車旅だったので、体力面が心配でした。
案の定、最初の数日は筋肉痛や疲労感が尋常ではなく、また気温30℃を超える猛暑のため、過酷な旅でした。
4日目に山を越えて、福島県いわき市に入ったあたりから、徐々に筋肉がつき、慣れてきました。
その後も線状降水帯や強風など、様々な試練に見舞われましたが、なんとか無事に走り切ることができました。

福島では、各地で震災の爪痕を見ました。伝承館などの訪問も、津波の恐ろしさを知るための貴重な経験となりました。
日本の豊かさを感じる旅でした。それぞれの土地で、名物や郷土料理を味わうのが旅の楽しみでした。
また、SNSを通してたくさんの方と会い、各地で応援していただいたことも忘れられません。

とくに訪れて良かった場所:
・南三陸町「南三陸ホテル観洋」の太平洋を見渡す露天風呂(天然温泉)
東北で太平洋を望む温泉は、意外と少なかったです。ここは絶景でした。

・気仙沼「気仙沼市東日本大震災遺構・伝承館」
震災の恐ろしさを伝える伝承館を各地で尋ねましたが、展示方法や内容がわかりやすく、最も心に迫る展示でした。
ぜひ多くの日本人に訪ねてほしい場所です。

・花巻「マルカンビル大食堂」
大谷翔平選手も訪れていたという、花巻の名物食堂。広大で、昭和の雰囲気がたまりません。

・花巻「光る銀河鉄道の壁画」
夜に光り輝く様子が幻想的で、素晴らしかったです。

・花巻南温泉郷「大沢温泉 湯治屋」
湯治客も多く、歴史と風情を感じる温泉でした。混浴の露天風呂がありました。

・青森県鯵ヶ沢から秋田市へ至る海沿いの道
海を見ながら走るのは気持ち良かったです。
途中にはかつて日経新聞主催の「日本の絶景温泉ランキング」で1位に輝いた「黄金崎不老ふ死温泉」もありました。秋田市周辺には海上風量発電機が無数にあり、それも異色の光景でした。

・山形・立石寺(山寺)
松尾芭蕉の句「閑かさや 岩にしみ入る 蝉の声」で有名な山寺(立石寺)。階段は少しキツいですが、山に登ると唯一無二の素晴らしい景観が眺められます。

特においしかったもの:
宮城・亘理町「あら浜」のはらこ飯
石巻「駒寿し」の極上にぎり
気仙沼「鶴亀食堂」のサンマ、カツオ、牡蠣フライ
岩手・猊鼻渓「トラットリアマンマ」のマンマ風スパゲティ
花巻「マルカンビル大食堂」のソフトクリーム
久慈「NANAMARUNI COFFEE」のスコーン
青森・深浦町「民宿 汐ヶ島」の夕食
秋田市「佐藤養助」の稲庭うどん

3. ドバイの旅 

期間:2023年10月23日〜10月27日(5日間)

日程:ドバイに4泊
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(0日目:深夜便のエミレーツ航空便でドバイへ)
1日目(2つの記事に分かれています):
ドバイ到着後、ホテルチェックイン。昼食はBOCAにて。
午後はアトランティス・ザ・ロイヤルでアフタヌーンティー。夕食はTeibleにて。
2日目(2つの記事に分かれています):
ドバイモール見学後、Orfali Bros Bistroで昼食。ドバイフレーム訪問。
夕食はフライングパンツアーに参加し、ローカルフードを堪能。
3日目(2つの記事に分かれています):
早朝よりデザートサファリツアーに参加。
午後はCO CHOCOLATでチョコレート工場見学。夕食はThe Guildにて。
4日目:未来博物館、アルシーフ地区へ。
5日目:早朝便で帰国。

旅の経緯:
ドバイ経済観光庁のご招待で、アラブ首長国連邦(UAE)のドバイを訪問する機会を得ました。自身40カ国目となる節目の海外旅行であり、初めての中東訪問ということもあり、刺激的な旅になるだろうという期待がありました。

印象に残っていること:
今回の旅で最も印象に残ったのは、ドバイの食の多様性とクオリティの高さです。
世界中から一流シェフが集まり、あらゆる国の料理を味わうことができます。
サステナブルな取り組みを評価されたレストランも訪れ、食を通してドバイの新しい一面を発見できました。
また、ドバイの急速な発展ぶりにも驚かされました。わずか50〜60年で砂漠の街から近未来都市へと変貌を遂げ、今なお進化を続けています。
一方で、砂漠ツアーではラクダ乗り体験などができ、都会的な魅力と伝統文化が共存するドバイ訪問を楽しめました。

