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12月2日(2006)至福のシーズン

2006年12月2日J1最終節ガンバ戦。
前節勝てば優勝の味スタに足を運んだが、引分けに終わり、この日2位ガンバとの直接対決にシャーレの行方は持ち越された。
勝ち点差は3、得失点差3。
3点差以上で負けると総得点差で上回られてしまう。
快晴の埼玉スタジアムに集まった観客はJリーグ最多記録となる62,241人。
試合前手を繋ぎ、『威風堂堂』を歌う。『ウォリアー』から『アレ浦和』と共に選手入場。
バックスタンドに巨大なエンブレムが浮かび上がる。その一部になった。
「We are REDS!」の大コールで歴史的な一戦の幕が開く。
21分ワシントンと得点王争いをするマグノ・アウベスに先制を許すが、その6分後に平川忠亮のスローインを受けたワシントンが宮本恒靖をかわし、ロブソン・ポンテへ。ドリブルから鮮やかに決めすぐに同点。前半終了間際には鈴木啓太のスルーパスをロビーが折り返しワシントンが決めて勝ち越し。最高のムードでハーフタイムへ。
59分三都主アレッサンドロのクロスを闘莉王がヘッドでワシントンへ。
得点王となるゴールを決めて、優勝を確実なものとする。
その後1点を返されるが、ついにその時を迎える。
優勝を告げるホイッスルが響き『浦和レッズカンペオン』の大合唱。みんな泣いていた。
この年はホームで15勝2分という至福のシーズンだった。
キャプテン山田暢久がシャーレを掲げ大歓声に包まれた。
試合後南広場でサポーター仲間と喜びを分かち合い、そのまま浦和の街へ。祝杯を挙げていると、誰かが「ギドが来るぞー!」と叫び、その方向を見ると、ギド・ブッフバルトとゲルト・エンゲルスがサポーターに囲まれながらこちらへ歩いてくる。
2006年は6月にドイツW杯でケルンに滞在した。トラムが赤いスタジアムまで走り、大聖堂前のパブリックビューイングでルーカス・ポドルスキのゴールに熱狂するケルンサポーター。浦和もいつかこんな風になったらいいなと思った半年後、そんな幸せなサッカーの街の中にいた。

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