我が家のネコに餌をやったことがあるだろうか。
たぶん地球上に10人もいない。いたら怖い。

我が家のネコに餌をやるときにはやらなくてはならないことがある。

それは・・・・

「ごはんアンダースローイング」だ。

カラカラのネコ餌を思いっきり廊下の端に向かって投げる。
そうするとネコがそれを追って思いっきり走っていってトイレの壁に激突する。

それを「遊び」と認識しているのが我が家の最大の癒しにして最高権力者、ぴーちゃんだ。

ある日おもしろがってやったらめちゃくちゃ喜んでそれ以来スローイングしないとご飯を食わなくなった。

信じられんやつだ。
自分のご飯を放り投げられてそれを追って食べるのだ。
人間だったらぶちギレるだろう。
「ごはんよ〜」と言われて廊下をオムレツが滑っていたら誰でもキレるだろう。
大理石でも嫌だ。

しかしうちのピーちゃんはそれが大好きなのだ。
滑ってるものはなんでも追いかけるクセまでできた。

だからあんな事件が起こってしまったのだ。

僕は毎日薬を飲んでいる。慢性鼻炎だからな。
1日10錠くらい（朝4昼1夜5）くらい飲むのだが、毎日の習慣すぎて嫌でもなんでもない。
1歳から耳鼻科に通い詰めで薬への嫌悪感なんてオムツより先に卒業した。

毎日飲めば、ミスもある。
その日僕は薬を落としてしまった。

ネコ餌と同じ大きさの錠剤が床に落ちる。
カラカラカラ・・・
ダッ（猫のスタートダッシュ）

しまった！！！！！！！！！！！！！！！！！

やってしまった！！よりによって自分の薬で不意打ちアンダースローイングを決めてしまうなんて！！
しかも食べやがったよく見ろよマジで！！！どう見ても色違うだろどこに目つけてんだ！！！！

僕は大焦りした。

すぐに「親が獣医師で開業医」という超パワースペックを持つボンボンの友達に電話をかけた。
僕「猫が人間の薬を飲んだ」
友達「Wow」

薬とネコの症状（特になんともない。ケロッとしている。いつもと変わらない。あくびをしている。最近太ってきた）
を伝えると彼のお父様から「それはたぶん整腸剤だから平気。なんかあったら連れといで」と言われた。

よかった〜〜〜〜。

一安心だ。自分の子供が変なもの口に入れた母親の気持ちがよく分かった。
今日も我が家の猫はピンピンしている。ピンピンというかダラダラしている。

僕の過失も認めるが、あんなこともう二度としないでくれよなと願っている。
ついでにあのボンボンの友達は三浪中だからそっちも早く幸せになってほしいと願っている。