お勧めしたいスポットや体験:
・ドバイフレーム
2018年に完成した高さ150メートルの巨大な額縁型建造物です。上部の展望台からはドバイの街並みを一望でき、見晴らしは抜群でした。額縁の両側がエレベーターになっていて、片方から登り反対側から降りるのもユニークでした。

・未来博物館
2022年オープンの新名所です。近未来的な外観もさることながら、館内の展示は「2071年の宇宙船での生活」がテーマです。各フロアで未来の世界を体験できるのが面白いです。ドバイの最先端技術への意気込みを感じられる施設でした。

・デザートサファリツアー
砂漠での早朝アクティビティを満喫できるツアーです。鷹匠とハヤブサのショーでは、間近で迫力を感じられました。4WDで広大な砂漠をドライブしたほか、ラクダ乗り体験も良かったです。ベドウィン(遊牧民)の伝統的な朝食もいただけて、充実した内容でした。

・アルシーフ地区
ドバイの伝統的な家並みを再現した商業施設です。中東ならではの雰囲気漂うスターバックスがあり、現地の文化にふれつつコーヒーを楽しめました。

おいしかったレストラン:
・Orfali Bros Bistro
「中東・北アフリカのベストレストラン50」で1位に輝いたお店です。どの料理も独創的でありながら日本人好みの味付けで、とにかくおいしかったです。店の雰囲気も落ち着いていて素敵でした。ドバイを代表するレストランだと思います。

・The Guild
2023年9月オープンの話題のレストランです。ダイニングスペース「ザ・サロン」は開放的なオープンキッチンになっていて、目の前でシェフたちの調理の様子が見られるのが新鮮でした。水槽で泳ぐ新鮮な魚介類を使った料理の数々は絶品です。東京にはないタイプの素敵なレストランだと思います。

・寄稿記事(TABI LABO)

4. フランスの旅

期間:2023年11月8日〜11月23日(16日間)

日程:
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1日目:羽田空港を出発。パリ到着
2日目:パリ観光(オランジュリー美術館、オルセー美術館など)
3日目:パリ滞在(ポンピドゥセンター、ピカソ美術館など)
4日目:パリからランスへ移動。サッカー観戦
5日目:ランス観光
6日目:ランスからパリへ
7日目:パリ観光(オペラ・ガルニエなど)
8日目:パリから鉄道でルーアンへ
9日目:ルーアンから鉄道でル・アーブルへ
10日目:エトルタからフェカンへの絶景ハイキング
11日目:ル・アーブルからバスでオンフルールとカーンへ
12日目:カーンから鉄道でモン・サン・ミッシェルへ
13日目:モン・サン・ミッシェルからバスでレンヌへ。その後鉄道でパリへ
14日目:パリ観光(マルモッタン・モネ美術館など)
15日目:パリを出発
16日目:日本へ帰国

旅の経緯:
2013年に都内で知り合ったフランス人ティエリさんとの交流の物語が、2021年にフジテレビ「奇跡体験!アンビリバボー」で特集されました。彼はシャンパーニュ地方のランスという街に住んでいて、いつか訪ねて再会することが長年の夢でした。それを実現することが、今回の旅の大きな目的でした。

そのほかは、パリで美術館巡りをするほか、一週間は鉄道とバスでノルマンディー地方を巡る旅に出かけることにしました。

印象に残っていること:
やはりパリの美術館は素晴らしかったです。
これまでルーヴル美術館しか行ったことがなかったので、今回はオルセー美術館、オランジュリー美術館、ポンピドゥーセンター、ピカソ美術館、マルモッタン・モネ美術館とたくさん訪ねました。なかでもオルセー美術館は、美術の資料集に出てくる名作が多く、本当に素晴らしかったです。
しかし最も衝撃的だったのは、パリ・オペラ座の内部見学でした。今までパリには二度訪れていながら、「こんなに見事なものを見逃していたのか」と愕然としたほどです。あの豪華絢爛な空間の美しさは、言葉では言い表せません。ぜひ実際に訪れて、感じてほしいです。
一方、パリでは様々な面で不便を感じたり、治安の悪さを感じたりする場面も多かったです。行かれる際は十分にお気をつけください。
ランスではティエリさんとの再会のほか、サッカー日本代表の伊東純也選手(スタッド・ランス所属)の試合観戦も叶いました。
また、ノルマンディー地方のルーアンやル・アーブルといった町々を巡り、モネやブーダンなど、印象派の画家たちの足跡を感じるのも良いものでした。

お勧めしたいスポットや体験:
・オルセー美術館
19世紀の駅舎を改装した美術館。印象派の名画が多数所蔵されており、マネ、モネ、ルノワールをはじめ巨匠たちの作品を堪能できます。館内は広く、見学には最低2時間は確保してほしいです。ゴッホの『星降る夜』は生で見ると非常に美しく感動的でした。

・マルモッタン・モネ美術館
モネの『印象・日の出』など、印象派誕生のきっかけとなった重要な作品が展示されています。モネの「睡蓮」シリーズも多数所蔵されていて、モネファンなら必見。邸宅美術館ならではの落ち着いた雰囲気の中で、じっくりと鑑賞できます。

・スターバックス・オペラ
オペラ座の近くにある、天井画が美しいスターバックス。通常の店舗とは異なる、優雅な空間で珈琲を楽しめます。人気のため、店内はとても賑わっていました。パリならではの特別な雰囲気を味わえるカフェとして、訪れる価値があります。

・パリ・オペラ座
オペラガルニエとしても知られる、パリを代表する歴史的建造物。見学ツアーでは、豪華な大階段や光輝く大広間、シャガールの天井画などを鑑賞できます。オーディオガイドを利用することで、建物の歴史や見どころを深く理解することができました。利用を強く勧めます。

・オランジュリー美術館
モネの「睡蓮」の大作が展示されていることで有名。2つの楕円形の部屋に8枚の大きな「睡蓮」が配置され、圧倒的な迫力を感じられます。モネが意図した自然光の下で作品を鑑賞できるのも魅力。館内には、他の印象派作品も多数所蔵されています。

・シェイクスピア&カンパニー
1919年創業の老舗書店。ヘミングウェイなど、多くの著名作家が通った場所としても知られています。本が好きな方にお勧めします。

・フロマージュ・ヒサダ
日本人チーズ職人が経営するチーズ専門店。フランス各地から厳選したチーズを販売しており、珍しい商品も揃っています。チーズが好きな方は、ぜひここでお土産を。

・ポンピドゥーセンター
現代アートの美術館。館内には、ピカソやシャガールなどの作品が展示されています。建物自体もユニークで、外観のエスカレーターが印象的です。屋上からはパリの街並みを一望できます。アートに興味がある人におすすめのスポット。

・パリのパサージュ
19世紀のショッピングアーケードが残るエリアです。ガラス張りの天井や装飾が美しく、ノスタルジックな雰囲気を楽しめます。「パサージュ・ジュフロワ」や「ギャラリー・ヴィヴィエンヌ」など、それぞれ趣の異なるパサージュを巡ってみるのがおすすめです。

5. 大阪から博多へ 山陽道徒歩の旅

期間:2024年1月9日〜2月6日(29日間)
大阪から博多を目指して計678kmを歩きました。

日程:
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0日目:東京都大田区〜大阪府大阪市
1日目:大阪府大阪市〜兵庫県神戸市(36km)
2日目:兵庫県神戸市〜兵庫県明石市(34km)
3日目:兵庫県明石市〜兵庫県姫路市(31km)
4日目:兵庫県姫路市〜兵庫県赤穂市(33km)
5日目:兵庫県赤穂市〜岡山県備前市(30km)
6日目:岡山県備前市〜岡山県岡山市(28km)
7日目:岡山県岡山市〜岡山県倉敷市(18km)
8日目:岡山県倉敷市(STAY)
9日目:岡山県倉敷市〜岡山県笠岡市(32km)
10日目:岡山県笠岡市〜広島県福山市(15km)
11日目:広島県福山市〜広島県尾道市(23km)
12日目:広島県尾道市〜広島県三原市(24km)
13日目:広島県三原市〜広島県東広島市(30km)
14日目:広島県東広島市〜広島県広島市(33km)
15日目:広島県広島市(STAY)
16日目:広島県広島市〜広島県廿日市市(22km)
17日目:広島県廿日市市〜山口県岩国市(20km)
18日目:山口県岩国市〜山口県岩国市(岩国駅〜周防高森駅)(25km)
19日目:山口県岩国市〜山口県周南市(32km)
20日目:山口県周南市〜山口県防府市(28km)
21日目:山口県防府市〜山口県山口市(20km)
22日目:山口県防府市〜山口県山口市(28km)
23日目:山口県山口市〜山口県山陽小野田市(11km)
24日目:山口県山陽小野田市(小野田駅〜ドライブインみちしお)(13km)
25日目:山口県山陽小野田市〜山口県下関市(26km)
26日目:山口県下関市〜福岡県北九州市(19km)
27日目:福岡県北九州市(小倉〜黒崎)(13km)
28日目:福岡県北九州市〜福岡県宗像市(25km)
29日目:福岡県宗像市〜福岡県福岡市GOAL(29km)

総歩行距離:678km

旅の経緯:
2017年1月に東京から京都・大阪まで歩いて旅して以来、「いつか大阪から博多までも歩きたい」とずっと心に抱いていました。
前回は東海道(国道1号線)だったから、今度は山陽道(国道2号線)の旅です。
ここ数年は体力の低下で悩んでいましたが、秋の東北一周自転車旅で、「まだまだ動ける」と自信がつきました。
後悔しないよう、健康で体力があるうちにチャレンジすることにしました。

印象に残っていること:
自転車旅のときと同様、最初の数日間は、慣れない脚や肩の痛みでとにかくキツかったです。
それでも各地で人との交流があり、元気をもらいながら進みました。
最初の3日間で100km歩いて姫路城に着き、6日目で岡山に到着しました。
そして14日目で広島に着いたとき、「博多まで行ける」と確信しました。
広島では、京都の南山さんが応援に駆けつけてくださり、東広島から広島まで、33kmを一緒に歩きました。とても元気をもらいました。
幸運が重なり、山口県と福岡県でそれぞれで、ラジオとテレビに出演することもできました。密着取材も受けて、最高に思い出に残る旅になりました。

とくに訪れて良かった場所:
日生(岡山県)・・・名物のカキオコ(牡蠣のお好み焼き)がおいしい
倉敷(岡山県)・・・江戸時代の雰囲気を残す美観地区が非常に美しい
尾道(広島県)・・・千光寺頂上展望台からの尾道水道の眺めが素晴らしい
下関(山口県)・・・唐戸市場に並ぶ寿司が壮観。お得かつ絶品

ぜひご覧いただきたい映像:
KBCテレビの密着取材を受け、10分間のドキュメンタリー映像が放送されました。

【総距離678km】大阪から博多までの徒歩旅【アサデス。】(YouTube)

6. フィンランドの旅

期間:2024年2月20日〜2月28日(9日間)

日程:ヘルシンキに6泊
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1日目:深夜便でヘルシンキへ
2日目:ヘルシンキ観光(中央図書館、サッカースタジアム、コティハルユサウナなど)

3日目:ヘルシンキ観光(マリメッコ本社、ロウリュなど)
4日目:日帰りでエストニアの首都タリンへ
5日目:ヘルシンキ観光(アラビア&イッタラデザインセンター、テンペリアウキオ教会など)
6日目:ヘルシンキ観光(アテネウム美術館、アアルト自邸とアトリエなど)
7日目:ヘルシンキ観光(お土産探し、クーシャルヴィーサウナなど)
8日目:ヘルシンキ観光後、夕方の便で帰路へ
9日目:帰国

旅の経緯:
旅行会社時代から北欧に憧れがあり、いつかヘルシンキに行ってみたいと思っていました。
フィンランドはサウナの本場。冬は氷の張った海や湖で身体を冷やすという話を聞き、一度やってみたいという強い欲求に駆られました。
また、マリメッコやイッタラ、アラビアなどのブランドのほか、アルヴァ・アアルトの北欧デザインにも興味がありました。
フィンエアーのキャンペーンで少しだけ安くチケットが取れたので、このタイミングで訪れることにしました。

印象に残っていること:
まず驚いたのが、通称「オーディ」と呼ばれるヘルシンキ国立図書館。
フィンランド独立100周年事業として、2018年にオープン。建築的な美しさ、居心地の良さに加え、ミシンや3Dプリンタ、ゲーム、楽器、スタジオ、会議室、キッチンなど、市民に様々なものが提供されていて、素晴らしい公共施設でした。
知人を介してプロサッカー選手の田中亜土夢さんをご紹介いただき、サッカースタジアムの見学や、サウナ訪問など、貴重な経験ができました。現地に住む日本人の方々との交流も良かったです。
フィンランドの旅で最も印象に残ったのは、本場のサウナ体験です。ヘルシンキ最古の公衆サウナ「コティハルユ・サウナ」では、薪ストーブの熱波と白樺の香りに感動しました。バルト海に面した「ロウリュ」では、サウナ後に海に飛び込む爽快感を味わえました。そして郊外の「クーシャルヴィー」では、スモークサウナの凄まじい熱さと、氷点下の湖水に浸かる快感が忘れられません。フィンランド人にとってサウナは生活の一部であり、その文化の深さを実感しました。
ヘルシンキはコンパクトな街で、主要な場所は歩いて回れます。治安が良く、とても過ごしやすい街でした。
また、大型フェリーに乗って日帰りでエストニアの首都タリンへも行きました。タリン在住の建築家の方との交流もあり、良い滞在になりました。

お勧めしたい場所:

・コティハルユサウナ
1928年開業のヘルシンキ最古の公衆サウナ。薪ストーブの熱波と白樺の香りが素晴らしく、ローカルな雰囲気を味わえます。サウナ後は外の通りに出てタオル一枚で外気浴するのも風情がありました。フィンランドのサウナ文化を体験するのにおすすめのスポットです。

・サウナ「ロウリュ」
2016年オープンのスタイリッシュなサウナ施設。屋内外に4種類のサウナがあり、海に面した絶景サウナが特に素晴らしいです。サウナ後は、施設に併設された階段から直接バルト海に入水。冬は氷が張っていて、まさにフィンランドならではの体験ができます。

・クーシャルヴィー
ヘルシンキ郊外の国立公園内にある、フィンランドでも珍しいスモークサウナ。薪ストーブで長時間煙を充満させた後、ようやく入れる貴重なサウナは、熱波と煙の刺激が強烈です。サウナ後は、すぐ目の前の氷が張ったクーシャルヴィー湖にダイブできます。素晴らしい場所でした。

・アアルト自邸とアアルトのアトリエ
フィンランドが誇る建築家アルヴァ・アアルトが暮らした自邸と、設計事務所として使用したアトリエ。どちらも内部見学ができ、アアルトのデザインへのこだわりを間近に感じられます。

・フェリーで訪ねるタリン
ヘルシンキからフェリーで約2時間のエストニアの首都タリン。世界遺産の旧市街は中世の面影を色濃く残し、石畳の路地裏を歩くだけでタイムスリップしたような気分に。ヘルシンキとはひと味違う魅力があります。

・テンペリアウキオ教会
ヘルシンキ中心部の岩を削って作られた教会。岩をそのまま壁に利用したユニークなデザインで、天井のドーム状の銅板が印象的。自然光が差し込む静謐な空間は、日常から切り離されたような不思議な感覚に包まれます。

・カンピ礼拝堂
木の温もりあふれる現代的なデザインの礼拝堂。商業施設が立ち並ぶ一角に突如現れる異質な佇まい、そして内部の静寂な空間に驚かされます。

・マリメッコ本社の社員食堂とアウトレット
フィンランドを代表するテキスタイルブランド、マリメッコの本社に併設されたショップ。アウトレット品が多数あり、マリメッコを買うならここは外せません。社員食堂では、マリメッコのテーブルウェアを使ったビュッフェ形式の食事が楽しめます。

・ヘルシンキ中央図書館オーディ
2018年開館の美しい公共図書館。ガラス張りの開放的な空間で、くつろぎながら読書ができます。子どもが遊べるスペースや、最新のゲーム機が揃うゲームルーム、3Dプリンターやミシンなども自由に使えます。

・ハカニエミマーケット
ヘルシンキ最大の屋内マーケット。1階は新鮮な食料品、2階はデザイン雑貨などが並びます。人気のスープ専門店で、具だくさんのスープやコーヒーを味わうのがおすすめ。活気あふれるマーケットの雰囲気を楽しめます。

終わりに

予定していたすべての旅が終わり、この報告書の作成に取り組みながら、今後のことについて様々な思いを巡らせていました。「旅と発信」の活動は今後も続けていきたいですが、一方で、心境の変化もありました。目の前の仕事をしながら、これからの動きについてゆっくり考えていきます。

改めて、素晴らしい経験をさせていただけたことについて、ご支援者の皆さまに感謝申し上げます。計100日間に及ぶ旅を無事に終え、そのすべての日々の記事を書き上げ、そして最後にこの報告書を完成させることができました。皆さまのおかげで、ここまで来ることができました。本当にありがとうございました。

とりわけ、このチャレンジを始める数ヶ月前から力強く背中を押してくださり、また資金的にも大きくサポートしてくださった南山栄成さんに心から御礼申し上げます。

旅に限らず、これからも様々なチャレンジを通して自分の可能性を広げ、社会に還元できるよう励んでいきます。今後ともよろしくお願いいたします。

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